「そりゃ、拒否られることは多いわ、マグロだわ、ヤッテてつまんねーんだもん。そもそも若いんだったらいいよ、若いだけで武器だからな。
でも、若くもねーのに求められて仕方なく相手してあげてます、みたいな態度でそんな熱心に求めれるかよ。」
これは本音だが、これだけは言うまいと思ってたことだった。
が、もう情けなくて今まで言わなかったことを全部言ってやろうと思った。
「不満があったわけじゃない。そういう性的なことに堅いのはキミのいいところだと思ってたから必要以上にキミが嫌がることを要求もしなかったし。
でも、さっきの何?あれ?すげー熱心だったよね。初めて見たよ。あんなエロいことがキミにも出来たんだね。腹が立つけど思いっきり興奮したよ。
もし俺にああいうことしてくれたら、もうメロメロだっただろうね。俺もスーツとかそういう格好好きなんだよ、知ってた?」
「・・・そんなこと一言も言わなかったじゃない・・」
「は?意味わかんね。キミ、フェラすら嫌がってたじゃん」
「本気でイヤだったわけじゃないの!でも、あまり積極的にやると嫌われると思って・・・」
「そうか、そうか、俺の昔の彼女のトラウマを気遣って貞淑な妻を演じててくれたんだな。それはすまなかった。これまでありがとうございました」
「いやっ!ごめんなさい!ほんとに好きなのはあなただけなの!」
「は?頭おかしいの?本気で好きだけど、熱心なエッチは他の男にしますって?マジで意味わかんね」
「あなた以外知らなかったし、どうしていいかわからなかったのは本当なの!あなたが私に不満を持ってたのはなんとなくわかってた。
何時捨てられるかほんと不安だったの。そんなときにO君と会って褒められて調子にのってしまっただけなの!反省してます。二度としません!」
もうやってられん、話にならんという心境だった。
「二度はないよ」
「・・・・」
「二度なんてあるわけないだろ。別にセックスに堅い女が好きなわけじゃない。むしろ、セックスに積極的な女のが俺は好きだよ。
実際、キミよりも昔の彼女のが遥かに良かったしな。セックスは。若かったし」
「うぅ・・・・」
「でも、それを差し引いても信用できる女だってのがキミの最大の魅力だった。こいつは絶対に浮気はしないと確信してた。
だからこんな出張ばかりの仕事もしてられた。高卒でこれだけ良い給料もらえるところ無いしな」
「その魅力のなくなったキミに何の価値があるの?教えてよ。マジで」
「ごめんなさい!本当にごめんなさい!許してください!捨てないでください!なんでもしますからぁああああああ」
半狂乱になって叫ぶC子。
俺もだんだん疲れてきた。よく考えたらシンガポールから帰ってきてまだスーツも脱いでないんだよな。
つーか、二人してスーツ着てるし。
・・・なんか馬鹿らしくなってきた。
ひょっとして、なんて言おうか・・・私が求めている
マジメな作品かしら ? そしたら、すごく楽しみです(*^_^*)