WA 11/12(水) 17:51:03 No.20081112175103 削除
翌日は土曜日です。今は仕事も落ち着いて土曜日の半分は休み
を取っています。
「貴方、お話が」
「何だ、改まって」
「茨城でお勤めしていた会社なんですが、
来週から本社にお勤めします」
「それは前から聞いていたが、どうかしたのか」
「アルバイトではなくて、本社では正社員になるんです。
それに出張もあるかも知れないのですって」
「仕方がないな。今、君に勤めを止めろとも言えないし」
今はまだ、妻に勤めを止めさせる余裕はありません。本社は東京の
中心部にあります。ここから楽に通えます。
経理、決算等は近所の税理士さんにお願いしています、年間で30万円
くらいです。税理士さんの代わりに妻をと言う訳にはには行きません。
妻の給料を自分の家を持つ為にも当てにしなければいけないのです。
妻が本社に勤め始めて2ヶ月位経ったある日曜日、妻は近所のスーパー
に買い物に出かけました。携帯のコールが鳴っています。私の携帯の音
でも、妻の携帯の音でもありません、初めて聞くコール音です。何となく
胸騒ぎがします。コール音を頼りに探します。探している途中でコール音
が途切れます。しかしその音の方向をたどり探し当てました。何とキッチン
の上部収納棚に隠すようにありました。
どうして妻は携帯を二つ持っているのだ、しかも、どうしてこんな所に
隠さなければならないんだ。しかしこの時はまだ妻を疑う気持ちは無かった
のです。しかもこの携帯は妻の物とは限りません、誰かの物を預かっている
のかも知れないのです。携帯を見てみます、メールの着信があります。
中を見てみたい誘惑に駆られます。しかし、見る勇気がありません、
中を開いた事が妻にばれる事を恐れてしまったのです。
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