樹氷 投稿日:2008/01/16 (水) 19:15
この夜、私は当然のように寝付く事が出来なかった。
あのボンデージを山田君の所で見て、そのデザイン、素材、内蔵されたリアルで毒々しいディルド、それらが融合した姿に魅了され、[妻に着せたい!][これを身に着けた淫靡な姿の妻を見たい!! ]
しかし、それは底無し沼の樣な物だった。
私自身が、知らず、知らずに、[更に、もっと]、と欲望に歯止めが利かず、結果として、妻の本質を甘く見た結果が、明日だ。
私は何を求めたのか?
明日の事にしても、先に見える不安よりも、明日の、乱れに、乱れるであろう妻の狂態を期待する気持ちが優先されているのだ。
場所の設定にしても、他の選択は無かったのであろうか?
利便性のあるホテルといった選択も。
結局は妻に浮気させる以上は、[それを見たい!!]この気持ちが優先されたのだ。
自宅ならば、私の身の置場も自由に選べる。
ノゾキをするにしても、自宅ならば、何処に何が有るかを全て把握しているのだ。
突発的な事にも対応が出来る。
妻が魔性のボンデージによって、巨根竿師のディルドによって、封印していた牝の本能を解き放ち、性の自我に目覚め、私をセックスの対象と見なくなった今、私は私の中で、妻を性の対象とするには、歪んだ、自虐的な選択しか残っていなかった。
妻が、他の男に抱かれ、私には見せた事の無い、《単純にペニスに溺れ、その男に支配され、悦びを感じる姿‥》。
《究極の怖い物見たさ》なのだろうか?
夜が更け、朝が訪れようとしていた‥
私の自問自答は続いた。
どれぐらい時間が経っただろうか?‥
[ガチャ‥ガチャ‥]
朝だ‥妻が起きてきた。時計の針は7時を回っている。
後、数時間で、それは始まろうとしている。
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