[3589] インプリンティング 55 投稿者:迷人 投稿日:2005/09/16(Fri) 21:42
2人が帰り、妻が稲垣の愛撫に感じてしまった事で、今後どうするかを考えていると、突然妻が
言い難そうに。
「あなた、その五十万は私に頂けませんか?」
妻は稲垣の奥さんから、慰謝料として百万請求されていたと知りました。
奥さんは、妻が稲垣にずっと騙されていたと思っているので、この様なケジメだけの金額で許し
てくれたのでしょう。
長年苦しみ、この様な結果になってしまった奥さんの気持ちを考えると、また徐々に怒りで力が
漲って行くのを感じます。
「おまえは奥さんにこれだけの事をしておいて、たったの百万で済ませるつもりか?」
「典子さんに償いたいけれど、今の私には百万のお金も有りません。」
「そうだな。2人で溜めたお金は、離婚に成った時に全て放棄すると決めていたので、いつ離婚
になっても不思議で無い今、おまえは一切使えない。それにしても情けない女だ。奥さんの一生
を駄目にしておきながら、償いはお金でしか出来ない。しかし、そのお金すら無い。奥さんが温
情を掛けてくれて、たった百万で許してくれようとしているのに、それすらもまだ五十万足りな
い。」
「お願いです。五十万貸して下さい。お願いします。」
「そうだな。奥さんに迷惑はかけられない。五十万貸そう。その代わり保証人を付けてくれ。お
まえの様な平気で嘘をつける人間に、保証人も無く貸す気にはなれない。」
保証人など頼める相手がいない妻は、声を殺して泣いていました。
話を聞いた時から百万出すつもりでいたのですが、素直には出せません。
「保証人が無理なら、俺が選んだ所で働くか?」
「・・・・離婚は・・・・・・・・はい、働かせて下さい。」
「そうか。それなら探してきてやる。最近は熟女専門の所も結構有るそうだ。旦那の俺が言うの
も変だが、智子は童顔だから化粧の仕方によっては30代前半でも通るかも知れないし、何と言
っても色白で乳がでかい。その上淫乱とくれば人気が出るぞ。おまえの様な平気で嘘をつける女
の方が、お客に合わせて色々な人格の女になり切れるだろうから、向いているかも知れない。稲
垣に教え込まれたテクニックも有るだろうし、もしかすると、これは天職かも知れないぞ。」
「えっ・・・仕事というのは・・・・・・。」
「それで良ければ明日、百万おろして振り込んで来い。それと、その汚い陰毛は何とかしろ。よ
く稲垣は、そんな汚い身体を抱こうとしたな。そのままだとお客が興醒めしてしまう。そうだ、
全て剃ってしまえ。その方が、おまえの大人しそうな顔と淫乱な身体とのギャップに、きっと客
も喜ぶ。」
こんな事を続けていては、いつか妻が9年前の様に精神的におかしくなってしまいます。
それ以上になってしまうかも知れません。
しかし、妻に対していつまでもこの様な陰湿な事が言える私は、すでに狂っていたのかも知れま
せん。
翌日、妻の作った物を食べる事の出来ない私は1人で食事に出掛け、少し呑んでほろ酔い加減で
帰宅すると、娘が寝て静まり返った家のキッチンで、妻は啜り泣いていました。
「どうした?稲垣に会えなくて寂しいのか?」
「明日入金になる様に、あなたがお昼寝をしている間に、典子さんの口座に百万振り込ませて頂
きました。」
「そうか。風呂に入るから着替えを持って来い。」
昨日の事を、まさか真に受けてはいないと思っていた私は、そのままバスルームに向かおうとし
ました。
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