樹氷 投稿日:2008/01/20 (日) 01:23
「な‥何やのぉ‥痒い‥痒いわぁ‥」
西島氏に会った翌朝、妻の尋常じゃない叫び声で起こされた。
「何や?やかましい!
朝っぱらから何なんや!」
怯えにも似た表情で私を見つめて、自分の腕、腹部に目を落とす妻。
[えっ?えぇっ?な、何だ?それは?]
妻の体は、腕、胸、腹部、下腹部、背中、お尻と赤い発疹が一面に出ていた。
寝ている間に、知らず知らずに掻いていたのだろうか…掻きむしり、晴れ上がり、血が滲んでいる箇所もある。
「どないしたんや?
一体それは…」
「汗もや‥汗もやと思う‥ボンデージで蒸れたんやわぁ‥」
「お前‥それ酷いで。
医者行けや。
大変な事になるわ」
私は、これを作った山田の言葉を思い出していた‥
[コレはな‥素材がラバーや。通気性がムチャクチャ悪いねん、着る時にクリーム付けなアカン。脱いだ後も、肌のケアせなボロボロになるから気をつけんとな‥」
私は、すっかり忘れていた。
毎日、毎日、着ているのだ‥
寝る時にまでも。
この痛々しい姿になるのも当たり前だったのだ。
しかし、この姿を見ても妻に対し、申し訳無いとか、可哀相とか思えない自分も居た。
その日のうちに妻は皮膚科に行き、治療を受け、暫くの間、通院するはめになった。
更に不幸は続いた。
妻はボンデージを身に着けると同時に、あのディルドを、藤田の分身を常時ヴァギナに挿入していた事により、感染症である[カンジタ]になってしまった。
使った後に、毎回、ディルドを清潔に洗っていなかった為だった。
膣から[豆腐のカス]のような物が大量に出て来るやっかいな病気だ。
性病では無いが、感染した本人は気持ち悪くて、たまった物ではない。
これによって妻は、皮膚科と産婦人科に同時滲んで通うはめになり、日課であるスポーツクラブにも、必然的に行く事は出来なくなった。
肉体の、より処である、ボンデージ、ディルドを使う事が出来ず‥日々の日課であったスポーツクラブにも通えない‥
ある意味スポーツクラブは妻の社交場でもあった訳だから、友人達とも会えなくなってしまった。
想像を絶するストレスが妻を襲ったのだ。
これらの事と、私との冷えた要素が絡み合い、妻の体が完治した時、溜まりに溜まったマグマが噴火した如く‥妻の暴走が始まった。
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