WA 11/26(水) 14:27:22 No.20081126142722 削除
明くる朝、一番で興信所に行きます。
「俺は少し出かけてくる。帰ったら話をするから、今日は会社を休め」
「はい」
興信所に山下のどんな些細な事でもいいから出来るだけ沢山の情報が
欲しいと依頼しました。雲を掴むような話で、果たして成果があがるのか
どうか解りません。金は幾ら掛かってもいい、女の事でも会社の関係
でも何でもいいからと依頼します。今、金は一円でも残しておきたいのです。
しかし、そんな事は言ってられません。このまま、ずるずると負け犬で
終わりたくは無かったのです。
興信所を出ても、直ぐには家に帰る気はしません、妻に話をすると言った
ものの、何を話していいか解りません。罵りの言葉しか出てこない事
でしょう。駅前の喫茶店で時間を潰します。
思えば私の臆病さがこの事態を招いたのかも知れません。町金融を恐れる
余り、妻と別離し、別々の町で暮らした事がこの結果になってしまったのです。
町金融への恐れは幻影でした、そんなものは無かったのです。
それに加えて、破産のショックと仕事への不安、それらが折り重なって私の
男性機能はじょじょに失われていきました。妻と別れた当初は少しですが、
まだ役に立っていました。それも妻と別れて時間が経つにつれ失われて
いきました。妻と一緒に暮らしていれば、こんなに酷くはなっていなかった
かも知れません。病院に通った事もありますが、妻と再び一緒に暮らしだす
とそれは回復したのです。全ての事が私の選択が間違っていた事を示して
います。
別れた時、妻は39才でした、女盛りです。寂しさに耐えかねて男に走って
しまったのかも知れません。しかし、だからと言って許せません。妻を
許せません、それにつけこんだ男はなおさら許せません。お互い一人で
居た時に妻は男と乳繰り合っていた、男の膝下に敷かれていた、男の愛撫
に妻は答えていた。想像するだけで頭が掻き毟られます。
妻の携帯2つとも持ってきています。何か山下の痕跡がないかと見てみます。
山下からもらった携帯には例のメールが只2通。妻の携帯のメールは1通を
残し全て削除されています。よく見ると私の携帯から4年程前に転送された
ものでした。真理子と言う女が私に抱かれて嬉しかったと文章を綴っています。
真理子?思い出しました、銀座の女です。よく悪戯メールをする女でした。
店に来て欲しくなると時々こんなメールをする女でした。もちろん体の関係
はありません、女のただの可愛い悪戯だと思っていました。明日は行くから
とメールを返した覚えがあります。それを妻は見てしまった、そして自分の
携帯に転送したのです。私は用のないメールは小まめに削除しています。
しかしその日はしたたかに酔っていたか何かで、直ぐには削除しなかったの
でしょう。
妻の浮気の遠因になっていたのでしょうか。
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