投稿者:Retaliation 投稿日:2006/04/27(Thu) 01:31
男「○○(私の名前)ちょっといいか?」
私に声をかけてきたのは会社の同僚の佐々木という男で、年齢は私と同じ33歳、独身です。顔はそこそこ良い方なんですが「女と自由に遊びたい」と言う理由から結婚をしていない典型的な遊び人タイプの男です。遊び人と言ってもこの男にはそれなりのポリシーがあるみたいで「特定の彼女は作らない」「関係を持つ女性には自分がどんな男か伝えておく」「既婚女性には手を出さない」と決めているらしい、以前の私とは正反対の人間なんですが、何故かこの男とは話が合い同僚の中でも特に親しく付き合いがありました。お互いに違う「真面目さ」を持つ者同士が何かを感じあっていたのかもしれません。佐々木から突然呼ばれた私は二つ返事で呼び出された場所に向かいました。そこは会社の近くの喫茶店、そこに私が到着すると既に佐々木の姿がありました、店内はお昼を少し過ぎていたので人もそんなにいない状態です。
私「待たせたな」
佐々木「いや、俺も今来たところだよ」
私「そうか、で話って?」
佐々木「あぁ、ちょっとな」
私「一体何だよ、言ってみろよ」
佐々木「・・・こんな事を俺が聞くのも変な話だけど、お前さ、洋子ちゃんと上手くいってないのか?」
私「おい、何だよ突然」
佐々木「いや、上手く行ってるならいんだけど、ちょっとな」
私「だからどうしたんだよ?はっきり言えよ」
佐々木「最近さ△△(ホテル街の名前)でお前に似た奴を見たんで、お前が不倫してるのかな?と思ってさ」
私「・・・・・」
佐々木「いや、悪い見間違いだよな、お前がそんな事をするとは思えないし、いや本当にスマン、今のは忘れてくれ」
私「いや、間違ってないよ、それ俺だよ」
佐々木「もう嘘はいいって、お前が・・・」
私「俺だよ、そう不倫してる、相手は人妻だ」
佐々木の目の色が変わるのがわかりました
佐々木「どうしてお前が?何でだよ」
私「何でって言ってもな、俺も男って事かな」
佐々木「いやそれは嘘だろ、正直に話せ、お前がそんな奴じゃない事は俺はわかってる」
遊びなれた人間はそういう事を見分ける嗅覚が発達してるのでしょうか?佐々木には嘘は通じないと何故か思い全てを話しました。
佐々木「そうか、あの洋子ちゃんが、でどうするんだよ」
私「どうするって?」
佐々木「その今の不倫が終わった後だよ」
私「さぁ今は何も考えてない」
佐々木「じゃ離婚も有り得るって事か?」
私「あぁ、それも考えてるよ」
佐々木「じゃ洋子ちゃんはどうなるんだ、今の償いは意味がないって事か?」
私「それはアイツも納得してるよ、俺は今はこの関係を楽しみたいだけなんだ、見損なったか?まぁそう思われても仕方ないけどな」
佐々木「いや、お前がここまで変わってしまうんだ、それだけショックが大きかったって事はわかるよ」
私「そうか、で何を言いたかったんだ?」
佐々木「いや、俺が見たのは本当にお前だったのかな?と思ったのと、もしそうなら何故かと思ってさ」
私「もしかして俺の家庭の事を心配してくれてたのか?」
佐々木「まぁな、今までのお前を知ってるからなお更な」
私「そうか、でも今は何も考えたくないんだ、だから・・・」
佐々木「あぁわかってる、何も言わないよ、それじゃ行くわ」
そう言って佐々木はレシートを手に持ち私を残し店を出て行きました。
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