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北原夏美 四十路 初裏無修正

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[3547] インプリンティング 37 投稿者:迷人 投稿日:2005/09/03(Sat) 20:09

私は気が落ち着かず、檻の中の熊の様に家の中を歩き回って待ちましたが、近くにいると言って
いたはずが30分経っても来ません。
きっと妻を説得してくれているのだと期待しながら待つと、それから1時間ほど経った頃に、家
の前で車の止まる音がしました。
私は余裕が有る様な振りをしたくて、慌てて居間に行くと煙草に火をつけましたが、一向に誰も
入って来ません。
暫らくして奥さんの、私を呼ぶ声が聞こえたので玄関まで行くと、妻が稲垣と奥さんに支えられ
て立っています。
妻は遠くを見ている様な虚ろな目をしていて、私の方を見るでも無く、全体に正気が感じられま
せん。
例え支えてくれているとしても、稲垣が妻に触れている事が気に入らず、妻を支えてから稲垣を
突き飛ばし、奥さんに手伝ってもらって寝室のベッドに寝かせ。
「何が有ったのですか?」
「智子さんの前では何ですから、他の部屋で。」
妻の様子が心配で離れたくは無かったのですが、一時的なショックを受けただけなので、大丈夫
だろうと奥さんに言われ、妻を残して3人で座敷に行きました。
「ショックを受けた?」
「はい。あの後、ご主人の姿が見えなくなると、この人は慌てて逃げる様に車まで走って行きま
した。遅れて車まで行った私が乗ろうとすると全てロックがして有り、私だと分かると開けてく
れたのですが、走り出せば自動でロックされるのに、わざわざロックをしてからエンジンをかけ、
様子がおかしいのでよく見ると、手足が微かに震えていて。」
おそらく稲垣は、私が怒った顔でキッチンへ行ったので、また包丁を取りに行ったと思ったので
しょう。
「余りに様子がおかしいので、どうしてご主人があの様に激しく怒り出したのか聞いたら、とん
でもない事をしていた事を白状しました。それも身の危険を感じて、私の様な者に助けてもらお
うと、震えながら話して来ました。殺されても文句も言えない様な事をしておきながら、もしか
したら殺されるかも知れないと言って、女の私に助けてもらおうと縋って来ました。私の100
年の恋も一度に覚めました。この人は最低な男です。学生時代は勉強も出来て、今は仕事も優秀
かも知れないけど、人間的には最低な人間です。私は今まで、こんな男に気に入られようと努力
していたかと思うと悔しいです。こんな男に捨てられないように努力していたのかと思うとやり
切れません。こんな男、私の方から捨ててやる。」
奥さんはその話になると興奮していて、妻があの様な常態になった事の説明をしてくれずに、一
気に捲くし立てると、畳に伏せて泣いてしまいました。
「典子。」
稲垣が弱々しい声で奥さんを呼ぶと、奥さんは顔を上げて。
「私の事を呼び捨てにしないで。もうあなたの妻をやめます。もっと早く気付けば良かった。そ
うすれば私の人生も変わっていた。」
私は最初、奥さんが稲垣の事を最低の男だと言っているのは、妻との間に子供を作った事だと思
いましたが、その事は妻も知っている事で、その事を奥さんに詰られたくらいでは、泣き叫んで
取り乱すことは有っても、あの様な状態にはならないと思い、奥さんに質問しようとしましたが、
奥さんの話は続き。
「あなたは最低な男です。妻としては勿論ですが、女としても絶対に許さない。智子さんに同情
はしたく無いし許す気も無いけれど、あなたのした事は余りにも酷すぎる。同じ女性として、あ
なたが智子さんにした事を絶対に許さない。」
奥さんの、妻を庇うかのような言葉に困惑していると。
「この人は智子さんを騙していたのです。それも、智子さんの一番弱いところを利用する様な、
もっとも下劣な騙し方で。」
「それはどの様な事ですか?奥さんもお聞きになったかと思いますが、騙して妻を妊娠させ、娘
がこの男の子供で有る事を言っておられるのですか?お願いですから教えて下さい。娘が私の子
供では無いと分かった今、もう何を聞かされても怖くは無いです。」
「私からはとても言えません。話すだけでも気分が悪くなる。」
そう言ってから稲垣を睨みつけて。
「あなたが言いなさい。助けを求めて私に話し、その後智子さんに話したのと同じ事を、もう一
度ご主人にも話して謝りなさい。きっとそれ以外にも有るのでしょ?もう何もかも全て正直に話
したら?この期に及んでまだ隠そうとするのなら、私は皆に全て話して、あなたが何処にも顔を
出せない様にしてやる。銀行やあなたの友達、子供達にもあなたがどの様な人間なのか教えてや
る。あなたがもっとも知られたくない、大事な大事なお母様にも全て聞かせて、どんな育て方を
したのだと言ってやる。もう離婚を覚悟したから、私は何も怖く無い。早くご主人に全て話して
謝ったら?早くしなさいよ。」
奥さんは涙を流してはいても怒りは物凄く、稲垣を死ぬほど殴りたいと思って呼び付けた私は、
奥さんの気迫に押されて、殴るどころか罵倒する事さえ出来ずにいました。

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