道明 1/22(木) 20:38:53 No.20090122203853 削除
その写真は夕暮れ時に撮られたものだろう
薄暗さが、余計に男女の仲のよさを醸し出していた
「これはなぁ・・旦那の自宅での写真だよ・・いい女だなぁ、あんたに劣らず美人じゃないか」
「・・いつ、これを?」
「気になるかい?そうだよなぁ・・・撮影したのは最近・・でも、何と言うか、俺の感ではこの二人・・もうできているぞ」
「そんな・・・」
「見てみろよ・・この幸せそうな二人の顔を・・これは、愛し合って信頼しきっている顔だ・・・・知子、お前は旦那から完全に見限られた哀れな妻よ・・」
「うぅぅ・・・」
「悔しいだろう、悔しいわなぁ・・・・・もっとよく見てみろよ、愛し合う男女が口づけしている写真を」
蓬莱は小刻みに震える知子の手の動きを見逃さない
「ああそうだ・・お前とはこれでお別れだ、最後に俺がとっておきのジュースでもいれてやろう・・・・その写真、必要ならサービスしとくよ」
知子は蓬莱がジュースを用意している間、写真を睨みつけている
一郎の肩に頬を寄せている美恵子
そして、美恵子の肩を優しく抱いている一郎
互いに見つめ合っている
それに、キスまで・・
(どうしてなの一郎さん・・どうして私ではなく美恵子なの!)
喉が渇く・・・
蓬莱がジュースを知子の目の前に出すと
知子は何も考えずに一気に飲み干した
「気にいったようだなぁ・・・その写真・・・ああ、確かもっと撮っていたんだ、少しまってろ」
蓬莱は二間つづきの和室へ移動する
その襖は初めから少し開いていた
蓬莱は声を潜める
「お待ちどう様、教頭先生・・・・もう少しです、もう少し」
「あなた・・・何かあのジュースに?」
「ええ、ちょっとね・・・高くつきましたが、効果はその分いいようで」
「そんなことをして・・」
「大丈夫ですよ、毒ではありませんから・・それより、上手くいきそうですよ、教頭先生、この知子のエロ写真でも見て、スタンバイしていてください・・じゃ」
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