WA 12/1(月) 11:24:32 No.20081201112432 削除
そう言ったものの、今の私には妻と別れる事は出来そうにありません。
妻と一緒に暮らし、自分の家をもう一度持つ事だけを夢に見てここまで
頑張って来れたのです。破産してもついてきてくれた妻、そんな妻が
愛しいのです。しかし他の男に抱かれ、汚れた妻を許せません。妻を
許せても男の幻影に負けてしまいます。男が笑っているような気がする
のです。この時の私は山下を叩く事だけを考えていました。社会的地位、
金どれを取っても今の私より山下の方が勝っているのです。私には山下の
情報さえないのです。
山下の会社は中国を主とした貿易で成り立っていると聞いています。
玩具等、キャラクター商品の輸出です。リモコン、ラジコン等で動き子供
に人気があるようです。この分野は中国に、その安い人件費と設備費で
押されている筈です。今だに輸出で成り立っているのはそのアイデアに
一日の長があるのでしょう。
私は43才で独立するまで、商社の中国部門で働いていました。中国の安い
製品、特に電子部品の現地委託製造が主な仕事でした。独立した今も続いて
います。私と山下と接点があるとすれば、それ位です。しかし、中国は広大
な国です。山下の情報が拾えるとは思えません。今は山下の中国の取引先
すら解らないのです。中国の取引先は妻に聞けば解ります。しかしそれも
癪にさわり聞く事が出来ません。
今、山下と会っても、雀の涙程の慰謝料で済まされて鼻でせせら笑われて、
馬鹿にされて終わりです。山下にはどれ程の傷も残りません。馬鹿にされる
のは妻を寝取られた亭主なのです。興信所の報告をひたすら待ちます。
2週間が経ちました。この間妻とは一言も口をきいていません。妻には私の
世話はしないでくれ、食事も作るなと言ってあります。それにも関わらず、
妻は食事を作っています。勿論私は手を付けません、全て外食で済ませて
います。妻の帰宅は早いようです。私がたまに早く帰っても妻は家にいます。
妻は約束を守っているようです、しかしその表情は日に日に暗くなって
います。
家では一言も口をきかない私と妻。しかし妻は会社に行けば山下がいます、
山下とは仕事の接点も多いのです。私と口をきかない寂しさを山下に
ぶつけてしまうかもしれません。私は迷います、妻に会社を辞めさせる
べきか。今は妻の給料を当てにしなくとも生活は十分成り立ちます。ただ、
家を持つ計画が遅れます。家が大事なのか妻が大事なのか。それより今
気がついた事があります、いや意識的に考えなかったのかも知れません。
妻は山下が役員を務めている会社から給料をもらっているのです。私に
とっては汚れた金なのです。
今日は、興信所から山下の身上調査の報告がある日です。それを見て、
妻を辞めさせるかどうか結論を出すつもりです。
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