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北原夏美 四十路 初裏無修正

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[2410] 再婚男の独白 投稿者:風倫 投稿日:2003/11/04(Tue) 23:44

彼女は28歳。もともとはモデルでしたが、20代後半からテレビ番組のレポーターをしたり、雑誌にエッセイを書くようになりました。名前を聞けば、ご存知の方もいるかもしれません。日本人離れした顔立ちと肢体で、業界の一部では評判の女でした。
ある仕事で出会った私は、彼女にひと目惚れしました。華やかな見た目とは裏腹にとてもガードが固い彼女は、食事の誘いには気軽に応じてくれるものの、そこから先はなかなか許してくれません。1年半にわたるアプローチの後、ようやく念願が叶ってベッドを共にしたときは感激に打ち震えたものです。
何もかもが、すばらしい身体でした。逢瀬を重ねるたびに私は彼女に溺れていきました。当時、私は結婚していましたが、いくつかの修羅場の末に離婚し、彼女と再婚することになったのです。
結婚式の日。ウェディングドレス姿の彼女は信じられないほど美しく、輝いていました。周囲の羨望と嫉妬の視線を浴びながら、私は得意の絶頂にありました。

しかし、幸せに酔いしれていられたのは、ほんの短い時期でした。いい女を妻に迎えた男の宿命でしょうか。結婚して以来、私は自分でも異常と思えるほど嫉妬深くなり、彼女の行動に干渉するようになりました。
少しでも帰りが遅くなると、誰と何をしてきたのか、詳しく報告させます。携帯の着信履歴やメールもチェックします。あやしい痕跡はまったくありません。私は安堵する一方でどこか物足りなさを感じるという、屈折した感情に鬱々としていました。
挙式から3ヵ月を過ぎた頃より、私の矛先は彼女の過去へと向けられるようになりました。さっぱりした性格の彼女は、尋ねられれば昔の男のことを屈託なく話します。
「レーシングドライバーの彼は週に2日、泊まっていったわ」
「…セックスはしたんだろう?」
「当たり前じゃない、付き合っていたんだもの」
「うまかったのか、そいつは?」
「早撃ちマックよ。最中に私がキスをすると『やめてくれ。そんなことすると…うっ』とか言って、すぐ出ちゃうの。ふふふ」
もちろん、昔の話です。これだけの女なんだから、過去に何もないほうがおかしい。そうは思いつつ、私は激しい興奮に駆られ、無我夢中で彼女を責めるのでした。
「そのたびに、たっぷり中出しさせたんだろうっ、どうなんだ!」
というのも、初めて寝た夜に彼女は「私、コンドーム嫌いなの、かゆくなっちゃうから」と宣言し、ずっとピルを常用していることを告げたからです。
「ああ…そうよっ。いつもいっぱい出されたわ。…でも、こんなに長くて激しいの初めてなの! あなたが最高!」
そんな言葉を聞きながら、私は彼女の子宮めがけて射精するのでした。

今年の7月。彼女が仕事で北海道へ4泊5日のロケに出ることになりました。同行する担当ディレクターの北村という男は以前、彼女にしつこく言い寄っていた男です。私自身は面識の
ない男ですが、それを私は例によって寝物語で彼女から聞いていました。
「毎週、花束が届くの。はじめは相手にしてなかったけど、そういうのってやっぱり嬉しいものよ。ああ、それから看病してもらったこともあったっけ」
仕事中に彼女が体調を崩したとき、北村はロケを中止し、ホテルの部屋で付きっきりの看病をしたというのです。身体まで拭いてもらったという話に、私は愕然としました。
「といっても背中だけよ。あの人には、変な気持ちはなかったと思う」
彼女はそう笑いますが、私は同じ男として惚れた女のしどけない姿に、平然としていられる人間がいるとは思えません。
「あなたとの結婚が決まったと聞いて、何度も連絡してきたわ。『どうしても僕じゃダメなの?』って。そのうち涙声になっちゃって。でも最後は『君が幸せになるのなら、祝福するよ』って言ってくれた。いい人でしょ?」
仕事とはいえ、そんな男と旅に出るなんて。内心ざわつくものがありました。しかし、物わかりのいい亭主を必死で演じようとしていた私は、こう言ったのです。
「そんな人が一緒なら安心だな。気をつけて行ってこいよ」

このときの選択を私は今、心から悔やんでいます。「愛してるのは、あなただけ」と笑って空港へ向かった彼女は、やがて私に向かって「じゃあ、どうしてあのとき止めてくれなかったのよ!」と泣き叫ぶことになるのです。
[2422] 再婚男の独白<2> 投稿者:風倫 投稿日:2003/11/05(Wed) 23:50

妻が北村という男と共に北海道へと出発した日。私は別の撮影でお台場にいました。羽田を離陸した飛行機が頭上を通り過ぎるたび、私の心は千々に乱れました。
(これが私からの旅立ちになるのではないか。もう彼女は戻ってこないんじゃないか?)
何も知らずに「新婚早々、離れ離れになって心配でしょう?」と囃し立てる他のスタッフが、とても煩わしく感じました。
出がけに「愛してるのは、あなただけよ」と優しくキスをしてくれた彼女の笑顔に救いを求めようとするのですが、どういうわけか輪郭がぼやけてうまく思い出せないのです。

その晩。私は呑み会も早々に切り上げて帰宅しました。固定電話と携帯電話を並べて妻からの連絡を待つものの、2つの電話は沈黙したままです。
11時を過ぎたとき、耐えきれなくなった私は、自分から彼女の携帯番号をプッシュしていました。長い呼び出し音の後、電話は留守番メッセージへと切り替わりました。
今回の仕事はすべて屋外でのロケだと聞いていました。日没まで粘ったとしても7時には撤収。宿に帰ってから食事に出たとして10時には自室に戻っていなければなりません。特に妻は寝不足が肌に出る体質ですので、ロケ中は睡眠時間を大切にするはずなのです。
「あなたとの結婚が決まったと聞いて北村さん、何度も連絡してきたの。『どうしても僕じゃダメなの?』って。そのうち涙声になっちゃって」
「体調を崩したとき、彼にホテルの部屋で身体を拭いてもらったことがあったわ」
いつか聞いた言葉が、耳朶にまざまざと甦ります。今、妻は北村の部屋にいるのではないか。いや、彼女の部屋のベッドで抱き合い、サイドテーブルで鳴る携帯電話をあざ笑っているのではないのか。妄想は果てしなく広がっていきます。
それから30分おきにコールをしました。11時30分、12時、12時30分…聞こえてくるのはいつも合成音のメッセージです。宿に直接電話しようにも、ホテル名がわかりません。携帯電話があるからと、事前に聞いておかなかったことが悔やまれます。
着信履歴を見れば、妻のほうからかけてくるはず。そう信じて、私は待つことにしました。しかし、ついに私の電話が鳴ることはありませんでした。

妻からメールが届いたのは、翌日の昼前でした。「昨夜はゴメン。夜も取材が入っちゃったの。また連絡する」とだけ。
(なぜ、電話ではなくメールなのか)
もたげる疑問に(もう今日のロケが始まって、スタッフが周囲にいるんだろう)と自分を納得させようとするものの、(それなら朝、ホテルの部屋から連絡すればよかったじゃないか)と思えてきます。行き着くところは、
(誰かがそばにいて、それができなかった)
という結論になってしまうのです。
その夜も、次の晩も、彼女と直接電話で話す機会は訪れませんでした。いつも留守番メッセージに切り替わってしまったからです。そして翌日の昼前後に、決まって素っ気ないメールが届くのです。

北海道で妻に何が起こったのか。そして、たった一度だけ電話が通じた最終4日目の夜、彼女がどういう状態にあったのか。私がそれを知るのは、3ヵ月近くも後のことでした。
[2438] 再婚男の独白<3> 投稿者:風倫 投稿日:2003/11/09(Sun) 12:57

妻が北海道から帰ってくる日。私は仕事を早退して自宅で待っていました。玄関のドアが開いたのは、午後7時を回った頃です。
「お帰り。疲れただろう、風呂を沸かしておいたよ」
私が在宅していることに驚いた様子の彼女は、次の瞬間、弱々しい笑みを浮かべました。
「…ただいま…」
5日ぶりに見る妻。心なしかやつれたような風情が、凄みのある美しさを醸しています。恐らく私の目は嫉妬と欲望が入り混じってギラギラしていたことでしょう。その視線から逃げるように、彼女はうつむき加減で浴室へ消えていきました。
「あの身体は、もう俺だけのものじゃないのか? 他の男に思うさま貪られた身体なのか?」
そう考えると、バスルームから聞こえる湯の音がこれまでになく新鮮に聞こえます。その後は当然、寝室で彼女を求めました。
「んんんっ…疲れてるの。ごめん、許して…」
不快そうに告げると、背中を向けられてしまいました。その瞬間、私の中に猛々しい感情が湧き起こりました。
「そんな言い方はないだろう! 俺がどんな気持ちで待ってたと思ってるんだ!」
肩をつかんでこちらを向かせ、パジャマの前を押し開きました。みっしりと量感をたたえた白い乳房が飛び出します。
(このおっぱいを他の男が楽しんだとしたら…)
激しくむしゃぶりつくと、彼女も抵抗を諦めたようでした。異常な興奮から、早くもクライマックスを迎えてしまいそうな予感に、私は濡れていない彼女の中へ強引に侵入しました。一度の射精では飽き足らず、二度三度と妻の奥深くに荒ぶる感情を吐き出すように注いだのです。
汗まみれとなり、かつてない快感に恍惚とする一方で、冷静に彼女を観察している自分がいました。ゆさぶられながら固く目を閉じ、まるで義務の時間が過ぎるのを待っているような彼女を。

翌日から、普段どおりの生活が戻ってきました。互いの仕事ですれ違いこそ多いものの、週に3日は夕食を共にし、肌を合わせます。平穏な毎日の中で、あの晩に感じた違和感は次第に薄れていきました。別に取り決めたわけではありませんが、北海道のことは触れないという暗黙の了解が生まれていたように思います。
(たとえ北海道で何かがあったとしても、それはもう過ぎたことなんだ)
私自身、そう思うようになりました。

しばらくたって、妻と共通の知人であるカメラマンと酒を呑んでいたときのことです。
「○○ちゃん(妻の名)、ますますイイ女になったよなあ。前は爽やかな美人って感じだったけど、このところ何か妖しいフェロモンが出てきたっていうか。仲間内でも『ゾクゾクしちまう』って評判だぜ。ああ、悪い悪い。亭主の前でこんなこと。だけど、結局おまえの仕込みがいいってことなんだから、怒るなよ」
ドキリとしました。私もそれは薄々感じていたからです。もともと日本人離れしたスタイルながら、決して痩せているという感じではなかった妻。それが最近は、下腹部や二の腕の余分な脂肪が取れた一方で、乳房や腰まわりは蠱惑的に肉づいてきたように思えます。肌のキメはますます細かくなり、抱き合うたびに吸いついてくるようです。
しかし、このときもまだ私は、彼が言うとおり(自分との夫婦生活が彼女を変貌させたのだ)と愚かにも信じ込もうとしていたのです。

運命を一変させる電話がかかってきたのは、9月の終わりでした。その晩、妻は仕事で遅くなると告げて外出しており、自宅には私ひとりでした。
「もしもし」
「私、北村と申します」
瞬間、周囲からいっさいの雑音が消えたのを覚えています。
[2443] 再婚男の独白<4> 投稿者:風倫 投稿日:2003/11/10(Mon) 23:26

電話の向こうの男が妻を寝取った相手かもしれない。それなのに私は、何とも間の抜けた返事をしていました。
「ああ…どうも、いつも妻がお世話になっております」
「いえ、こちらこそ」
年齢は私より五歳ほど下だと聞いていましたが、北村の声は落ち着き払っています。妻の結婚を聞いて泣いたという純情なイメージとは、およそかけ離れた印象です。いずれにしても、間男の卑屈さなど微塵もない自信にあふれた口調に、
(やはり思い過ごしだったか)
と思った矢先でした。
「ご主人は気づいておられるかもしれませんが、私、○○(妻の名)のおま×こをいただきました」
あまりにも自然な物言いに、何かの聞き違いかと耳を疑ったほどです。
「………………」
絶句する私に構わず、北村は淡々と続けます。

「最初に結ばれたのは、北海道でした。初日に関係ができてから毎晩、ホテルのベットで私たちは朝まで愛し合いました。ずっと憧れていた女ですから、夢のようでしたね。何度抱いたか、覚えていないほどですよ。ふふふ」
血を吐くような思いで妄想していた場面を、こうもあっさり、しかも相手の男の口から肯定されるとは…。足元の床が抜けて、果てしない闇の底へ落下していくようでした。
「ご主人、随分しつこく携帯にかけていましたね。とても電話に出られる状態じゃなかったんですよ、彼女は。そうそう、最後の晩だけ電話つながったでしょう。私が出るように命じたんですよ、あなたが気の毒でね。もっとも、受け答えはどこか変だったんじゃないかな? 無理もない。私にまたがったままだったんですから」
語られる情景の一つ一つが、残酷にもそれが事実であることを裏づけていました。さらに、
(たとえ北海道で何かがあったとしても、それはもう過ぎたことに違いない)
という私の甘い希望は、続く言葉によって一蹴されました。
「現在も、我々の関係は続いています。最近では、すっかり私好みの女になりました」
浮気が発覚するとき…私は彼らに有無を言わせぬ証拠を突きつけるはずでした。泣いて詫びる妻。土下座をする男。私の筋書きでは、そうでなくてはいけなかったのです。
(なのに、何を言っているんだ、この野郎は?)
私の思考回路は激しく混乱しました。すると、電話の声はそれに応えるように告げました。
「今日、連絡を差し上げたのは、二人の関係を認めていただこうと思ったからです。つまり、私はこれからも○○とセックスを続けていくと」
北村の意図がようやく理解できました。同時に私も声を発する余裕を取り戻しました。
「てめえ、何をほざいてるんだ。そんなこと許すと思ってんのか!」
高校時代まで空手をやっていた私は、腕っぷしには自信があります。寝取られ亭主を舐めてかかり、愚かな申し出をしてきたことを後悔させてやる。胸中に紅蓮の炎が燃え上がりました。しかし、次の一言はそれを一瞬にして鎮火させました。

「勇ましいですね。だが、私の手元には記念に撮ったいろいろな写真やビデオがある。女性タレントにとって、この手の物を公開されることがどういう意味を持つか。あなたも業界に身を置いている以上、おわかりでしょう?」
モデルとして最盛期を過ぎた妻は、タレントへの転身に賭けていました。つい先日、ある番組のレギュラーが決まりそうだと顔を輝かせていたばかりです。それを…。
それでも、この時点では(何か打つ手があるのではないか)と模索するだけの平常心が、かろうじて残っていたように思います。
「………………」
しかし、再び言葉を失った私に、北村は狙いすましたとどめの一矢を放ちました。
「そして彼女は、あなたのもとを去るでしょうね。間違いなく」
今後こそ、私の理性は跡形もなく粉砕しました。
彼女を得るために、私は前妻と離婚しました。購入したばかりのマンションは慰謝料として与え、養育費も月々送金しています。二度と会えない二人の子供のために…。田舎の母とも絶縁状態になりました。彼女を失ったとしたら、私には何も残らないのです。
「………………」
「わかっていただけたようですね。では、そういうことで。あ、それから、奥さんには何も言わないほうがいいと思いますよ。誇り高い彼女は、あなたに知られたというだけで離婚を切り出すかもしれませんから。それでは」
電話は一方的に切られました。受話器を握りしめたまま、私は腑抜けたように立ちつくしていました。妻との離婚。それは私にとって、あらゆる行動を封じる禁断の一言でした。
どれだけの時間が経ったのでしょう。玄関のドアを開く音がしました。妻が帰ってきたのです。

[2462] 再婚男の独白<5> 投稿者:風倫 投稿日:2003/11/15(Sat) 00:41

結局その晩、私は妻に何も言い出せませんでした。情けない話ですが、北村に打たれた「離婚」という禁じ手の前に、すっかり萎縮してしまっていたのです。妻を問い詰め、北村を裁く権利があるのだと思いつつも、私は守勢に回っていました。
「どうしたの? 何か変よ」
心配そうに覗き込む妻は一段と美しい。あの電話さえなければ、誰が彼女の貞操を疑うでしょうか。しかし現実には…やるせない思いでした。背信が想像の中にあるうちは性的興奮をかき立てる材料にもなりましたが、現実だと知ってしまうと深い絶望と身を引き裂かれるような悲しみがあるだけでした。

翌日から妻の外出は、私の中ですべて北村との情事に結びつけられました。会社勤めとは違い、日によって出かける時間の異なる生活習慣が、苦悩に拍車をかけます。
「最近では、すっかり私好みの女になりました」
受話器の向こうから囁くように告げられた、忌まわしい言葉が甦ります。
(今頃、妻は北村に組み敷かれ、性奴の誓いを叫ばされているのだろうか)
彼女と離れている間、その思いが絶えず脳裏に棲みついていました。それでも人間の自衛本能とは大したものです。一方で私は、
(あれは北村の妄想だったんじゃないのか)
などと思い始めていたのです。北海道の夜について語られた、密通の証としか思えない言葉についても、どこかで自分に都合のいい解釈を探していたように思います。

北村から再び連絡があったのは、一週間後でした。仕事場で私は彼からのメールを確認しました。
「私と彼女の記念の品をご自宅にお送りしておきました。宅配便で今日の16時から18時に着きますから、間違いなく受け取ってください。奥さんは今晩遅くなるので問題ないはずですが、不在だと再配達は明日になるかもしれませんよ。北村」
こちらの心中を見透かしたように、次の策を講じてくる。なぜ彼が私のメールアドレスを知っているのか、どうして妻のスケジュールを把握しているのか。瑣末なことなど、もはやどうでもよくなっていました。見えない力に操られるように、私は夕方からの打合せをキャンセルして自宅へ急いだのです。
16時まで、あと何分。電車の中で時計の針を睨みながら、いま自分を突き動かしているのが妻を守ろうとする愛情なのか、それとも記念の品とやらに記録されているであろう決定的な証拠--恐らくは妻の痴態--を見届けたいという邪心なのか、わからなくなっていました。

届いたのは、何のレーベルも貼られていないDVDでした。内容は大体予想がつきます。見てしまえば、いよいよ後戻りができなくなるのだと自覚しながらも、私は迷うことなくPCのドライバにディスクを挿入しました。
タイトルも何もなく、映し出されたのはマンションの一室のようでした。カーペット、壁紙、カーテンまで紺色で統一された室内の中央に、やはり濃紺のカバーをかけられたダブルベッドが横向きに置かれています。そこに、一人の男が腰掛けていました。臙脂色のポロシャツにチノパン姿の男は、画面右のほうを見て、口元に笑みを浮かべているようです。
(これが、北村なのか?)
余裕にあふれた電話の声から、私はがっしりした体格の偉丈夫をイメージしていました。しかし、映っている男は細い体躯の優男風です。顔つきも特徴のない腺病質な雰囲気でした。そのとき、画面右にあるドアが開き、誰かが入ってきました。
(……ああ……)
絶望の瞬間。紛れもなく妻です。淡いグリーンのスーツは、私がプレゼントしたお気に入りの一着でした。このところ、身につけて出かける彼女を何度か見送った記憶があります。
「遅かったな」
外見に似合わぬ威圧的な口調で、画面の男が告げました。
「……ごめんなさい」
聞き違えようのない涼やかな声で告げると、妻はスーツ姿のまま男の前に跪きました。かいがいしくベルトを緩め始めます。
(……やめてくれ!)
心の叫びとは裏腹に、私の目は魅入られたように液晶ディスプレイに釘付けです。ついに男の股間がむき出しにされました。
北村の逸物は、普通のサイズのように見えました。少なくとも、息を呑む巨根ではないようです。そのことに心のどこかで安堵する半面、
(それならば、なぜ?)
激しい焦燥感を覚える自分がいました。
その間も、映像は進行しています。妻の顔が彼女の意思でそこへ近づき、やがて私の愛してやまない艶やかなセミロングの髪が、男の膝のあたりを覆いました。
ズームアップもアングルの切り替えもないため、その部分の詳細は確認できません。しかし、定点撮影された映像が、かえって生々しさを伝えてきます。全身に冷たい汗をかきながら、私はいつしか自分のモノをしごいていました。

(もうおまえは、身も心も北村のものになってしまったのか?)
映像は、隠しカメラのように不自然なアングルではなく、ベッドの横に置かれているとしか思えません。タレントをめざす妻が承知の上で撮影させたのだとしたら、そこには相当の信頼か、徹底した服従があるはずです。いずれにしても、単なる愛人の域を超えた関係になっているのは確実でしょう。その思いが私を打ちのめし、一方で興奮させていました。

映像は、さらに20分間ほど続いていました。妻に奉仕させながら彼女の頭を撫でていた北村の身体が硬直し、口の中へ放出したようです。ペニスを含んだまま、しばらくじっとしていた妻が立ち上がり、スカートのホックに手をかけたところで、突然、終わっているのです。当然、性交シーンへ続くとばかり思っていた私は、呆然としてしまいました。

しばらくして帰宅した妻に、私はやはり何も言えませんでした。それよりも、自分でも意外だったのは、彼女に情欲を感じなかったことです。目の前に横たわる豊かな肢体よりも、私の脳裏にはスーツ姿のまま頭を上下させて北村に奉仕していた妻の映像が、鮮烈に焼きついていました。
とうとう我慢できなくなった私は、妻が眠りに落ちているのを確認するとベッドを抜け出し、もう一度DVDを観ながら自慰をしました。胴震いと共に大量の精を吐き出しながら、私は強く思いました。
(続きが観たい!)と。

北村から電話があったのは、それからまた1週間後のことでした。
[2472] 再婚男の独白<6> 投稿者:風倫 投稿日:2003/11/15(Sat) 19:31

「先日の贈り物、ずいぶん気に入っていただけたようですね。あれから彼女に、まったく触れていないそうだから」
不躾に切り出された私は、頭の中がカッと熱くなりました。怒りではありません。妻の口から夫婦生活を聞き出していることは、ある程度予期していましたから。それよりも私自身が嫌悪する邪な欲望を、北村に見透かされたことへの羞恥心でした。生身の妻に欲情できなくなってしまった私は、あれから毎晩、フェラチオ止まりのDVDを観ては少年のようにオナニーを繰り返していたのです。
「どうです。続きが観たくはありませんか?」
待ち焦がれていた誘いでした。妻がどのように身体を開くのか、どんな嬌声をあげるのかを見届けたい。しかし、それを受け入れることは夫として、男として決定的な敗北を意味します。猛烈な葛藤の中で、北村の術中に絡め取られていく自分を感じていました。
やがて、私は電話の向こうに告げました。
「……どうすればいいんだ?」
ついに屈服した瞬間でした。

翌日の午後、私は永福町にいました。電話で北村が冷ややかな笑いと共に出した条件は「自分のマンションにこい」というものだったのです。
「いらっしゃい。ずいぶん長いお付き合いのように思えますが、初対面でしたね」
はじめて相対する北村は、憎らしいほど余裕に満ちています。私に殴られるなどとは露ほども恐れていない様子でした。そして…最初に目をそらしたのは私でした。
「さあ、こちらへどうぞ」
通されたのは、紛れもなくDVDに映っていたベッドルームでした。中央に濃紺のカバーをかけたダブルベッド。左手の壁には大きな鏡が設置されています。妻の密通現場へ、相手の男に案内される。倒錯した状況に、めまいを覚えました。
「もうすぐ○○(妻の名)が、ここへきます。私に抱かれるためにね」

想像だにしていなかった北村の言葉に、私は呆けた顔をしていたことでしょう。
「あらかじめ撮られた映像よりも、ライブのほうが刺激的ではありませんか?」
「それを…目の前で見ていろというのか?」
「いや。それではあまりに酷でしょう。○○にも、あなたが気づいていることを知られてしまうし。ですから、ほら」
北村が指し示したのは、左手の壁にあるもうひとつのドアでした。うながされて扉を開くと、中はクローゼットルームになっているようです。
「お入りください」
薄暗い3畳程度の室内には、派手なスーツやジャケットが所狭しと吊るされています。北村はそれをかき分けると、壁にかけられたカーテンを開きました。
「………………!」
そこからは寝室が丸見えでした。つまり、寝室側の鏡と表裏でマジックミラーになっているのです。
ようやく私は、北村の意図を理解しました。
[2477] 再婚男の独白<7> 投稿者:風倫 投稿日:2003/11/18(Tue) 23:35

30分後。私はクローゼットルームの片隅で息を潜めていました。目の前のガラスの向こうでは、北村が半裸でタバコをふかしながら、ベッドに腰掛けています。どこかで見た構図のような気がして、ようやく思い当たりました。
(DVDと同じ光景だ。つまり、カメラをこの場所に設置して隠し撮りしていたのか)
妻は、撮られることを承知してはいなかった。北村と愛人関係になったとはいえ、そこまで心を許したわけじゃない。哀しい安堵感でした。

寝室のドアが開いたのは、そのときです。室内に仕掛けてあるらしいマイクの拾った音が、左右の小型スピーカーから流れてきます。一体、何の目的でこんな設備を作ったのか。いずれにしても、まともな神経の持ち主とは思えません。
「どうしたの? 急にメール送ってくるなんて……」
今朝見送ったばかりのクリーム色のワンピース。私が昨年のクリスマスに贈ったプラダのバッグ。何度目を凝らして見ても、それは最愛の妻でした。
「急にやりたくなっちまったんだよ。おまえも、うずいてるんだろ?」
隣室に潜む私を意識してか、北村はことさら野卑た言葉を投げました。
「もう……困った人ね」
怨じるように軽く睨みつつも、床に投げ捨てられた北村の衣服を手際よくたたみ始める妻。少なくとも現在は、脅されて強要された関係でないことは明らかでした。
「今日は、あんまり時間がないの」
潤んだ声で告げながら北村の足元に跪くと、両手を男の股間に伸ばしていきます。続いて妻の頭がそこへ吸い込まれていきました。どうやらまず口で奉仕することが、彼女と北村の決められたプロセスになっているようです。

やがて北村がうめき、精を飲み下した妻はスラリと立ち上がりました。ここまではDVDで見慣れた光景です。
挑むように艶然と北村を見つめながら衣類を脱いでいく姿は、高級コールガールのようでした。私にも馴染みのあるフランス製のブラを外し、ショーツを手のひらにまとめると、彫像のような裸身を誇らしげに晒してから、ベッドに身を滑り込ませました。
満足げに笑った北村が、身体を起こします。張りのある真っ白な乳房が荒々しい愛撫でひしゃげ、舐め立てられていきました。
「ああ、あん……いい……」
甘やかな声を上げながら、妻の手は北村の背中や頭をいとおしげに撫でています。
長い前戯が終わると、北村は仰向けに横たわりました。これもいつもの手順なのでしょうか。妻はためらう様子もなく、その上に跨っていきました。右手で北村を股間に導き、少しずつ腰を沈めていきます
「んっ、んっ、うぅん!」
私の位置から結合部は見えませんが、その嬌声で妻が胎内深く北村を受け入れたことを知りました。

(ついに、見届けてしまった)
私の絶望などお構いなしに、妻はしなやかな腰を淫らにくねらせ始めます。はじめはゆっくりと、徐々に激しく。自分で両の豊かな乳房を揉んでいたかと思うと、今度は薄桃色の乳首を北村の口元へ押しつけたり、北村にねっとりとしたキスを浴びせたり……明らかにみずからの意思で、奔放に振る舞っています。
一匹の牝と化した妻の痴態を目の当たりにして、私は泣いていました。とめどなく涙を流しながら、ズボンをおろして逸物にしごきをくれていたのです。
「すごい……ああ……素敵!」
北村の上でのたうつ妻の美しい肢体はいつしか桜色に上気し、律動のたびに玉の汗が飛び散るほどでした。

長い時間のあと、静寂が訪れました。騎上位のまま果てた妻は、北村の胸にくず折れると切なげに眉根を寄せて荒い息を吐いています。一方の私も、めくるめく興奮の中でおびただしい精を放っていました。
本来ならば肌を合わせて余韻を共有しているべき夫婦が、ガラスを隔てて別々の快楽を貪っている。妻が私の存在を知らぬとはいえ、あまりにも凄惨な状況に、私はゆっくりと発狂していくような感覚を味わっていました。
そんな私に、北村がガラスの向こうから一瞥をくれ、薄く笑ったような気がしました。
[2485] 再婚男の独白<8> 投稿者:風倫 投稿日:2003/11/22(Sat) 11:59

翌日から、私たち夫婦の奇妙な暮らしが始まりました。妻との逢瀬が決まると、北村から連絡が入ります。私は約束の時間の30分前にマンションへ行き、例のクローゼットルームに身を潜めるのです。
妻は愛人と痴態を繰り広げ、夫は隣室からその情景を盗み見て自慰にふける。倒錯した構図であることは自覚していたものの、その異常性ゆえに果てしない快楽を感じていたのも事実です。いつしか私は、妻そのものではなく、この刺激を失いたくないと思うようになっていました。
別々に帰宅した後は、何食わぬ顔をして食事をし、会話をします。同じベッドで寝てはいても、セックスは皆無になりました。求めてこない私を妻は不審に思っている様子でしたが、自分が不倫をしているせいか深くは追求してきません。
一方、理由も定かでないキャンセル続きのため、業界における私の信頼はたちまち失墜し、仕事は途切れがちになりました。しかし、もはやどうでもいいことでした。

その日も、いつものように私はガラスの前でオナニーを始めました。妻は一糸まとわぬ姿で四つん這いとなり、背後から責められています。北村の腰が臀部に打ち付けられるたび、ピタピタと湿った音がスピーカーから流れてきました。そのときです。
「……○○○さん(私の名)」
クローゼットルームの片隅から、囁くような声がしました。度肝を抜かれた私は、かろうじて叫び声をこらえました。恐る恐る振り返ると、吊り下げられた衣装の奥から、一人の若い女性が現われたのです。
(君は!)
売り出し中のモデル・由紀(仮名)でした。私も一度、仕事をしたことがあり、清楚な色気と今どき珍しい聡明さに好感を持っていた女の子です。
(由紀ちゃんが、なぜこんなところに?)
しかも、近づいてくる彼女は裸でした。まだ成熟しきっていない瑞々しい乳房が、かすかに震えています。あまりにも突然の展開に、私は自分が性器をむき出しにしていることも忘れて、呆然としていました。
(声を出さないで)
というように人差し指を唇の前で立てると、由紀は私の下腹部に手を伸ばしてきます。萎みかけていた私のペニスは、ひんやりとした細い指に包まれて、たちまち強度を取り戻しました。
「……大きい」
小声で告げると、私の股間にかがみ込んできます。その部分に息を感じた次の瞬間、熱い湿り気に包まれていました。驚きと快感に平常心を失った私が隣室を伺うと、北村が妻を凌辱しながらこちらを見て不敵な笑みを浮かべていました。

(そういうことか)
由紀と組んだ仕事は、確かに高い評判を呼びました。しかし、だからといって若いモデルに惚れてもらえると思うほど、私は自信家ではありません。
つまり、由紀もまた妻と同様、北村の愛人なのでしょう。そして奴に命じられて、私がくる前からここに隠れていた。新しい愛人の亭主と関係を持たされるために。
(北村に嫌われたくない一心で、こんなことを)
好きでもない男の逸物を喉の奥まで含み、ぎこちない仕草で懸命に顔を前後に動かしている由紀を見下ろして、私は憐憫の思いを禁じられませんでした。

それにしても北村という男、何と歪んだ欲望の持ち主なのでしょうか。妻に対して正常な愛情を抱いているとは思っていませんでしたが、この分では他に何人の女がいるのか、知れたものではありません。
(妻はそれを知っているのだろうか)
北村に愛情を感じているのかどうかはわかりません。しかし、何人もの女たちの一人だと知ったならば、誇り高い彼女は傷つくでしょう。おかしな話ですが、そのとき私は、
(知らずにすませてやりたい)
と願っていたのでした。

なかなか射精しない私に業を煮やしたのか、由紀は無言で床の上に横たわると、形のいい脚をおずおずと広げました。少女のような薄い茂みの下に、可憐なピンク色の花弁が覗いています。
ここで由紀を抱いてしまえば、完全に北村の策略にはまることになります。結果として、妻を失ってしまうかもしれません。しかし、
(もうどうなってもいいさ。堕ちるところまで堕ちてやる)
被虐的な思いが、しびれるような快感となって全身を通り抜けました。ほんのわずかに残っていた正気が、砕け散った瞬間だったように思います。ガラスの向こうでは、北村の肩に両脚を担がれた妻が深々と貫かれています。
その絶叫を聴きながら、私は由紀に覆いかぶさっていきました。
[2492] 再婚男の独白<9> 投稿者:風倫 投稿日:2003/11/24(Mon) 21:50

別の男と痴態を繰り広げる妻を見ながら、他の女と交わる。つい3ヵ月前には想像だにできなかった行為に、私は常軌を逸した興奮を覚えてしまいました。何度射精しても歪んだ情欲は満足することを知らず、私は由紀の膣内があふれるほどの白濁を繰り返し注ぎ込み続けました。
「んっ!……くっ、あっ!」
声を出すことを北村に戒められているのか、由紀はしなやかな肢体をのたうたせながらも、ほっそりした白い指先を咥え、懸命に官能を押し殺しているようです。健気な姿にますます劣情をそそられ、無間地獄の業火にあぶられた私は外界の一切から隔絶されて、瑞々しい肉体を蹂躙していました。

「ふん。見ろ、言ったとおりだろ?」
脳天から振って沸いた言葉に、私は我に返りました。いつしか隣室の気配は消え、ひんやりとした空気が汗みずくの全身を冷ややかに炙っていました。
(ドアが開いている)
それが意味する事実を瞬時に理解しつつも、私は由紀の裸身を組み敷いた姿勢のまま、しばらく硬直して振り向くことができませんでした。
「……あなた」
歯を食いしばって返した視線の先に、妻がいました。残虐な微笑を唇の端に浮かべる北村に抱きかかえられるように、裸のまま棒立ちとなって、私と由紀を凝視しています。
そのまなざしに救いようのない絶望を認めたとき、私は悟りました。北村の巧まざる姦計に、夫婦揃って堕ちてしまったことを。

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