管理人から

管理人

Author:管理人
管理人がおすすめするカテゴリに★印をつけました。



アダルトグッズのNLS








最新記事


カテゴリ

北原夏美 四十路 初裏無修正

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
桐 11/3(土) 00:18:56 No.20071103001856 削除
「それにしても江美子さん、最近ますますママに似て来たような気がするわ」
「えっ」

江美子は虚を突かれたような顔をする。

「そうかな。随分顔立ちは違うような気がするが」
「そんなことはないわよ。もともと目が大きい所は似ているし。洋服だってなんだか、今のママだったらこんなのを着るだろうな、っていうのを選んでいるようだわ」
「そ、そうかしら……」

江美子が落ち着きを失ってテーブルの上に視線を落とす。そんな江美子の様子を理穂はしばらく興味深げに見ている。

「でも、パパたちがデートするたびにケーキやプリンを買って来られたんじゃあ、太ってしょうがないわ。ちょっとは仲が悪くなってもらった方がいいかも知れないわね」

理穂は笑いながらそう言うと「ごちそうさま」とスプーンを置く。理穂は使っていた紅茶カップと皿を流しに運び、洗い始める。

「あ、理穂ちゃん。あとで私がまとめてやるから」
「いいのよ。江美子さん。今までは私がパパの分までやってあげていたの。自分のものを洗えば良くなっただけでも助かるわ」

理穂はそう言うとテキパキと洗い物を終える。

「洗濯物があればやっちゃうけれど」
「だ、大丈夫よ。お勉強していてちょうだい」
「勉強よりも洗濯の方が楽なんだけれどな」

理穂はそう言いながら自分の部屋に入る。

「すまないな。あんな風に麻里と江美子を比較するようなことを言うなんて、まだ子供なんだから勘弁してやってくれ」
「あ、あら、別に気を悪くしたわけじゃないのよ。むしろ理穂ちゃんが私に親しみをもってくれたんじゃないかと思いますわ」
「まだ江美子のことをママとは言えないようだ」
「それは仕方がありませんわ。理穂ちゃんにとって母親は麻里さんだけなのよ。だって……」

そこまで言いかけた江美子は急に口をつぐむ。

「どうした」
「何でもありませんわ」
「そうか」

隆一の視線を感じた江美子は視線を逸らす。

「どうした、なんだか元気がないな」
「そんなことありませんわ」
「横浜へ行ってから様子がおかしい」
「きっと、人混みで疲れたのよ。そう言ったでしょう」
「渋谷で営業をしている江美子がか?」
「……」

江美子は無言で視線を泳がせる。

「江美子」
「何ですか?」
「今日、横浜で声をかけて来た男だが」
「ああ、あれですか。私が一人だと思ってナンパするなんて、そんな軽い女に見られたかしら」
「ナンパ? 人違いと言わなかったか?」
「あ……で、ですから人違いです」
「どっちなんだ」
「あんな風に人違いを装って声をかけてくるのが、ナンパの手口だと思います」
「そうか」

隆一は釈然としない思いで頷く。江美子は残った紅茶をゆっくりと飲み干している。

(この感覚はいつか経験したものだ)

隆一は漠然とした疑いが徐々に形を成して行くのを感じる。

(そう、麻里が有川と浮気をしていた時に感じたものだ。あの時の麻里はもっと平然としていたので、俺は理由のない不安を感じるだけでなかなか行動に移せなかった)

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


 | ホーム | 


  1. 無料アクセス解析