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北原夏美 四十路 初裏無修正

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俺は男だ! 4/30(水) 21:45:12 No.20080430214512 削除
妻の声に起こされ時計を見ると、もう何時もの起床時間をとうに
過ぎています。横に懐かしい優しい笑顔があります。こんな妻の顔を見るのは何時いらいでしょうか。
そんな事に気付くのは、しばらく後なのですが。

「やばい。遅刻する」

私は飛び起きました。

「貴方、今日は休みじゃないの?」

そうでした。だから昨日はしこたま飲んだのでした。
それに気付いた私は、また掛け布団に潜り直しました。
布団の中で夜の出来事が頭をもたげるのです。
妻の相手が岸部だったら、どんなふうに受け入れたのだろうか?
身体は私よりも馴染んでいる相手です。それなりに燃えたのかもしれません。
そんな考えで素直になれないのは、嫉妬なのかもしれないと思うと不思議だなと思うのです。

「もう少し寝かせてくれ。二日酔いなんだ」

「分かったわ。朝食は何か食べたいものあるかしら?」

「何もいらない。腹が減ったら何処かで食うから気にするな」

もう食べないと決めた以上は断るのです。絶対に食べません。
それが妻への、ささやかな抵抗になるんじゃないのかと思うのです。
私の気持ちが通じたのか寂しげな笑顔で私を見つめながら、掛け布団を直してくれました。

「俺が起きたら話がある。約束があるならキャンセルしてくれ」

強い口調ではありませんが、意思のある口調で伝えました。

「分かってます。私も話があるの」

穏やかな中にも意思を持つ語り掛けです。
浅い眠りでしたが起きるともう昼近くで、ゆっくりとベッドを抜け出しました。
居間で見るでもなくテレビを見つめてる妻がいます。
私の姿に気付き断ったのに昼食を取るかと聞いて来ましたが、返事はやはりNOです。
しかし今の私の姿を彼女は如何見ているのでしょうか。
パジャマ代わりに着ているよれたスウェットに寝癖の付いた髪の毛。
仕事場で颯爽としている岸部を見ている妻には、さぞ魅力のないことでしょう。
でも、男なんて家の中ではこんなものでしょう?あの男だってたいした変わりがないと思うのですが、何か気が引けます。

「昨日は悪かったな。少し飲みすぎたよ」

「私こそ御免なさい。急だったので・・・・」

「いいんだ。あれでよかった。
夫婦と言えども心の絆を無くした者同士が戯れるものじゃないよな。本当に酔っていた」

次に来る私の言葉を断たんとするように妻が声を発します。

「ねぇ、皆で温泉にでも行かない?前のように家族っていいなって思いたい」

さすがに私も、この唐突な言葉に眠気も吹っ飛びました。
しばらく間を置いてやっと声がでます。

「話があるって言ってたのは、その事か?」

「・・・・・・・・・・」

「普通さぁ、家族っていいものなんだよ。
思いたいんじゃなくて普通にいいものなんだ。
お前は如何思っているのか知らないが俺はそう思うんだ。
そりゃあ不平不満もあるだろうさ。それでも掛け替えがないのが家族なんだろう。それについては俺も悪かった。
俺の事しか考えていなかったものな・・・・その反省は次の人生に生かしたいと思ってる・・・・別れよう・・・・勝手でごめんな」

虚ろに見つめていた瞳が潤みだしています。男と女の別れには修羅場が付き物なのでしょうが私は苦手なのです。
その場にしゃがみこみ両手で顔を覆う姿に、ジェットコースターに乗った時のように胃が悶えてしまいます。
妻の頭を撫ぜて、その場に立ちすくむのですが本当はこの場から逃げたい気持ちでいっぱいなんです。

「・・・私が貴方にした仕打ちを思えば、そう言われてもしょうがない・・・でも・・私は皆でここにいたい・・・
少し時間をちょうだい・・・心の準備が・・・」

女はずるいよな。こんな時は泣けばいいんだものな。泣かれる男はたまったものじゃないよ。

「心の準備か。確かにな・・・大変なら俺がしばらく家を空ける。けじめを付けるなら早いほうがいい」

だいたい準備って何があるのでしょう。自分の生活設計か?男との今後の事なのか?
生活なら当初は私が援助してもいいのですが、男との事は関知するものではありません。
これほど長く続いた関係を直ぐに断ち切れるものではないと、この年まで生きた私には分かります。
身体の関係を結んだ男と女は、心の契りも出来てくるものでしょう。

「なるべく早くけじめを付けてくれ」

「・・・・子供達は?何て言えばいいの?」

「もう大人だよ。俺から話すさ。その後はあの子達が決めればいい」

妻はしゃがんだまま立とうとしません。肩が小刻みに震えているのは、まだ泣いているのでしょう。
彼女の気持ちを信じるなら、このままの生活もあるのかもしれない。
でも私は後戻りはしません。如何であれ俺は男だ!そう叫びたい。
これから、まだまだやらねばならない事も山積みですし、一歩も後戻りは出来ません。
この一連の現実は自分自身にも責任があったのでしょう。
しかし、妻と男との関係は長すぎるし、その期間が贖罪であると思う事にしました。
離婚願望が強かったくせに、いざと言う時に躊躇してしまった。情けないとも思いましたが、いくら気持ちが醒めてると言えども今までの夫婦の歴史があります。
当然に情がまったくないわけではないのです。でもいいです。お互いの幸せなんて言いません。これからは私と子供達の幸せだけを考えて行きます。
ましてこれから、如何努力しても彼女との生活は苦痛でしかないと思えるのです。
不倫されたのは当然面白くはありませんが、本当はそれほど堪えてもいない自分がいるのは、愛などはもうないと悟っているのです。
私と子供達が幸せなのが、彼女のためだと思いましょう。

『さようなら。ありがとうね』

心の中で妻に声をかけましが、やっぱり私も涙が出そうです。
何度も何度も期待していた時が近づいたのに、私の心の中は複雑で困ります。

「今は話す気分じゃないだろう?悪いけど少し出てくる。話したい事がまとまったら夜にでも、また話し合おう」

不動産屋にでも行って、家賃がどのくらいするのか見てこようか。また金がかかるな。

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