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北原夏美 四十路 初裏無修正

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桐 10/29(月) 21:08:06 No.20071029210806 削除
「それは前も言った通り、私が有川さんと浮気をしたからよ」
「それが原因だということは分かるのですが、それだけなんでしょうか」
「どういうこと?」
「麻里さんが理穂ちゃんのことをとても大事に思っているのは、今の話をお聞きしてもよく分かります。たとえば、理穂ちゃんのためにでも離婚を思い止どまって、やり直すことはできなかったのですか?」

麻里は当惑したような顔で江美子を見つめている。

「すみません、立ち入ったことをお伺いしていると思うのですが、どうしてもわからなくて」
「江美子さんは、私達が離婚したことは隆一さんにも原因があったと思っているのじゃない?」
「えっ」

逆に麻里から問いかけられて、江美子は言葉を詰まらせる。

「江美子さんが単なる好奇心で私達の離婚の原因を知りたがっているとは思えないわ。どうなの?」
「それは……」

麻里は江美子にまっすぐ視線を注ぎ込み、江美子は目を伏せる。

「隆一さんのことで何か不安があるんじゃないの?」
「……はい」

重ねて問われた江美子が思わずうなずくと、麻里は急に真剣な表情になる。

「江美子さん、これから私が話すことは誰にも……隆一さんにも言わないと約束できる?」
「えっ」
「あなたが私のような過ちを犯してほしくないから話すのよ。私は理穂が悲しむ姿をもう見たくないの」

江美子は麻里に引き込まれるように「わかりました、誰にも言いません」と頷く。

「江美子さん、私が言うのも説得力がないけれど、人間って間違いを犯すことはあると思うの。それを許せる人もいれば許せない人もいて、仮に許せるとしてもそれぞれに許せる範囲と許せない範囲がある」

麻里は少し笑ってカクテルを口にする。

「私は、自分がした過ちがことが許せる範囲だというつもりはない。でも、世の中には妻の浮気を許すことができる人もいるとは思うわ。隆一さんは自分に厳しい人だけれど、その分相手にも厳しいところがあるから。江美子さんは彼と仕事をしたこともあるそうだから、そのあたりは分かるんじゃない?」
「はい」

確かに麻里の言う通りだ。隆一は他人の過ちに対して容赦がないところがある。もちろんそれ以上に自分に対して厳しいため周囲は容認しているが、そのせいでいらぬ軋轢を生んだこともなくはない。

「それと、隆一さんにとって私は過ちを許すことの出来ない相手なんだと思う。もし結婚前から私が彼一筋だったとしたら、かえって一度の過ちを許すことができたんじゃないかしら」
「それは、どうしてですか?」
「隆一さんは、私が自分のもとを去るのではないかと恐れていたんだと思うの。かつて私が有川さんのもとを去り、隆一さんを選んだように。だから私は絶対に彼を裏切るべきではなかった。それなのに私は……」

そのころの辛い記憶がよみがえってきたのか、麻里は悲痛に顔を歪める。

「有川さんはずっと私のことが引っ掛かっていて独身を通していて、前を踏み出せないでいた。一度だけ私を抱くことができたらふっ切れると言われて……私も学生時代に有川さんの気持ちを踏みにじった罪悪感からつい彼に身体を許したの。それはほんとに一度だけのこと」
「絶対に隆一さんに知られないで、それこそ墓まで持って行こうと思っていた。でも、やはり悪いことはできないものね。ある日、隆一さんの携帯にメールが届いたの」
「えっ」

江美子は驚きに息を呑む。

「私と有川さんが浮気をしているという内容のものよ」
「誰から送られてきたのですか?」
「わからない、でも、メールの最後には必ず『有』と記されてあった。隆一さんは有川さんからのものだと思ったわ」
「メールの内容は……」
「自分が奪われたものを奪い返した。本来自分のものだったものをやっと手に入れた、というようなことが書かれてあった。メールには……私の裸の写真や、寝顔が添付されていたの」

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