管理人から

管理人

Author:管理人
管理人がおすすめするカテゴリに★印をつけました。



アダルトグッズのNLS








最新記事


カテゴリ

北原夏美 四十路 初裏無修正

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

悪夢 3

投稿者:覆面 投稿日:2002/07/04(Thu) 22:01

「あっ、高橋さんっ!昨日はどうもすみませんでした~!留守にしてて!」
と、今日子はペコリと頭を下げた。
「昨日、午後から集会所で打ち合わせって言ってたのお忘れでしたか?」
口元に笑みを浮かべながら高橋が言った。左手には、なにやら大きく膨らんだ紙袋を下げている。
「えっ、そう・・・でしたっけー?」
眉をひそめた今日子の目線が、昨日のことを思い出すように宙を泳ぐ。
「えぇ、お別れする際に・・・」
「・・・そうですかっ、私、忘れてしまっていたようです、すみませんでしたぁ!」
元気よくそう言ってまた、今日子が頭を下げる。
“本当にそんな約束があったのだろうか?”
今日子は別に忘れっぽい性格ではない。約束事を忘れるような事は、今までもそうそうなかった。恐らく、今日子にも自分が約束を破ったという確信は持ってはいないだろうが、元来、人を疑うという事のない、純な性格のため、高橋の言ったことを真に受けてしまったようで、すまなそうな顔をしている。
他の男にペコペコと頭を下げている妻の姿を見て、またあのなんとも言えない感情が噴き出してきた。怒りと、異常な興奮・・・心臓が壊れんばかりの速さで、脈を打つ。
「あっ、高橋さんっ、どうぞお上がりください!」
「はい。すいません御主人、お邪魔します」
靴を脱ぎ捨て、高橋が玄関を上がる。
「じゃあ、あなた、気をつけて!」
そう言って、今日子は子供を抱いたまま膝をつき、空いた手で高橋の靴を揃えなおし始めたのだ。その後ろで高橋が、今日子のその様子を見て、ニヤッと口を歪めたような気がした。
“あぁ・・・今日子が・・・高橋の言いなりに・・・ブッ、ブラジャーの線と、そんな・・・巨尻を高橋に突き出すように命じられて!この、スケベ!・・・オオッ、オナペットママ!”
「さぁ、どおぞぉ!」
そんな私を無視して、今日子が先立ってリビングに入っていく。恐らく、客としてやってきた高橋に失礼がないように、気を使って最優先しているのだろう。
そして、高橋がその後姿を眺めながら、リビングに姿を消そうとした瞬間、左手にぶら下げていた紙袋の片方の手綱がはずれ、こちらに向けて口を広げた。
なにやら、ゴチャゴチャと入っているようで、私の視界から消えるギリギリの所で確認できた物は、真っ黒い色をしたビデオカメラのような物だった。

会社のデスクに腰を下ろしても、私の異常興奮は一向に治まる気配はなかった。
“あのビデオカメラは一体何なんだ!打ち合わせに必要なんかないだろ!高橋の奴、あのビデオカメラで・・・きょっ、今日子のブラ線を盗撮する気だな!そっ、そして、今日子の目を盗んで・・・洗濯カゴの、きっ、近所の奥さんの、夏場のムレムレの、洗濯前の恥ずかしいママの、パッ、パンティーを盗み撮りする気だ!!!”
私の妄想は一日中、続いた。
“高橋の狙いは分かっている!それは、今日子の恥知らずな95センチヒップだ!なにかと言い訳つけて、きょっ、今日子の後ろに回り込み、タイトスカートが今日子の、ケッ、ケツのでかさに負けてバリィー!と破ける瞬間を待っているんだ!私がこうしている間もずっとカメラ片手に狙ってやがるんだ!わざと何かを落として、奥さん、ちょっとそれ取ってください、とか言って、子供を抱いたまま前かがみになった、無防備な目の前にあるいやらしい大山今日子のヒップを撮りまくる気だ!”

今日子にそれとなく聞いてみるしかない・・・
一体、高橋とどんな話をしたのか?あのビデオカメラは何だったのか?
家に着くまで、居ても立っても居られないやきもき感が、まとわり付いて離れなかった。
玄関の鍵を開け、ドアを引いた途端、ガリッという金属音に私は驚かされた。
“!?”
ドアの隙間から中を覗き込むと、チェーンロックが、施されていた。
“なぜだ!?”
目をむく私の前に、朝見た、きちんと揃えられた高橋の靴があった。
“まだいる!!”
無我夢中の私は、一心不乱に玄関のチャイムを鳴らしていた。
「ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン」
「きょっ、今日子~!」
と、私は近所に聞こえないくらいの大きさの声で家の中に向かって叫んだ。
「はっ、は~い!いっ、今!・・・イキますーーー!!」
今日子の大声が、リビングのほうから飛んできた。いつものようなノンビリとした口調と違い、切羽詰ったような言いぶりが私を不安のどん底に落とし入れた。
“今日子!・・・”

呆然と玄関前で立つ、私の目前のドアが開けられたのは、それから5分も経った後だった。
「ごめんなさい~!ちょっと、健ちゃんにてこずっちゃって!おっ、お帰りなさい!」
健司を抱き、姿を現した今日子は、ひどくあたふたした様子に私には映った。息が荒く、大きい呼吸を繰り返している。ショートカットの髪の毛は、濡らしたようにベトベトで、前髪が束になって額に張り付いていた。
「今日子・・・一体どうしたんだ・・・」
「けっ、健ちゃんが・・・グズッて、しょうがなかったのよ、ねっ、ねぇ健ちゃん・・・」
そう言って健司をあやしながら、今日子は目を伏せた
「そうか・・・で、この靴・・・」
きちんと揃えられた高橋の靴を眺めながら、私がつぶやいた時、リビングのドアがスッと開き、高橋が姿を現した。
「たっ、高橋さん、忘れ物を取りにいらっしゃったのよ!朝、帰る時、忘れ物をなさって・・・」
「奥さん、どうもすみませんでした。それでは、よろしくお願いします。ご主人、お邪魔しました・・・」
そう言いながら靴を履き、高橋が出て行った。大事そうに、紙袋を抱えながら。

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


 | ホーム | 


  1. 無料アクセス解析