桐 11/7(水) 21:11:35 No.20071107211135 削除
隆一と江美子は西湘バイパスを小田原に向かっている。からりと晴れて乾燥して澄み切った空はどこまでも高く、車窓から見える相模湾は空の色を映し出し、微風にさざめく波頭が白い海鳥のように見える。
「冬の海というのも良いですね」
「ああ」
助手席の江美子が顔を窓の方に向けて呟く。それまで運転に集中していた隆一がちらと江美子の方を向く。隆一は、江美子の瞳が濡れたように潤み、頬は薄いピンク色に染まっているのに気づく。
FM横浜の女性アナウンサーと、DJの男性作家の掛け合いが車の中に流れている。国道との合流地点での渋滞にかかった時、ハンドルを握っていた隆一の手に、いきなり江美子が手を伸ばす。
「危ないじゃないか」
「当分車は動きませんわ」
江美子は悪戯っぽく笑うと、隆一の手を自らの股間にいざなう。
「何をするんだ」
江美子の大胆な行為に隆一は驚く。
「スカートをめくってみて」
「こんなところで……」
「この位置なら大丈夫。隣りの車からは見えませんわ」
追い越し車線のワンボックスカーのドライバーは、なかなか解消されない渋滞に苛々した表情を見せており、こちらを気にする様子はない。
隆一は江美子に導かれるまま、グレーのスカートを持ち上げて行く。赤いバタフライのような小さいパンティに覆われた江美子の股間が姿を現す。
(これは……)
隆一が昨日、タンスの引き出しを探した時には見なかったものであるが、その時見つけたどの下着よりもエロチックである。
「触ってみて」
江美子に言われるまま隆一はバタフライに触れる。指先に微かな振動が伝わってくるのを感じた隆一は、驚いて江美子の顔をみる。
江美子は悪戯っぽい笑みを顔に張り付けたままバタフライをずらして行く。ピンク色の小さなローターが江美子の股間にしっかりと固定されている。
「江美子……」
あまりのことに隆一は唖然として江美子をみる。
「隆一さん、私は隆一さんの前ならいくらでも淫らになれるわ。でも信じて。それは隆一さんに対してだけなの」
「江美子、俺は何もそこまで……」
「私は隆一さんの前で本性を隠したくないの。私は職場では男の人と同じように営業で働き、家庭では良き主婦でいたいと思っている。それももちろん私の一面。でも、隆一さんには女としての私のもう一つの面を知っておいて欲しい」
江美子は隆一の手を両手で掴んで、露わになった自らの股間に押し付ける。江美子の淡い繊毛はしっとりと潤っており、秘裂からは今にも樹液がこぼれ落ちそうになっている。
「この下着も、ローターも、隆一さんのために買って置いたものなの。隆一さん、男の人ってみんなこんなものを使って、女の人を恥ずかしい目に合わせるのが好きなんでしょう?」
「江美子、誰からそんなことを聞いた?」
「誰でもそうよ、みんなそうだわ……」
江美子は情欲に潤んだ瞳を隆一に向けながら、うわ言のようにそうつぶやく。人が変わったような江美子の姿に隆一は恐怖さえ感じるが、その手を振り払うことが出来ない。ようやく渋滞の車が流れ出し、隣りのワンボックスカーが動き出す。
隆一は救われたような気分になり、ハンドルを握り、アクセルを踏む。隣りの席の江美子ははあ、はあと荒い息を吐いている。
「隆一さん、もうドライブは良いわ。ねえ、これからホテルに行きましょう」
江美子はとろんとした瞳を隆一に向ける。
「江美子をうんとお仕置きして、ねえ、不倫女の江美子を思い切りお仕置きして」
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