管理人から

管理人

Author:管理人
管理人がおすすめするカテゴリに★印をつけました。



アダルトグッズのNLS








最新記事


カテゴリ

北原夏美 四十路 初裏無修正

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
道明 11/18(火) 19:02:43 No.20081118190243 削除
 赤倉へ向かう寝台特急の窓からの眺めは、遠くの山肌の雪が次第に深くなり、田畑にも雪が降り注ぐ、そして、車窓の外一面が真っ白になっていった

妻の知子は、友人夫婦とワインを飲みながら談笑していた
私は一人、缶ビールを開けたまま窓の外を眺めてる

「山本先生の学校は、今年も交通安全コンテストで優勝して、全国大会へ出場するんでしょう?」

「そうなのよ。ことしも6年生の優秀な生徒を選抜して、熱心にこればかりやっている変人先生がいるからだけど。良いのか悪いのか、ほかの先生もよくやるよって感じでね」

私は山本一郎、妻の名は知子

妻と談笑しているのは、妻の勤めている学校から昨春異動した阿部幸子、夫も教師で真一という
阿部夫婦は職場結婚、妻同士が同期の同僚だったことから、毎年1度、家族旅行をしていた
今回は双方の子ども達が「スキーをしたい」というので信州への夜行列車で、北陸回りの赤倉への旅行である
  
「あなた、前の学校での職員旅行でね・・山本先生はお酒が強いし、凄いんだからびっくりしちゃた・・・私なんかとてもとてもあんなふうには・・」

「ええ?山本先生はやさしくて、可愛い先生だと教師仲間でも評判なんだよ・・何が一体凄いんだ?」

私が談笑する3人に振り向くと、幸子さんの目と会い彼女は話題を変えた

真一は体育系大学を卒業して小学校教諭になって、絵に描いたような良き夫、良き父で、いつもの人柄のよさそうな屈託の無い笑顔でいた

妻はというと、笑顔で聞き流すといった感じであった

私は何時も、この学校関係の話題には着いていけない・・・
「眠たくなったので、ちょっと先に寝台に戻ります・・後は宜しく」
私は、3人から離れて先に寝台へ戻った

(幸子さん・・おかしな事を言っていたなぁ)
妻は、炊事、洗濯など家事一切と子育てをしながら教師を続けている
学期末になると成績をつけることで多忙になり、新婚当時から夜の営みは少なく、私が求めても中々応じてくれなくて、よく不貞寝をしたのを覚えている
お酒を飲むことも稀で、私と酌み交わした記憶も無い
それが「凄いんだから」とは・・・・

その時は、職員旅行で羽目を外した程度に思っていた
道明 11/19(水) 19:29:02 No.20081119192902 削除
赤倉スキー場では、スキー教室に入り、下手な私が先頭、2番手が私の次女、3番手が長女と続き、次に阿部3姉妹、妻、阿部夫婦の順でボーゲン、斜滑降となだらかな斜面を滑り降りてくる
子どもたちの目の輝き、下手な私も仕事のことを忘れて心が躍った

春のゲレンデに雪が降り注ぐ夜景を見ながら子どもを交えて2家族でご馳走をいただくのは愉快で楽しい

子ども達は相互に歌を歌い、物まねをしたりして場を盛り上げ
私の頭の中のぐつぐつとした重石も徐々に消えていくような気にしてくれる


「ねぇ、知子。私はあまり教師には向いていないような気がするの。どうも子どもが好きになれないの。親の相手をするのも疲れるし・・」

「そうなんや、私なんか新1年生のクラスの子がママ、ママと言って抱きついてきて、離れないの。ほんとに可愛いくてたまらないわ」

「やれやれ、知子はそうなんや。ところであの変人教師の噂は私の学校でも有名よ。同学年の先生の送別会の席で、これでお別れですねと頭からビールをかけたんですってね」

「そうそう、児童の成績は他の先生まかせ。自分はコンテストに夢中でしょ。怒るわよね。でも父兄には凄く人気があるものだから困るわよね」

「まったく・・そうそう、あの先生フラワーアレンジメントに通っていると聞いたけど。そう言えば知子も習っているんですって・・・」

「ええ・・・自分なりにアレンジして完成したものを玄関に飾るの、楽しいわ」

妻は、週に1度フラワーアレンジメントに行く
学校が終わると一旦家に戻り、食事をとらずに11時頃帰宅し、その日の作品を玄関に飾る
最初の頃は、私に「どう、いいでしょう、これ見て」と声を掛けていたが、私が反応しないので、この頃は、飾ることはせず空き部屋に置くことが多くなっていた

  (やれやれ・・話は尽きぬか・・・)

道明 11/19(水) 19:58:18 No.20081119195818 削除
私と知子との出会いは・・・
就職して1年が過ぎた頃、母がお見合いをしきりに勧めてきた

(どうやら母は、私が職場の女の子に夢中になっていたことに気づいていたらしい)

そして有名女子大学に在学中のお嬢さんの写真を見せ
「・・・どう、いい娘さんでしょう?会うだけでもいいから、ねぇ一郎、一度・・」

その写真は二十歳の成人式の時に撮影したものだろう
着物姿で優しいまなざしで私を見ていた
今から思うと、私は何といい加減で不誠実な男だったのか・・・・
付き合っている女性がいながら、写真の女性にも興味を抱いた

「相手のご両親はお前をよく知っているし、お嬢さんもその気らしい。とにかく会っておいで」と母から何度も急かされた

私は、とうとう「どうせ断ればいいんだから」と軽い気持ちで会いに行った
当のお嬢さんは、そのような話とはしらず普段着のまま、家の人に促されてしぶしぶデートという感じであった

私は「どうも話がおかしい。母に一杯食わされた」と思ったが
初対面の第1心象がとても新鮮であった
白い服を着ていた
清楚な雰囲気、可愛くてスタイルもいい、優しそうな瞳・・そして、何よりも女子大3年生の自由奔放な性格
それに・・・私に関心を示さない
このことが私のプライド?に火を点けた・・・・・・ああ、私は何と単純か

その後は、母同士が話をどんどん進め、彼女が小学校教師となって就職1年目の秋に結婚・・・それが、妻の知子である

これで良かったのかどうか、親が勧める縁談ということや学歴や釣り合いとかいう世間体を優先して、周囲に流され、妻となる女性を決めてしまったことになる
私は、職場でプロポーズ直前まで思い込んでいた女性が居たにもかかわらず、彼女の気持ちを問うことも無く、自分勝手に感情を抑え込み自分自身だけ気持ちを切り替えた・・・しかし、もう一人の女性、好きだった職場の女性・・彼女はその時既に私を運命の人と決めていたようだ・・
道明 11/21(金) 20:47:34 No.20081121204734 削除
阿部家族との旅の夜は、妻は少し強引な私に素直に合せてくれる
子ども達が寝静まると
私は妻の蒲団にもぐりこむ
妻は疲れたのか、寝息を立てている
そっと浴衣の襟から手を滑り込ませる
温泉に浸かった肌はつるつると滑らかで、撫でているだけで勃起してしまう
乳を揉みながら裾をはだけ、大腿を擦る

「あっ!あなた・・」

「よく寝ていたね」
妻への愛撫に私の舌が加わる

「あっ・・あっ・・あなた、子ども達が・・」
お構い無しに、妻の手に私の怒張を握らせる

「ああ・・・・あん・・あっ・・・うっ、うむ・・」
今度はディープキスを開始する
片手は乳房・・もう一方は大腿から女陰に滑らせる
妻の浴衣は腰の部分を帯で締められているものの、胸は肌蹴け
熟れた白い太腿はむき出しとなっている
十分に妻の甘い唾液と舌を堪能した私は、白い布切れを一気に剥がすと
淡い繊毛が目に飛び込んできた

「あなた・・まって・・・ここでは、子ども達に・・」

「そうだなぁ」
妻を抱きかかえながら風呂場へ移動する・・その間も剥き出しの乳房を揉み続ける

妻を浴槽に手をつかせると浴衣の裾を捲り上げる
白くて大きいお尻が目の前に現れる
2本の指を口に含み唾を塗すと・・・女陰に沿って陰核を探る
片方の手は乳房を責める

(ああ・・堪らん)
私の怒張は硬く、硬く・・・早くも妻の中に入りたがる

「うっ・・あん、あん・・うん」
妻は声を抑えている

「知子・・・行くよ」

「うん・・あぁ・・」
私はバックから攻め立てる
そう・・エロビデオに出てくるようなシチュエーションだ
両の手で強く乳房を握り締める

「痛い・・痛いわ・・あなた」
壁に備えてある鏡に、声を堪える妻の横顔が映る
何といい顔なんだ・・・・知子
道明 11/25(火) 21:49:55 No.20081125214955 削除
家族旅行を楽しんだ春休みは終わり、学校は新学期を迎えていた

ある夜、一郎は自室で一人パソコンを使い仕事の整理をしたあと居間を覗くと
机の上には、この3月の学期末に撮影したものだろう
無造作に卒業写真が置いてあった
妻の学校の先生方が学年別に全員並んでいる

「ああそうだ・・・話にでていた変人先生とやらはどの人かな」

写真中央に生真面目そうな校長、その横に眼鏡の教頭・・・・妻はライトブルーのミニのスーツで右端にいる
ショートカットのヘアーで斜めに足を揃え微笑んでいる
夫の贔屓目を差引いても、知子は素敵だった

(うん、緊張して表情が少し硬いかな・・)

スカートから流れる足のラインにしばらく見とれていた
妻の斜め2列目にデブで少し禿げていて普段着の服装で立っている45歳位の男がいた
いかにも勉強嫌いの多趣味男・・しかし、人懐っこい感じの男

(この先生だろうな?・・なるほど、いかにも先生らくしない)
そう思った

(あっ・・)
何やら変人先生の左手が、妻の髪かうなじに触れているように見える

(まさか・・な)

一郎は写真を置き、寝室に入ると妻は寝息を立てている
その寝顔を見ていると、先ほどの写真のしなやかな美脚に触れたくなった
そっと蒲団をずらすと華奢な素足にキスを始めた

それにしても妻の知子は、今でもまるで子どものようだ
天真爛漫
ストレスだらけの一郎を癒してくれる

キスが太腿あたりに差し掛かった
妻が気づいた
一郎はもう止まらない、パンティを脱がせ女陰を舐めあげる

妻は声をあげない
しばらく舐め続けると、いきなり指を挿入する
そして、もう一方の手で乳房を揉み立てる・・・一郎のワンパターンだ

「痛い・・・あなた、痛い・・」

「痛いか?ごめん・・・・」
妻の額にやさしくキスをする

先ほど見た写真の禿げた変人教師が
妻のうなじに手を延ばし背後から抱きつく光景が浮ぶ

一郎は妻とのセックスの中で、しばしばこのような想像を自分に挿入する
女陰に挿入した指の動きが激しくなる

「痛い・・痛いわ・・・あなた」

妻の口に吸い付く・・・まるで、女学生を襲っている感覚に襲われる
この声で、一郎の怒張は硬く、更に硬くなった・・・・行くぞ、知子

「うっ・・ああぁぁぁん、あなた・・痛い、痛いの・・」
一郎には妻を気遣う余裕はもうない・・・
道明 11/27(木) 19:22:20 No.20081127192220 削除
一郎は36歳の若さで電算室長となっていた
同じ大学の先輩に役員がいてその贔屓もあり、社内でもトップクラスの昇進である
人事異動に伴う歓送迎会の流れで、一郎は一人でスナック街のドアを開けた

「あら、山本さん・・山本一郎さん、お一人?」

「はぁ・・・」
一郎が声のする方を見ると、阿部幸子がカウンターにいた

「さぁ、ここに、ここにいらして」

「やぁ、阿部先生」

「ええ、いいところでお会いしましたわ・・・学校の歓送迎会の流れで今、一人になってしまったところでしたの」

「そうですか、私の職場も今夜、歓送迎会で・・あっ、先生だいぶ酔ってらっしゃるようですね」
幸子は身体と首をしきりに動かしていた

「はぁーい・・一郎さん、ここはちょっと辛くなってきました・」

「はいはい・・マスター、あそこに移るよ」
一郎は幸子を抱えながらボックス席に移動した

幸子は大学のバドミントン部で鍛えたスレンダーな筋肉質の肢体をしていた
妻の知子と同じ33歳だが、色は浅黒く身長も170センチと背が高く、勝気な性格の持ち主である

「幸子先生と二人で飲むなんて、初めてですね・・ご主人がお迎えに来るんでしょう。知子が幸子先生の旦那さんは私と違って優しんだから・・・と、よく聞かされましたよ」

「ははは・・そのとおり・・今、家を出たとするとあと40分かな?」

幸子の目が意地悪そうな目に変わり、そっと一郎の太腿に手を置いた

「一郎さん・・あなた、お強いんでしょう・・あちらのほう」

「ええー・・どうしたんですか、幸子先生?」

 「うーん・・知子は学校では清楚で可愛い真面目な先生をやっているでしょう。でも、本当はねアレが好き・・ふふふ・・・それは、旦那さんの教え込みかなって」

 一郎は今夜それほど飲んでいない
 (幸子さんはおかしなことを言うなぁ・・)

 一郎の知らない知子の意外な一面が聞けるかとカマをかけた

 「えー・・先生には敵わないなぁ・・・・で、どこで、分かりました?」

 「ふふん・・そうね、一緒だった前の学校での職員旅行でね」
 
道明 11/28(金) 21:13:15 No.20081128211315 削除
 ああ、この前の家族旅行での夜行列車内でのあの会話・・「凄いんだから」か・・

 「そんなにその旅行で、知子が羽目を外したんですか?」

 「ええ・・私たち宴会の後、二人でホテルのバーに行ったの。お酒は知子の方が私より何倍も強い。私は酔いつぶれていたんだけど・・知子は大学生二人に可愛いお姉さん・・なんて呼ばれちゃて・・・三人でダンスフロアーで踊っていたわ」
一郎が次第に真顔になっていくのを幸子は気づかない

 「それで・・」

 「気がついたら知子の姿が見えないので部屋に戻ったんだけど・・・部屋にもいないし、私先に蒲団に入っちゃた。でも内風呂からのシャワーの音で目が覚めて、時計を見たら2時だった・・・ふーん」

 「踊っていっぱい汗かいたんだ・・」
 一郎の口元は強張ってしまった

 「そうかしらねぇ・・・朝、起きたらまた知子がいないの・・で、風呂かと思って女風呂へ行く途中に・・・へへへ、私見ちゃった。あの変人教師と混浴風呂から出てくるのを。あの変人、しっかりと知子の肩を抱いていたわ。暖簾をくぐる時に浴衣の上から知子のお尻を撫でたのよ・・・いやらしい、ほんとにスケベ」
 一郎は唾を飲み込んだ
 
 「へへ・・変人先生と?」

 「まだ他の先生方は気がついていないわね・・・だって、美人で可愛い素直な先生の評判を知子は独り占めだもの、私も親友だから誰にも言わない・・・でも、あなたにはね」
 幸子の手が一郎の太腿から股間に流れ、強く男根を掴む

 「うっ!」

 「しっかりしなさい、旦那様・・・おっと、お迎えだわ、それじゃお先に」

 幸子が帰った後、一郎はオンザロックを口に運びながら目を瞑っている
写真で見たあの変人教師が知子を抱きしめ、いやがる妻を犯している光景が何度と無く脳裏に浮んでいた
道明 11/30(日) 16:01:08 No.20081130160108 削除
一郎はスナックをでると酔った足で自宅に向かっていた
酔った頭でふらふらと歩きながら、幸子の話を反復していた

(幸子さんは、ふざけて私を驚かしたかったんだ・・・知子に限ってそんなことが)

知子とのセックスはいたって淡白で、未だにあまり声をあげない
私の愛撫を待っているだけで、いわばマグロ状態だ
夫婦の会話に変化もないし、いつもどおりじゃないか

(もし、事実だとすると・・・幸子さんは転校して1年が経っているからその前の年度中の夏か冬の親睦旅行ということになるが・・・)

夏の親睦旅行は夏休みに入って直ぐ・・・確か道後温泉
うーん、その後何か妻に変化は・・・・・・
冬は北陸だったかな

妻に変化か・・・うーん

(事実だとしたら・・・・夏?冬?どちらの親睦旅行?・・・いやいやそんな馬鹿な、知子に限ってそんな・・・・ほんとに、幸子さん意地悪だなぁもう・・あー家に着いちゃった)

「おーい、知子・・・今、帰ったぞ」

「はーい、あなたお帰りなさい・・あら、お酒くさい」

にっこり微笑む知子
その笑顔を見て、一郎は何も変わりはないと思った
道明 12/1(月) 23:14:41 No.20081201231441 削除
一郎の職場の執務室・・電算室長の机には、何時も一輪の花が飾られている
かつて、一郎が妻にしたいと思っていた女性・・・藤崎美恵子が活けている
彼女は職場の男子社員からのプロポーズを断り続け、未だに独身でいる
妻の知子と同じ33歳になっていた

美恵子は、一度人事課に異動し、再び電算室に戻ってきた
就職当時より女性としての魅力を更に増した
周囲の社員への心配り、温かさ・・・
この殺伐としたコンピュータシステムの開発現場では、ときどき悪魔が顔を出す
いつの間にか喜怒哀楽の感情が薄れ、無気力な人間となってしまう社員もでている
・・・そんな職場にあってどの社員にも、人間らしさを失わせない、とても大切なものを振りまいてくれる女性となっていたのだ・・・まさに美恵子は天使だった

「おはよう・・・美恵ちゃん」

「はい・・室長、おはようございます」
朝一番のこの挨拶が・・・一郎を、今日も一日頑張るぞという気分にさせてくれる

「いつもながら、制服が似合っているね」

「有難うございます」

紺色のタイトスカートから同色のストッキングに包まれたしなやかな美脚が目に入る
髪はスポーティに紐で纏め、耳から襟足の肌の白さが際立っている
そこには誠実で清楚な女がいた

道明 12/2(火) 19:24:28 No.20081202192428 削除
一郎は、席に着くと赤鉛筆を片手に書類にチェックを入れていく・・・
美恵子は毎日必ずその姿を見届けると、一礼をして部屋を出て行く

一郎の精力的な仕事振りのエネルギー源は、間違いなく美恵子の存在だ

彼女にとっても一郎は・・・妻帯者となった今でも特別な存在であった
この会社に就職して1年が過ぎ、それでも業務に馴染めず落ち込んでいた頃
新入社員として配属されてきた男、高学歴それも一流の大学卒、スポーツマンで美男子
社内の女性社員が憧れる存在・・・・・そんな彼が彼女の家に電話をかけてきた

「藤、藤崎さんのお宅でしょうか?」

「はい、藤崎ですが・・・・」

「・・私、山、山本ですが・・・美恵子さん?」

「ええ・・・」

「今どうしてる?・・・もし良かったらドライブにでもいかない?」

「うーん・・」

「行こうよ、ドライブに・・・美恵ちゃん」

「・・・・・ええ・・じぁ」

この一郎との最初のデートを美恵子は今でも覚えている

季節は秋
紅葉が映える坂道を二人で歩いた
一郎は職場の上司のこと、同僚のこと、そして今取り組んでいる仕事のこと
意気揚々と語った・・・
情熱があり誠実で一直線・・・・そして女性には少し鈍感なところ
その背をみながら、美恵子は離れずに歩いた

時々、一郎が振り向き優しい眼差しで語りかける
・・・そして、美恵子が頷き微笑みを返す

一郎が言った
「これからも、美恵ちゃんを誘ってもいいかなぁ?」

「・・・・・うーん、私には・・・」

「えっ!もう?・・・・・そうなんだ・・」

この時、一郎22歳、美恵子19歳

道明 12/3(水) 23:13:17 No.20081203231317 削除
一郎は妻となる知子とデートをするようになって、必然的に美恵子と疎遠になっていた
社内で一郎が結婚するとの噂がたった
上司が一郎に見合いを勧めたが、一郎が付き合っている女性がいるとのことでことわったためだ

こんな噂は美恵子にも届く
美恵子は勇気を振り絞って直接、一郎に尋ねた

「一郎さん、結婚されるんですか?」
美恵子の視線は一郎の目を真っ直ぐに見ていた

「う、うん・・・彼女は大学3年生だから、結婚はもっと先だけど・・・」

「大学生のお嬢さんですか?」

「う、うん・・・・・・・・」

「そうですか・・・」

一郎が切り返す
「美恵ちゃんも、好きな人がいるんだったね・・僕には誰だかわからなかったけど」

「えっ?」

「最初のデートのとき、そんなことを確か言ってたじゃないか」

「???・・・・・」

「僕は君を妻にしたいと思っていたんだ・・だから諦めきれずに、その後もデートに誘ってたんだ、残念だよ」

「私、私の好きな人は・・・・」

「いいんだ、もう・・・僕は結婚をすることになったんだ。君もその好きな人と幸せになれよ。じぁ・・・」

一郎の心に刹那さが走った・・・・親同士が勧めた、もうそれでいい
美恵子には好きな彼氏がいるんだと
そう自分に言い聞かせていた・・・

それから2年後、一郎は知子と結婚したのだ
道明 12/4(木) 18:32:49 No.20081204183249 削除
その年も7月になった
一郎は相変わらず、システムの開発に没頭し、知子は学校に勤めながら、子育てと家事をこなす良妻賢母の見本のようであった

今夜は妻がフラワーアレンジメントを習いに行っている
妻は午後11時に帰宅、フラワーアレンジメントの作品を最近では珍しく玄関に飾りつけ、夫婦の寝室に入ってきたのは午前1時を回っていた

知子は、一郎に声をかけることなく自分のベッドに滑り込む・・・・

その日、一郎は開発中のシステムのテストランが成功し、気分が高ぶっていた

「知子・・・もう、寝たのか?」

「いいえ・・・」

一郎は妻のベッドに移動する
そして、妻のパジャマのボタンを外していく
小ぶりの乳房をいきなりしゃぶり始める・・・・
手を何時ものように、妻の女陰に這わす

(おや?今夜は濡れるのが早いな?)
陰核を嬲りだすと、妻はしがみついてくる

「知子・・私のものを舌と口で・・・」
この前、シックスナインで嫌、嫌させたのは相当前だ・・・・

一郎はベッドの縁に腰をつき、妻を足元に座らせて怒張を顔に近づける
今夜の妻は素直だ・・・
知子が口に含み始めると、乳房を揉みしだく

(あれ・・嫌がらない・・・・それに???)
一郎に快感が走る
知子の顎に手を添えると、口の奥へぐっと押し込んでいく
そして、一郎がゆっくりと怒張を引き抜いた

「うっ!・・・はぁ、はぁ・・」
その怒張は知子の唾の糸を幾重にも絡ませ天を突く

「知子、今夜はバックスタイルだ・・・いいだろ?」

「・・・ええ」
妻をベッドに上げ、四つん這いにさせる
自然と妻は、頭を下げ尻を高く上げた・・・・

(いやに、今夜は積極的だなぁ・・・・)
これまではクリニングスで女陰がべとべとになってからでも、したがらないポーズ

「あん・・」
妻は性交中に声は出さないが、バックスタイルの時はこのような声をたまにあげる・・

「・・知子はこのスタイルを嫌がるが、本当はいいんじゃないのか?」

「あぁぁぁん・・・」

知子はまだ逝くと言ったことが無い
しかし・・・鈍感な一郎も、今夜の妻は何時もの知子とは少し違うような気がした
そして、一郎自身も精力が漲り、ゆっくりと怒張を妻の女陰に打ち込み続ける
妻のものが絡んでくる・・・ああ、いい気持ちだ
道明 12/5(金) 20:43:51 No.20081205204351 削除
翌日、一郎は何時になく緊張して出勤した
午前10時から取締役会が開かれる、その場でシステム開発の状況を報告することになっていたからだ
一郎たちが開発した「総合販売管理システム」は受注・発注・在庫引当がオンラインで検索・更新できるシステムで、同業他社との競争を勝ち抜くための戦略的なシステムだった・・・・そのテストランの完了報告なのだ

「室長・・・」
電算室を一郎が出ようとしたとき、美恵子が声をかけた

「どうしたの?藤崎さん・・・」
一郎は室員の前では美恵子を苗字で呼ぶ

美恵子は一郎に近づくと、一郎の肩に手を伸ばしてスーツに着いていた糸くずを摘んだ

「ああっ・・・有難う、藤崎さん」
一郎は優しい微笑みを美恵子に投げた・・そして、こちらを見ている室員の顔をひとり一人に目線を合わせた・・

「今度のシステムの完成は、みんなの英知と努力の結集の賜物です。みんなを代表してしっかりと役員の方々に報告してきます・・・みんな、有難う」


2時間後、一郎は意気揚々と電算室の扉を開けた
その姿に、室員全員が立ち上がった

「みんな・・聞いて。完成したシステムについて役員全員からお褒めを頂いた。そして、社長が大変感心され、私たちの苦労をねぎらいたいとおっしゃった。それで、今夜は社長のおごりで、みんなで慰労会をすることになった。もちろん社長も出席される」
よっしゃ!!・・・室員の誰ともなしに声が上がった

一郎は自室に入ると、美恵子を呼んだ
「美恵ちゃん・・今夜の慰労会の後で少し付き合ってくれないかなぁ」

「何かお話でも?」

「ああ・・詳しくはその時に話すが・・・実は、私が東京本社に異動になる」

「室長・・それはご栄転ですね」

「うん・・向こうで開発しているシステムの進捗が上手く行ってないらしい。それで私に指揮を執るようにとのことらしい」

「おめでとうございます・・・・室長」
美恵子はこころからお祝いを言った
道明 12/6(土) 08:10:16 No.20081206081016 削除
電算室の慰労会の後、二人は洒落た喫茶に来ていた

一郎が美恵子へ語りだした・・・
本社で開発中のシステムは、会社機能を網羅する人事管理システムで、その成否が社運を左右しかねないほど巨費を投じているという
しかし、システム開発の進捗が思わしくなく、大阪での実績を踏まえ、その開発責任者として一郎が選ばれた
そして、応援に大阪の電算室からも人材を連れて行っても良いこととなり
その人を美恵子にしたいとの話だ・・・

「室長、なぜ私なんですか?私には情報処理の知識なんて・・・・」

「美恵ちゃん、室長はやめてよ。一郎でいいよ」

「でも、仕事の話ですから」

「ああ、わかったよ・・君を選んだのは、コンピュータのシステムエンジニアは向こうでも優秀な社員がいるだろう・・・たぶん、トラブルの原因は人間関係にあると私は思っているんだ。本社のプロジェクトだ、唯でさえシステム開発は神経が参ってしまうだろう。向こうに君のような存在の人がいたらと思ってね。だめかなぁ?」

「うーん・・それはちょっと無理があると思いますが・・」

「無理が?」

「はい、社長は室長の仕事を助ける腹心を一人連れてとのお考えだとしたら、それが情報処理の知識のない女性の私では・・非常識と思うのではないでしょうか」

「うーん・・でも、君が居てくれて本当に私は助かっているんだよ」

「そうおっしゃって頂けるのは嬉しいです。でも、男と女ですよ・・会社は室長と私の関係を疑い、まともに理解しないのではないでしょうか」

「そうかなぁ・・・・プロジェクト推進の真のエネルギーを会社は理解できないか・・」

美恵子は一郎の顔を見つめている
一郎はこんな人だ・・・昔も今も
仕事は素晴らしく出来るが、人の事となると鈍感だ・・特に男女のことは
でも、それが一郎の良いところでもあり強さである
決してへこたれる事のない一郎の本分なのだ

「室長。ここは・・大阪にも迷惑はかけられない。一人で東京で頑張ってみるということにして・・・・・」

「えー???」

美恵子は笑って続けた

「もしも・・もしもですよ。こんな私の顔でも見たいとのことでしたら、お知らせ頂いたら、何をおいても駆けつけますので・・・」

「美恵ちゃん・・、本当に君は私のことをよく理解して・・・・・有難う」
一郎も元気に笑った
道明 12/7(日) 11:11:13 No.20081207111113 削除
一郎は自宅に戻ると、知子を居間に呼んで転勤のことを告げる

「あなた、それで何時から東京へ」

「うん・・まずは明日から日帰りで出張して向こうでの準備をしてくる。会社は急いでいるらしいが、住居の手配なんかで8月からと思っているだけど」

「そうですか来月から・・・あなた、くれぐれも健康には気をつけてね」

「心配するな・・陸上競技で鍛えてある。大丈夫だ・・それより、知子は一人で大丈夫か?」

「大丈夫なもんですか・・・寂しい・・とても寂しい・」

「おい・・大阪と東京だ、何時でも帰ってこられるし・・・直ぐに片付けてみせるさ」

「ほんとよ、頑張ってね・・・・ああ、そうそう、また学校の親睦旅行が今月22日、23日の予定なの・・今年は、山陰の玉造温泉と出雲大社めぐり・・あなたが大変なときだから、キャンセルしようかな?」

「いや、行ったらいい・・・知子は知子の職場で頑張らないと、先生方の親睦を図る機会なんだから、キャンセルしなくていいよ。しっかりと温泉に浸かっておいで」
知子はにっこりと笑った

翌日、一郎は東京本社へ出張し、夕方には大阪駅に帰ってきた
その顔が厳しい
東京のスタッフの話を聞いただけだが、腹を括って取り組まないと大変なことになると一郎の本能が知らせていた・・・

「奇遇ですね、山本さん・・・・・ああ、ちょっとお顔がきつそうですね」
声をかけてきたのは阿部真一だった

「やぁ・・阿部先生、あなたも出張でしたか?ちょっと出張先のことを考えてしまって」

「それはそれは・・・どうです気分転換に、そこらで暑気払いにビールでも」

「いいですね。行きましょう」
この二人は共にスポーツマン・・・肌が合っている
道明 12/8(月) 00:20:36 No.20081208002036 削除
今、二人はデパートの屋上のビアガーデンで乾杯をしたところだ
会話は大学時代のスポーツ大会の思い出で盛り上がった

「ところで、阿部先生。学校の親睦旅行って色んなところに行かれるのですね」

「ええ、それは・・幹事の先生が旅行業者と相談して良いところを探すんですよ」

「で・・先生の学校はどちらに」

「ええ・・今年は韓国です」

「はぁ?韓国ですか?」

「一応、近いですが海外です・・・はははは」

「でも、みなさん行かれるんですか?小学校の先生は女性が多いですし・・」

「ちょっと都合がつかない先生も出てますね・・・ああ、そういえば知子先生も昨年から参加されてないようですね・・・ご家族のお世話かなんかで」

「はぁ・・・???」

「知子先生の学校の教頭が私の大学の先輩で、残念がっていましたよ・・・なにしろ、知子先生美人だから男性の先生方から人気があって、一郎さん気をつけていないと」

「へぇ・・教頭先生が阿部先生の先輩なんですか・・うーん、知子が参加しないのが残念と?・・・・・・他に何か、知子のことおっしゃってましたか?」

「うーん・・言っていいのかなぁ」

「なんですか言ってくださいよ、阿部先生」

「実は・・・去年から特定の先生と二人きりで話しをすることが多くなったと」

「・・・特定の先生と?」

「ええ・・あの変人の蓬莱先生となんだそうです・・・それが、二人で話を始めると他の先生を無視して会話を続けていると・・・放課後も一緒だって」

「そ、そうなんですか・・・・でも、それはなんか変ですね。知子は家ではそんなことは何も言いませんが・・・」

「それが、あまりにも二人でいることが多いみたいで・・・同僚の先生が仲を疑ったりしているらしい・・・・知子先生に限ってそんなことは無いと否定しときましたが・・」

「ええ!仲を疑う先生がいる?・・・そんな感じを周りに与えているんですか」

「・・らしいです。それともうひとつ・・その蓬莱先生が今年の5月に離婚されたようで、その原因が知子先生じゃないかという先生もいるらしくて」

「ええええっ!そ、そんなことに・・・」
一郎の顔から血の気が引いた

「一郎さん、知子先生がそんなことするはずはないと思いますが、でも、複数の同僚の先生からも聞きましたよ、知子先生は男性教師からは人気がある反面、女性教師とはコミュニケーションが上手くいっていないとも・・・とにかく一郎さん、人の噂は厄介です。早いうちに知子先生に注意されたほうが・・」

一郎は天を仰いだ・・・そして
4月に真一の妻、幸子先生から聞かされた親睦旅行での話が蘇ってきた
道明 12/9(火) 19:49:23 No.20081209194923 削除
一郎は自宅に戻った
今夜は知子がフラワーアレンジメントを習いに行く日
電気も灯さずに、応接の椅子に腰を掛け、一郎は今までの話を整理している
互いに相手を尊重し、共に働き、信頼し合っていた二人・・・それが崩れる

知子は去年、学校の親睦旅行だと言って夏・冬とも出かけた
それが嘘だなんて・・
そして今度も・・・確か山陰へとか
どうする一郎・・・どうするんだ一郎
それに、確か幸子先生があの変人先生もフラワーアレンジメントに行きだしたと言っていた・・・・その変人先生と仲が良くて、周りから疑われている?

一郎は時計を見た・・・・午後11時前
知子が帰宅する時刻だ

知子は帰宅すると、今夜は今日の作品を玄関に飾った
そして、いつものように居間に入る
一人で珈琲を飲んでそれから風呂を使う
いつもなら、夫の一郎はもう寝ている

「えっ!あなた起きてたの」

「疲れすぎて、寝付けないんだ・・・あれ、今夜はフレアースカート?」

「ええ・・・スラックスより涼しくて」

「そうなんだ・・・」
一郎は知子に近づくと優しく抱きしめ、右手で知子の髪を、左手でお尻を撫でる

「ああ、そうそう今日の出張帰りに阿部先生に出会ったよ」

「阿部先生に」

「ああ、それで阿部先生の学校は親睦旅行に韓国に行くらしいよ。海外だって」

「へぇ・・・韓国に」

「知子の学校は、確か今年は山陰への旅行だったね・・・」

「ええ、そうよ・・・あなたは仕事で大変なのに本当に御免なさいね」

知子は申し訳無さそうに、一郎の顔を見た
一郎は知子を力いっぱい抱きしめる・・・そして、耳元で問いかける

「いいんだよ、知子・・・・でも、その旅行いったい誰と行くのかなぁ?」

「えっ?」

「それに・・去年の夏と冬の親睦旅行も誰と行ったのかなぁ?知子」
知子の目が大きく見開き、一郎の腕の中で身体が固まっていく・・・

「待って、あなた・・学校の親睦旅行なんですよ・・・」

「親睦旅行ね?知子・・本当に、親睦旅行なのか?」
知子の顔が青ざめる

「うーん・・・あなた、お願い・・もう、12時だし先にお風呂に入るわ・・その後でちゃんとお話します。先にお風呂、ね、いいでしょ?」
知子は一郎に甘くねだった

「そうだな・・先にお風呂に入りたいか?・・・いいよ、・・だけどその前に」

「いや!なにをするの?」
一郎は、いきなりスカートを捲りだした

「やめてあなた!私、汗かいているんだから・・ねぇ、お風呂の後で・」
知子を無視して服を脱がしにかかる

「どうしたの・・あなた・・ねぇ・・・あなたっ!いやよ・・やめて」

一郎は、蛍光灯の真下に知子をパンティだけの裸体した
道明 12/10(水) 19:23:02 No.20081210192302 削除
「どうしたの?あなた・・・なんかおかしい」
一郎は知子の裸体を観察し、匂いを嗅ぐ

「知子・・・横になって・・・」
知子を床に寝かすと両腕を万歳させる
一郎の目は小ぶりだが形のいい美乳を見つめている
(何も形跡はないが・・・・)

知子のパンティを剥がすと、鼻を女陰に当てる
何度も匂いを嗅ぐ
(うーん・・・)

「やっぱり・・・変、あなた、どうしたの?まるで私の身体を調べているみたい・・」

一郎は、知子の自慢の白い美脚を太腿から足先まで手で摩りながら探る
(無い・・何も無い、男の痕跡が・・・・)

「あぁぁ御免・・東京で神経を使って大変だったんだ、それで急に知子を抱きたくなったんだ・・・でも、先にお風呂に入ったほうがいいよな、本当に御免」

一郎は、バスに向かう華奢な白い女体を見送った
知子の肢体は二児を出産した女性特有の丸みを帯び、女ざかりの見本のようだ
夫でさえ見ているだけで勃起してしまう

(なにも怪しいところは見当たらないが・・・うん、知子がいつも持っているバッグか)

一郎は知子が今夜のお稽古に持っていったバッグを手に取り、そして開けようとした
・・・そして、思い直して止めた
一郎は、今まで一度も妻を疑ったことはない
・・・どうかしている・・阿部先生の話しを真に受けて・・知子の話しも聞かずに酷いことを
一郎は妻の知子を疑う自分の心を恥じた
道明 12/11(木) 18:45:23 No.20081211184523 削除
翌朝の電算室長席での一郎の様子がいつもと違うことを
美恵子は敏感に感じ取っていた

「室長、おはようございます」

「ああ・・おはよう」

「どうかされましたか?東京のシステム開発は難航しているのですか?」

「うん・・・それもあるんだけど・・・」
一郎が再び考え込む様子を見て、美恵子は一礼して部屋を出た


一郎は昨夜の知子との話を思い出していた

「あなた・・ごめんなさい。あなたに心配をかけたくなくて親睦旅行に行くということにしていたの」

「私に心配をかけたくない?」

「ええ、そうなの・・・実は私、学校の先生方とくに女性の先生方と人間関係が上手くいってないの・・それで気晴らしに中学の時の友達と旅行をしていたの・・・ちゃんと話しておけばよかったんだけど・・こんなこと、あなたに相談できないし」

「ふーん・・中学時代の友達と旅行?・・で、その・・女性の先生方と上手くいかない原因は何なの?」

「・・それは、蓬莱先生を私が庇ったから・・・あの先生にもいいところはあると」

「蓬莱先生って?あの変人教師と言われている先生かい?」

「うん・・確かに一般的な教師の仕事はいい加減だけど、保護者には人気があるし、地域の人たちとの揉め事なんか逆に上手く裁いてくれているの。私のクラスの保護者が怒鳴り込んできた時なんか、私を助けてくれたりして」

「そうかい・・・でも、大勢の先生方が同じ見方をしているんなら、そちらの方が一般的かもしれないよ。突っ張っていくのはストレスも溜まるし、職場で孤立する・・辛い道を選択したかもしれないなぁ」

「そうなの・・・職場で話ができる先生があまりいなくなってしまって」

「でも・・その蓬莱先生とばかり話をしたり、行動していると周りから変な目でみられているんじゃないか」

「??・・あなた、学校から何か言われたのね」

「うーん・・・それに蓬莱先生は離婚されたらしいじゃないか」

「そ、そんなことまで・・・あなたに」

「周りのことも考えろよ知子、正義感や親切心も仇になってしまうこともある。旅行のこともそうだ・・・・正直に話してくれるほうが、私は安心だしアドバイスできることもあるかもしれない」

「あなた・・本当に心配かけてごめんなさい」

一郎は知子の話に納得してはいない
親睦旅行の土産だといって帰ってきた妻、それが友達との旅行だった?
卒業の集合写真での蓬莱の仕草の違和感、そして、蓬莱の離婚・・妻との親しい関係?
この時まで、一郎は知子を愛しているし、疑ったりしたことはなかった
だが、胸の中では結婚以来初めて、妻に対して疑いの心が這い回わりだしていた
道明 12/12(金) 21:45:07 No.20081212214507 削除
藤崎美恵子は一郎のことが気になっていた
まだ今日は一度も室長室から出てこない

「室長、冷茶をお持ちしました」

「ああ・・美恵ちゃんか、ありがとう」

「室長、本当に今日はどうなさったのですか?先ほどよりも何やら重い感じがして」

「うん・・美恵ちゃんには敵わないなぁ・・・実はプライベートな問題で考え事を・・」

「ご家族のことですか?」

「うーん・・・・美恵ちゃんならいいか・・実は妻の知子のことなんだ」
それほど、一郎は美恵子を信頼している

「奥様がどうかされたのですか?」

「・・・うーん、これは私と妻とのこと、美恵ちゃんには心配はかけれない・・・」

「室長・・室長はもうすぐ東京へ赴任ですし、室長にとって将来がかかっている大事な仕事。失礼ですが、室長はお仕事はすばらしくおできになりますが・・ご夫婦の問題はいくら考えても、あまり上手に解決されるお人ではないように思います。私は人事課所属の時、このような社員の家庭のトラブルを扱ってきましたので・・・」

「美恵ちゃん・・・そうだったね・・・しかし、私の妻のことだから」

「室長、・・・・もし私でよければ、業者も知っていますので調べてご報告いたしますが・・・」

「いや・・いいんだ・・やはり、このことは私と妻とのこと、美恵ちゃんに頼めることではない・・・しばらく私なりに考えてみるよ」

美恵子は思った
一郎には、妻のことを調べることなんかとても出来ないと
それにしても、知子さん・・・こんな良い夫に心配をかけて

美恵子は中学時代を思い出していた
可愛くて、成績優秀な知子・・・学年男子の初恋の人ナンバーワンの女の子
クラス委員を務め、難関の進学高校へ進んだ知子
それとは対照的に就職を考え、高校の商業科を選んだ美恵子

そう、知子と美恵子は同じ中学のクラスメイトだった
道明 12/13(土) 12:00:06 No.20081213120006 削除
知子の学校の職員室
児童の一斉下校を見送り、先生方が戻ってきたところだ
知子も自席に戻り一息つく・・・・
蓬莱が、知子の所に来てそっと知子の中腕を「とん」とたたく
知子は振り向き、目が合うと
蓬莱は教師の休息室となっている用務員室へ向かう
少し間をおいて、知子は席を立つ
その様子を見ていた教頭が舌打ちをした

用務員室に置かれている古い応接ソファーに蓬莱はどっかと腰を降ろしている
後から来た知子は、いつものように珈琲を二つ用意してテーブルに置く

「どうかしたのかい?今日はあまり元気がないなぁ・・・」

「ええ・・・」

「何か悩み事でもあるの?・・なんでも聞いてあげるよ」

「あのう・・・・蓬莱先生、今度の旅行なんですが・・」

「旅行がどうかしたかい?」

「はい・・主人に誰かが、私が親睦旅行に不参加であることをを言ったみたいで・・・それに、先生とこうして話し込んでいることも」

「えっ!で・・ご主人に何と説明したの?」

「旅行は中学時代の親友と気分転換のために行っていたと・・・そして、先生と話し込んでいることも、クラスの運営の相談をしていると説明して何とか・・・」

「うーん・・そう」

「それで、今回も主人は旅行に行ってかまわないと言うのですが・・・今度は何か心配になって・・」

「うーん、でも・・・この旅行は私とあなたの間の約束ごとだ。私はちゃんと約束を守っているんだし、あなたも守ってもらわないと・・・」

「でも蓬莱先生・・・私、今回は主人が気になって」

「ご主人が?うーん・・山本先生から聞いているご主人だと何にも気にすることないと思うよ・・・自分のことばかり一生懸命で、あなたのことは無関心のようだし、心配いらないと思うがなぁ・・・・それより、私とのことを守ってもらわないと私も守れないよ」

「・・・・・・・・」

「大丈夫だよ・・・・なぁ山本先生、予定どおりに」

「・・・・・・ええ、わかりました」
道明 12/14(日) 07:53:24 No.20081214075324 削除
知子は今日は早く帰宅した
そして中学時代の親友に頼みごとをした
・・・知子と旅行に行ったことにして欲しいと


知子の胸に、2年前の夏の親睦旅行での出来事が浮んでくる


親睦旅行の宴会の後、幸子先生とホテルのバーで飲んでいると
二人の大学生が声をかけてきた

「楽しそうですね・・素敵なお姉さんお二人で何のお話しですか?」と

学生たちは、元気がよくて気楽そう
ストレスをもった社会人の知子たちからすると、羨ましいくらいにのん気だった
その後も、学生たちは知子と幸子を上手に煽て上げてくる

知子は自分より年下の感じのいい若者ということや旅行で気分が高揚していて、会話に乗っていった
そして、幸子を置いて学生の一人と踊っていた

踊っている間も、学生は知子を褒めちぎる
お世辞と思っていても気分はいいものだ・・・
もうこれでお仕舞いと知子が言い出すと
待っていたもう一人がお酒を手にして、私もお願いしますと交代する
しかたがない・・・この学生とも踊ってあげるわ
もう終わろうとすると休んでいたもう一人が・・・・
パートナーが代わる度にお酒を一口飲む
何度か繰り返すうちに、知子は上気分ですっかり酔いがまわっていた

「お姉さん大丈夫ですか?」
今、一緒に踊っている学生が知子を抱きとめた
そして、カウンターで待機している相棒にウインクをした

「どうですか・・酔い覚ましに、少し夜風でもあたりに行きましょうよ・・もう一人のお姉さんは私の友達に任せて・・・ね、行きましょう」
知子がカウンターの方を見ると
幸子ともう一人の学生が会話しているように見えた

ホテルの玄関を出ると、夜風が頬に気持ちよい
知子には何処をどう歩いているのか・・もう分らない
ただ、右腕をしっかりと学生に抱えられている
ふと気が付くと、左腕をいつの間にかもう一人の学生が抱えている

「ここらで、少し休みましょうか」

そこは、道後温泉にある公園の中
遠くにスポットライトに照らされた松山城の天守閣が浮んで見える
道明 12/14(日) 07:57:27 No.20081214075727 削除
木々の間から、ひんやりとした風が吹いてくる
その先には月が昇り
その明かりが三人を照らす

浴衣姿の知子を真ん中にして、学生二人が並んでいる
学生二人は知子のしなやかな手にキスをし始めた

学生の一人が言った
「お姉さん・・僕たちまだ女性を知らないんだ・・・」

「うーん?」

もう一人が言う
「初めての女性は、お姉さんのような清楚で綺麗な人がいいなぁ」

「からかっちゃ駄目よ・・・私、二人も子どもがいるのよ」

「そんなことない・・本当にお姉さんは綺麗だし、素敵だよ」
学生二人は知子の両腕を片方ずつ占有して、キスの波が手の先から昇ってくる

「あっ・・・うっ!」
若者が知子の頭部を引き寄せながら口を奪う
それを見たもう一人の若者が知子の臀部に抱きつく
若者たちは知子を芝生の上に押し倒していく

「お姉さんの唇・・素敵だ・・ねぇ、キスってもっと舌を絡めるんだろ」

「あん・・・だめ」
キスをせがむ若者の手が、浴衣の襟から乳房を探る
そして、知子の首筋に舌を這わす

「何て柔らかいんだ・・・お姉さんの太腿・・」
もう一人の若者は浴衣の裾を開いて、知子の両腿に顔を押し付けている

「あっ・・・あぁぁ」

月明かりの緑の芝の上で、天女の羽衣が剥がされて行く
知子の白い、白い肌が月明かりに映える
その素肌を二つの舌が這い回り、四本の手が優しく愛撫する

暫くして
天女は一人目の若者を受け入れる
もう一人の若者は天女の髪を撫で、可憐な乳首を口に含んだ
道明 12/14(日) 22:04:52 No.20081214220452 削除
知子の回想は続く・・・

その翌早朝
知子は幸子が寝ているのを見て、そっと起き出す
昨夜のアバンチュール・・・学生二人との肉交
知子にとって3Pは初めての経験だった・・・
まだ、二人の男から得た快感が身に染み込んでいる
学生たちが言った言葉を思い出す

・・明日もう一度、それでお別れ・・・・必ず来て、お姉さん

知子は混浴の露天風呂に向かう
脱衣場にはまだ誰も来ていないようだ
知子は浴衣を脱ぎ、タオルを持つと一番奥へと向かう

暫くして、昨夜の学生二人がやって来る
「お姉さん、おはよう・・・よく眠れた?」

「・・・・ええ」
学生二人は、もう遠慮はしない
知子の裸体に纏わり付いていく

「お姉さん・・・誰もいないうちにもう一度楽しもうよ・・ね」

「うっ・・・・」
一人が女陰を・・・そしてもう一人が乳房を

「僕たち昨晩、頑張りすぎちゃて・・・今朝は、まずは手で逝かせてあげるね」
そう言うと、知子を洗い場の長椅子に導く
そして、知子の全身にソープを塗りつけると一人が女陰を2本の指で愛撫する

「お姉さんのGスポットはどこかな?」
知子の中にその指が入り込む

「うっ・・・知らない・・」

「じゃ・・・僕が探してあげる・・・よくあるのはこの辺りだよ」

「あっ・・あぁぁぁ」

「あぁ・・お姉さん・・せり上がっちゃだめだよ・・・」
もう一人が知子の背後に回って壁となり、乳房を握り締めた

「あん・・・あぁぁぁ・・・」

「どうしたの?お姉さん・・・気持ちいいの?」

知子のしなやかな肢体がのけぞると
・・・学生の指は温かい膣の中で来い来いと手招きする

 「あん・・・もう・・もう・・」
学生たちは互いの顔を見合わせて笑った
そして、硬くなった若い怒張を知子に握らせる

 その後は、もう一人の学生に代わる・・・そしてその次、また学生はポジションを替える
 繰り返される愛撫の中で、知子は夢の中をさ迷い・・・・・気を失った
道明 12/15(月) 20:36:45 No.20081215203645 削除
 蓬莱は学校の全ての先生から疎まれていた
 当然、この親睦旅行でも蓬莱に話しかけてくる先生など一人もいない
 むしゃくしゃして、蓬莱は早朝の露天風呂にやってきた
 脱衣場で浴衣を脱いでいると、二人の学生の会話が聞こえる


 (なんだって・・この露天風呂の奥で淫乱女がいる?それは面白そうだ・・)
 
 蓬莱は、興味本位で露天風呂の奥へと歩いていく
 そこには、素っ裸で失神して横たわる女・・・・あの女か
 しかし・・いい肢体をしているじゃないか

 蓬莱はその女の顔を見て驚いた


 (山本先生!!・・・うーん・・馬鹿な女だ、東京の若造に引っかかりやがって)


 蓬莱は、裸の知子を抱きかかえて休息場所まで運んできた

 (この女、学校では美人で人気があることをいいことに、俺のことを完全に無視しやがって・・・ふん、姦られちゃって、はぁ・・ざまーないや)


 変人教師の両腕の中で裸の美女が眠っている
 蓬莱の目が妖しくかがやき、そして怒張が硬くなりはじめた
 先ほど、二人の学生によって逝かされた女の匂いが男を狂わすのだ

 (うーん・・人妻の美人教師か・・・ほんとにいい乳してるじゃないか・・・山本先生)


 蓬莱の男の我慢が限界にきている
 唾を飲み込んだ

 しかし、相手は同僚の教師で人妻だ
 どうする?犯るか・・・・こんな美人を抱くチャンスは二度とないぞ
 
 (女なんて姦っちゃえば何とかなるか・・それに、亭主がいるからなお更、他人に言ったりはしないよなぁ・・・・よーし、それじゃ頂くか・・)
道明 12/16(火) 19:08:52 No.20081216190852 削除
 乳房が優しく揉みあげられている
 唇を吸われている・・・・・・・あっ!口内に舌が入ってきた
 私の舌とじゃれ合っている
 知子は夢見心地で目を開けた

 「えっ!」
 視線の先には見覚えのある男の顔が映る

 「大丈夫ですか?山本先生・・・どうやら気が付かれたようですね」

 「ほ、蓬莱先生?・・・どうしてここに?」
 知子は蓬莱に抱きしめられている

 「山本先生・・ここは混浴の露天風呂の休息場所、私が入ってきたらあなたが倒れていて、ここに運んで介抱をしてあげていたんですよ」
 蓬莱の手は介抱するというより、知子の全身を愛撫するように撫でまわしている

 「あぁ、止めてください・・もう、蓬莱先生、もう私、大丈夫ですから」

 それでも蓬莱は、にやにや笑いながら、知子を抱きしめた腕は緩まない
 知子の美乳の手触りを楽しむかのように裾から頂に手が舐める
 裸の美人教師を抱きしめている蓬莱の怒張が、柔らかい臀部に押し当てられる

 「ほんとうに、もう大丈夫なんですかね?もっと男が欲しいんじゃないの・・・淫乱の山本先生」

 「なんですって!!」

 「ほら・・あなたの乳首がこんなにとんがってきましたよ」
 蓬莱は、知子の両方の乳首を同時に捻り上げる

 「あっ!何をするんですか・・やめて、蓬莱先生」
 蓬莱の右手が腹部を摩り、知子の女陰へ向かう

 「山本先生、聞いてしまったんですよ・・・ここを出て行く二人の学生の話・・あなたのこと、淫乱女だって」

 「そんなこと・・・」

 「昨夜はあの学生たちから、それぞれ2発ずつ姦られたんだって・・・ここにさぁ」
 蓬莱は、知子の太腿をこじ開け女陰を弄る

 「あーん・・いや・・やめて」

 「そして、つい先ほど・・・手でやられて・・潮、吹いちゃたんだって?」
 蓬莱は知子の乳房と陰核の2カ所を同時に責める

 「いや・・やめて、やめて・・・蓬莱先生」

 「ほら、もうこんなだ・・見てごらん」

 蓬莱は、二本の指を知子の膣奥深く挿し込むとゆっくりと引き抜き、知子の目の前に差し出す

 「いや、いや・・・・ねぇ、もう、おねがい・・・」

 「そうかい欲しいのかい?・・美人先生にお願いされちゃ、しかたがないなぁ・・清楚で誠実な美人教師の逝くところを私にも見せてもらおうか・・・若い活きのいいのとは一味違う、私の一物も十分に味わうといい・・・そうら」

 蓬莱は知子をバックから犯しにかかる

 「そうじゃないの!やめて・・ね、先生・・・おねがい」

 蓬莱自慢の太い怒張が、知子の女陰に突き刺さる

 「あぁ・・ん、いや!」

 蓬莱は・・浅く、深く、また浅く、深く・・・ゆっくりと打ち込んでいく

 「あん・・あーん・・あん・・あーーん」

 「今まで、あなたとは疎遠な関係だったけど・・・これからは、仲良くしような・・・ね、山本先生・・・・・・・ほら、もう他人じゃない、こんな関係だからさぁ・・・・・それにしても、いい声で啼くじゃないか・・・そら、もう一声」

 蓬莱はしっかりと知子の柔腰を抱え込むと、女陰の奥深くへ渾身の突きを入れる

 「いやぁ・・あう・・・・あん、あぁぁぁぁぁぁ」

 「逝きたいんだろう?ほらほら・・・」

 「あん・・あん・・もうダメ・・・・やめて下さい」

 「何を言ってるんだい、こんなに締め付けておきながら・・・早く成仏しろや、人が来るぞ」

 知子の悔し涙が頬を濡らし
 ひと際高い淫声が早朝の露天風呂の湯気に溶け込んでいった・・
道明 12/17(水) 22:27:44 No.20081217222744 削除
 藤崎美恵子はマンションの一人暮らしだ
 33歳になった美恵子に両親がしきりに見合い話を持ちかけてくる
 その煩わしさから逃げるように、会社近くのマンションに移ったのだ
 一郎を今でも自分の運命の人だと信じているからこそ、独身を貫いている

 しかし、休日に一人でいると寂しさが込み上げてくる
 もし、一郎と一緒に居られたらどんなに楽しい休日だろう
 その一郎は、未だに美恵子の乙女心には気づいてくれない
 美恵子から、ため息がこぼれた

 美恵子はこんなとき、ショッピングで気を紛らわせる

 「あら・・美恵子・・・美恵子じゃない?」
 美恵子を呼ぶ声の方を見ると、中学時代の同級生がいた

 「あら・・・久しぶり」
 この同級生は確か、知子の親友

 「どうしてたの美恵子、今年の同窓会にも顔を出さないし、みんな心配していたわよ」

 「御免なさいね・・・仕事が忙しいものだから、失礼しちゃって・・先生はお元気だった?」

 「ええ、私たちのクラスの担任はまだ現役だもの、お元気だったわ」

 「それはよかった・・・で、みんな元気にしてた?あなたの親友の知子さんは小学校の先生だそうね・・・」

 「そうね・・結婚している人やまだ独身の人がいて・・でも、みんな元気だったわ・・・うーん、でも知子はちょっとねぇ・・・」

 「知子さんがどうかしたの?」

 「うーん・・少しねぇ・・同窓会でも余りみんなと話さないし、ちょっと変わったかな・・・それに、私に電話してきてね・・・一緒に旅行したことにして欲しいなんて言うのよ」

 「はぁ?それって・・・もしかして」

 「たぶん、ふ・り・ん・ね・・・・あの知子がよ・・人って分からないわねぇ」

 「そう・・・知子さんが」

 「他の人に言わないでよ・・・・美恵子、私が困るから・・・」

 「ええ、わかってる・・・でも、あなたも親友なんだから、今みたいに話しちゃだめよ」

 「ああ、そうよねぇ・・・・私としたことが・・・」

 美恵子の胸の中に、ふつふつと知子に対して怒りが吹き上がる
 美恵子が思いを寄せた男と結婚し、子どももいて幸せの象徴のような女性・・・知子
 その知子が不倫なんて・・・

 (そんなこと許せない・・・絶対に・・・)
道明 12/18(木) 19:37:33 No.20081218193733 削除
 蓬莱との3回目の旅行の朝
 知子は化粧台の鏡に映る自分の顔を見つめている

 あの親睦旅行での淫行・・・それがこんな深みに入り込む切欠となるなんて
その要因は夫とのセックスでは得られなかったもの・・快感、そう・・快感にある

 その年は、幸子先生が居たこともあって蓬莱はおとなしくしていた
 しかし、新年度になって私が通うフラワーアレンジメントに入ってきた
 さらに悪いことには、蓬莱が私と同じ学年のクラス担任となり
 私に接近してくる・・・私のからだに無神経に触れようとする
 でも・・・私は頑として跳ねつけていた

 それが・・・・
 私のクラスの保護者がクレームに来た
 その保護者は学校では札付きの、どうしようもないモンペだった
 繰り返し学校を訪れ、言いたい放題のクレームに対応しているうちに
 いつの間にか、私は自分の心がコントロールできなくなっていた
 ・・・・・・・学校の産業医は軽い「心因反応」だと診断した

 そんな時に、蓬莱が自分のクラスのように関わってきた
 この時は本当に助かった・・・他の先生方はなんにもしてくれなかったから
 私の話に相槌を打ちながら聞いてくれる・・・それだけで何となく心が軽くなる
 私を無理やり犯した男・・それでも、私は蓬莱と話し込むことが多くなった
 
 そして・・・
 フラワーアレンジメントのお稽古の夜
 蓬莱から離婚したことを告げられた
 離婚の理由は、私とのことが奥様に知られたようだった

 それで、彼に誘われるまま車の中で、話しこんでいるうち
 蓬莱は私の肢体に触れだした・・決して無理やりに攻めてこない
 彼は女の扱いに慣れている
 その行為を私の肢体が撥ね付けることが出来なくなっていた
 肩を抱かれ太腿を擦られると、私は全身の力が抜けていった
 私の肢体に植えつけられる快感・・・あの時の快感が再び蘇ってくる
 しかし、蓬莱が肉交を迫ってきても
 それだけは・・・私は拒否し続けた

 彼は言った
 それなら、手と口で慰めて欲しいと
 さもないと、親睦旅行での出来事をお前の主人に話すと
 もう、従うしかない・・・と思った

 蓬莱は月1度のお稽古の日だけでは満足しなくなった
 学校で他の先生がいても、馴れ馴れしく私の身体に触れてくる
 こんな関係を続けていたら、何れ主人にも知られてしまうと
 やめるよう、蓬莱に懇願した
 すると、一度でいいから旅行に付き合えと・・・
 それで最後にしてやると
 私はその言葉を信じるしかなかった
 そして、主人に親睦旅行に参加すると言って出かけた
 でも、それが、それが・・・・

 夫の一郎は早朝から今日も東京に出かけている
 あの人はほんとに仕事一筋
 でも、こんなになっている私に何時か気づくに違いない
 それが恐ろしい
 もう・・・・・今回限りにしなければ


 知子は自宅を出て、蓬莱との待ち合わせ場所に向かう

 その少し後ろから、知子の様子を窺う一人の男が着いて行った
道明 12/19(金) 21:55:00 No.20081219215500 削除
8月も末になり、一郎は東京でシステム開発の仕事に悪戦苦闘していた
大阪の自宅には一度も帰っていない・・それほど本社のシステム開発は難事業だった

「知子・すまない、今週も帰れそうにない・・どう一度、君が東京に来ないか」

「あなた・・ごめんなさい・・また、保護者の人が押し掛けていて、家庭訪問したりして私も参っちゃて・・・・ごめんなさい」

「いや・・気にすることはない・・でも、知子、そんな自分勝手な保護者に負けるんじゃないぞ、困ったら教頭先生や校長先生に相談するんだ・・・いいね、じゃ」

受話器を置くと、一郎は天井を見て大きくため息をついた
さすがの一郎も今回の仕事には疲れきっていた



翌朝、玄関のチャイムが一郎を目覚めさせる
玄関ドアの前には、藤崎美恵子が立っていた

「美恵ちゃん!どうしてここに・・・・」

「室長、お久しぶりです・・・・陣中見舞いに、押し掛けて参りました」

「えっ!!うん、そうなんだ・・・美恵ちゃん」
一郎の顔が、みるみる生き返る

「でも・・なんですかその格好は?・・・室長、これでも私は独身の女性ですよ」

「はあ??いや、ご免・・・今、起きたものだから」

「はいはい・・室長、シャワーでも浴びて着替えてください・・朝食まだなんでしょう?私がお作りしますから」

「ああぁぁ・・有難う、美恵ちゃん・・・それじゃ甘えちゃおか」

一郎に元気が戻った・・・・・・・やはり、一郎にとって美恵子は女神だ
道明 12/20(土) 08:53:55 No.20081220085355 削除
美恵子の作った朝食を、美味しそうに食べる一郎がいた

「ご飯に味噌汁・・玉子焼きに漬物と焼き魚か・・・美味い・・うーん、美味い」

一郎の前には、美恵子の笑顔がある

「ご飯のお代り・・しましょうか?」

熱いお茶を入れ、美恵子は微笑みながら一郎を見ている

「うん・・・お願いするか」

美恵子はお代りのご飯を一郎に渡す
・・・・・・・・二人の指が自然と触れ合う

「室長、今日のことなんですが・・私、ディズニーに行きたいのですが・・それで・・室長も・・ご一緒に如何ですか?」
美恵子から一郎を誘うのは、これが初めてだ

「ディズニーか・・ようし、行こう、気分転換して鋭気を養わないとなぁ」
(もう・・・この人は、自分のことを考えてる・・・・でも、それでもいい・・)


ディズニーランドの庭園の中を・・・二人はまるで若い恋人のように歩いていく
夏休み最後の土曜日、家族連れでいっぱいだ

「室長・・・腕を組んでもいいですか?」

「いいよ・・美恵ちゃん」

美恵子は、一郎の左腕に自分の右腕を絡ませ、頬を寄せる・・そして、手をつなぐ
美恵子が一郎としたかったことの一つだ


陽が西に傾きかける頃
ようやく一郎は仕事のことを忘れ、やっと目の前にいる美恵子のことを話しだす

「美恵ちゃん・・・今日、大阪に帰るの?」

「・・・・・・」

「美恵ちゃんとこうしていると・・・ほんとに元気になる、心も軽くなる」

美恵子は、沢山の男性社員が言い寄るほどのいい女だ
しかし、一郎は外見の姿や形を見ていない・・美恵子の個性そのものに魅かれている

「室長・・・私ともっと居たいのですか?でも、私、ホテルも予約していないし・・」

「・・・うーん、じゃ、私のところに泊まるのはどう?」

「でもそんなことしたら、奥様が何と・・・」


一郎は、美恵子の手を取り・・そして、目を見てにっこりと笑う

「美恵ちゃん・・知子は私のことを信頼しているよ・・私は狼には絶対にならないから安心して・・・ただ、ほんとに君と居たいんだ・・もう一日一緒に居て欲しい」

美恵子は立ち上がると、一郎の髪を撫で・・・そして、頬にキスをした
これで美恵子が一郎に、したかったことの二つ目が叶った

 | ホーム |  次のページ»»


  1. 無料アクセス解析