投稿者:異邦人 投稿日:2004/11/10(Wed) 13:47
妻は自ら話始めました。
妻「誰から聞いたの。」
私「誰だっていいだろ。」
妻「阿部さんのこと・・・」
私「ああ、そうだ。」
妻「隠すつもりは無かったの。
貴方に話そうと思ったけど、
栗本の件で、これ以上話したら誤解されると思ったから。」
私「誤解って何をだ。」
妻「・・・浮気していたと思われるのが嫌だった。」
私「浮気してたんじゃないのか。」
妻「違います、
貴方も知っている様に、
同期の人だから、友達の感覚で遊びに行ったりしただけ。」
私「そんなこと俺は知らなかったぞ。
何で俺に黙って、二人きりで行くんだ。」
妻「・・・言えば貴方が嫌な思いをすると思って。」
私「俺に隠す時点で、やましい気持ちがあったんだろ。
友達だなんて、子供だましは止めろよ。」
妻「・・・本当に友達としてしか・・・」
私「寝たのか。」
妻「それはしてません、絶対に。」
私「信じられないな。」
妻「・・・ごめんなさい。
それだけは信じてください。」
私「お前は、何時からそんな女に成ってしまったんだ。
栗本の時と同じように、添乗の仕事と言って俺を騙していたのか。」
妻「・・・」
私「麻美、答えてくれよ・・・」
私の目からは大粒の涙が止めどなく流れ、どうしようも有りませんでした。
言葉を発しない私の顔を見た妻は、私の涙に気づき大きな声で鳴き始めました。
思えば妻の前でこんな自分を見せたことは無かった様に思う。
私は涙を拭うこともせず妻に近寄り話しかけました。
私「麻美、本当のことを言ってくれ。」
妻「・・・これ以上のことは何もありません、
本当です、信じてください。」
私「阿部とは何で、一緒に出かけるようになったんだ。」
妻「貴方に内緒にしたのは、本当に悪かったです。
何故そうしたのか、私にもよく解らない。
寂しかったと言ったら嘘になる。
でも、家や仕事以外の楽しみが欲しかった。」
私「結局、俺はお前にとって何だったんだろうな。」
妻「貴方ごめんなさい、
今更何を言ってもしょうが無いのは解ってます。
でも貴方と別れたくない。
貴方を他の人にとられたくない。
私の我がままだってこと解ってる、でも・・・」
人は時として、過ちを犯します。
それは私も例外では有りません、しかしその過ちを理解し許すことは、並大抵のことではありません。
私は、それを持ち合わせている人間ではありませんでした。
同時に、包容力の無さに自らを卑下し、男として妻を守りきれなかった自分に情けなさを感じました。
その時私は、妻をきつく抱きしめていました。
私「麻美、お前を守って遣れなかった。
お前を攻めることしか出来ない。
許して欲しい。」
妻「・・・」
私「もう、こんなこと終わりにしようよ。」
妻「終わりって。」
私「・・・」
妻「嫌だー。」
私は、泣き叫ぶ妻を胸の中で受け止めて遣るしか出来ませんでした。
不倫の代償は大きいもまです、すべてのケースがそうとは言いません。
私達の場合は、余りにもその代償が高く付いたケースでしょう。
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