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北原夏美 四十路 初裏無修正

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桐 10/26(金) 23:23:53 No.20071026232353 削除
「江美子から呼び出すとはどういう風の吹き回しだ」

孝之はいつものように約束の時間を大幅に遅れて待ち合わせの喫茶店に到着すると、江美子の前の椅子に腰掛ける。

「少し痩せたんじゃないか。仕事のし過ぎは美容によくないぜ。それとも愛する亭主が寝かせてくれないか」

孝之はニヤニヤ笑いながら江美子を見る。スーツのスカートの裾の辺りに孝之の視線を感じた江美子は、苛立たしげに膝を閉じる。

「水上さん、あなた、この前私が言ったことを忘れたわけじゃないでしょうね」
「どういうことだ」
「夫におかしなメールを送り付けているのは、あなたじゃないの?」
「おかしなメール?」

孝之はけげんな顔付きをする。

「どんなメールだ」
「私とあなたが、まだ付き合っているようなメールよ」
「俺がそんなものを送るはずがないだろう」

孝之は口元に笑いを浮かべる。品のない笑いだ。この男は昔からこんな笑い方をしただろうか。

「この前江美子に脅されたせいで気が弱い俺は震え上がった。そんな恐ろしいことはしない」
「写真もついているわ」
「写真だと?」

孝之は眉を上げる。

「どんな写真だ」

孝之に聞かれて江美子は口ごもる。

「ふん、言いにくいところを見ると、人には見せられないようなものか。なにか卑猥な写真だな」
「違うわ」

江美子は慌てて否定する。

「隠しても無駄だ。昔から嘘が下手だな。この前俺を引っかけて盗み録りしたのは江美子としては上出来だ。しかしそれはそれとして、疑われるのは心外だな」
「私にあんな手紙を送ってくるくらいだから、疑われても当然でしょう」
「どんな写真だか知らないが、俺の手元には江美子との写真は残っていないぜ。それに、そもそも一度江美子の裸を撮ろうとしたら、思い切り拒否したじゃないか」
「あなたはメールも写真も送っていないというの?」
「当たり前だ。それに俺は江美子の亭主のアドレスも知らん」

孝之はそう言って首を振ると、珈琲を一口すする。

「本当ね? 嘘を言っていたらこの前の事を実行するわよ」
「そんなことをしたら江美子だってただじゃすまないぞ。俺とのことが亭主にばれてもいいのか」
「馬鹿ね。もうばれているのよ」
「……」

孝之はじっと江美子の顔を見る。

「メールに送信人の名前が入っていたのか?」
「はっきりとではないけれど、あなたを思わせるようなものがね」
「それじゃあ尚更だ。江美子との関係は俺にとって切り札だ。どうしてその切り札を、無駄に使わなきゃならん?」
「……」

確かに孝之の言う通りだ。孝之は江美子との昔の関係を隆一や理穂にばらすということをちらつかせながら、江美子と関係を持ちたいのであって、ただ単に江美子に嫌がらせをする理由はない。もともと自分の得にならないことは興味がない男である。

「わかったわ、呼び出したりしてごめんなさい」
「せっかくだからこの後食事でも付き合わないか」
「冗談はやめて」

江美子はそう言うと伝票を取り上げ、レジに向かう。背中に水上の視線を感じながら江美子は店の外に出た。江美子は孝之に対する疑いを完全に解いた訳ではないが、今日話した感触では白に近いグレーといったところである。孝之でないのなら、一体誰があのようなメールを隆一に送ったのか。

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