WA 12/2(火) 12:47:15 No.20081202124715 削除
「どうするんだ、お前は?俺とは別れた方がいいんじゃないか?」
「貴方と別れてはは生きていけません。どんな事でもします。
傍に置いて下さい」
「その言葉をよく覚えておけ。俺はもう寝る」
私は男らしくありません。妻にだけは強気に出れるのです。山下には
どうして強気になれないのでしょうか?報告書を叩きつければ済む事です。
山下を潰すと粋がっていても、それを行動に移せない自分が情けないの
です。何かが私の心の中に引っかかっています、もう少し待てと言っている
のです。ウイリアムの事が引っかかります。金のバックの事だけではなく、
他の事でも引っかかるのです。今日、興信所で報告を聞いて、荘さんと
話して、それは雨雲のように広がるのです。
翌朝、事務所に出ると直ぐ荘さんから電話があります。
「ウイリアムの事、思い出しましたよ。私は会った事はないが、
部下が会っている。この地区で一ヶ月に一度、地区工業会の懇親会
があるのだが、部下が何度も話している。お互いの会社の居住区が
近いから、懇親会の席は何時も隣同士らしい。金と女の匂いが
プンプンしているらしい。詳しい事はメールを入れるから、それを
見て下さい」
「そうか、有難う。メールを待っている」
それから、1時間程してメールが入ります。
その内容は、
ウイリアム曰く、自分は女に持てる、日本の女も自分に縋り付いて
離さない。1ヶ月程前の懇親会で部下はその女の写真を見せられた。
飛び切りの美人だった。部下は、ウイリアムから携帯に写真を転送
してあげようと言われたが断った。日本の会社から多額のエージェント料
が入ってくるが、それは自分の腕が良いからだ、等々です。ウイリアムは
どうも酔うと軽くなって、自慢話が好きらしいとコメントされています。
ほどなく、荘さんから再度電話があります。
「高島さん、メール見ましたか?」
「読ませてもらった。軽い奴だな」
「高島さん、何故、この男に興味があるんですか?」
「今は話せない、個人的な事だ。今度会った時に話させてもらう」
「解りました。もう聞きません。今日会社を休んで調べてみましょう。
役所にも知り合いが沢山いるからね。それとジャストタイミングだ。
今日の夜、この地区の懇親会があります。今日は私が出てみよう」
「荘さん、頼みがある」
「何なりと」
「メールに書かれていた日本の女だが、もし出来れば写真を手に
入れて欲しい」
「写真を、またどうして?そうか、訳は聞かない約束でしたね。
やってみましょう」
「荘さん、悪いが頼む」
「早ければ明日の朝、メール入れるよ」
日本の女とは、まさか・・・
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