樹氷 投稿日:2008/01/20 (日) 15:19
箪笥の引き出しを開けて中を調べた私は、先日、妻が買った、数点の下着の中でも、一際目を引く下着が見当たらない事に気が付いた。
黒地に豪華な朱とゴールドの刺繍をあしらった、ブラジャーとTバック、ガーターのセットが無いのだ…
今まで、妻が身に着けた事も無いゴージャスでエロティックな下着‥
嫌でも、目についてしまったのだ。
違う場所にしまい込んでいるのか?と、クロゼットの中から、洗濯機の中まで探したのだが、見当たらない
苛立ちと、欲求不満が募っていた妻なのだ。
[これから…]というタイミングで何も出来なかったのだ…体調悪化が、それを許さなかったのだ。
それらが完治した、このタイミングでの不在に、私は不安がよぎった。
[一体、何処に? 連絡も入れずに何をしているのだ?」
私の心配を、知ってか知らずか、妻が帰宅したのは日付が変わる頃だった。
「パパぁ、だだいまぁ。
スポーツクラブの、お友達が快気祝いしてくれたねん。
食事して、カラオケしてきたんや~。
楽しかったわぁ。
」
機嫌良く語る妻。
「出掛けてるなら連絡ぐらいせんとアカンやろ?心配するやないかい。
体調悪うして、治ったばかりやろ?」
「ごめんなぁ‥こんな遅うなるなんて思わんかったねん‥」
妻は悪びれる様子も無く舌を出した。
「ウチ、飲むのも、カラオケも久々で楽しかったけど、疲れてしもうた‥寝るな‥おやすみなさい。」
妻は、寝室へ行ってしまった。
あれから、私達は寝室を別にし、私は衣装部屋で寝ていた。
私は胸の中のモヤモヤが晴れぬまま床についていた。
翌朝、休日という事もあり、私は遅い起床だった。
リビングで、テレビを見ながら、妻は妙にご機嫌な感じで、
「おはよう‥良く寝てたなぁ‥朝ご飯食べるやろ?」と、
キッチンへ立った。
私は顔を洗うべく洗面所に行った。
顔を洗い、何気なく洗濯機に目をやった。
すると洗濯機から何やら黒い布地がはみ出し‥垂れていた。
[何だ?ストッキングか?だらし無い‥]
私は洗濯漕を開け、はみ出た布地を放り込もうと手に取った。
それは、ストッキングだった‥何かが、ぶら下がっている。
何とあのガーターベルトに装着されて脱がれたストッキングだったのだ‥
私は無意識に洗濯漕の中を漁った。
そこには、黒いTバックが裏返しのまま、丸められ放り込まれてあった。
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