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北原夏美 四十路 初裏無修正

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俺は男だ! 5/11(日) 21:15:41 No.20080511211541 削除
待機してろと言われ手持ち無沙汰にディスクに座っていると、お呼びが掛かりました。
来賓室に入いり真っ先に目が行ったのが貫禄の老人でした。
部長と同僚が居るのにオーラを放つ老人が異質に目立つのでした。
中小企業とは言え一代で会社を築いたこの男の迫力は、会社の看板で生きている私等とは比べ物にならないのです。
その老人が立ち上がり最敬礼で出迎えてくれましたが、それを見た部長が私に着席を促しました。

「仕事中にお呼び出しして申し訳ないです。この度は本当に済まんでしたのぅ」

軽く会釈をし席に付いた私は、無言でと言うより言葉が出ずに相手と向き合いました。
私がここに入るまでの間に、ある程度の進展があったのでしょう。

「あの会社の会長さんだ。今日は君に詫びたいそうだ」

部長が紹介しましたが、誰だかもう分かっています。

「今回の事は弁明の余地がないです。息子を社長にして会社を任せたがまだ早かった。
そうは分かっても、子供は可愛いものです。きっと一人前になってくれると思っておったのですが。
何かと問題を起こしてはおったが、わしも若い時はそっちの方が盛んだったので、ついつい見ない振りをしてしまった。
それでも会社を立派に運営してくれれば目をつぶれるが、今回の事はのぅ・・・・
これは申し訳ない。年寄りの愚痴を皆さんに聞かせてもしょうがありませんでしな。
今回の件も御社を紹介してくれた社長から聞きまして、わしは飛び上がりました。
会社の恥を晒すだけではなく、御社と紹介者の顔に泥を塗るような恥知らずな真似をするようでは、もうお終いじゃ。
幹部連中には、それなりのけじめを付けさせるつもりでおります。もちろん息子もです。
今後はわしが老体に鞭打って先頭に立ちます。一からやり直し信用を回復しなければなりません」

老人が話した内容は大体こんな事だったと記憶しています。
強い個性に当てられ話しが頭の中に入って来なかったと言うのが本当のところなのですが・・・
会長の御出ましで、岸部の首も風前の灯火なのか?それで奥さんからの電話だったのでしょう。
しかし、男なら自分から掛けて来いちゅうの!本当に情けないやっちゃ。
帰り際に老人は封筒を私に差し出しました。
躊躇すると部長が取っておけと目で合図します。
中身が何なのかは想像がつきます。それが如何言う意味なのかを図りかねて躊躇したのです。
そんな私の気持ちを察したのでしょう。小声で老人が言います。

「当社からの誠意ですが、わし個人からの気持ちも入っております。これで全てを水に流してくれるとわ思わんが、少しでも気持ちが納まってくれればと思いましてな」

岸部に対する慰謝料は勝手にしろ。しかし会社にはこれで勘弁してくれとの事でしょう。
それを部長が受け取れと指示したのは、私にそれで納得しろと言っているのです。
会社同士の取引は、これで成立したと言う事か・・・・
サラリーマンのせつなさです。私も食べて行かなければなりません。社会とはこんなものなのでしょうね。
老人を見送り終わり、部署に戻ろうとする私の肩に部長がに手を乗せ、

「色々あったんだな。生きるって事は山あり谷ありか。それにしても昔のプレーボーイが情けないぞ」

激励とも慰めとも付かない事をニヤリと笑いながら掛けて来ました。
同僚も笑いながら、

「幾ら入ってる?今度おごれよ」

封筒を空けて見ると、それなりの額面の小切手が入っています。
景気のよい時のボーナスを何倍かにした額です。正直これはラッキーだ。
お金は幾らあっても困りません。子供達にも掛かるし・・・・
その時は有頂天でしたが、妻に掛けている経費が頭をよぎり、この金でチャラに出来れば随分楽だと思い付いたのです。
膳は急げだ。少しもったいないような気もしますが、これで卒業してもらおう。
一旦家に帰り車でアパートに向かうと、見慣れた軽自動車が停まっています。

「今日は居るな」

部屋の前でチャイムを鳴らしますが出て来ません。部屋には明かりが点いています。
近所に買い物にでも行ったのだろうと思い珍しく待つ事にしました。目的があると我慢出来るものです。
狭い駐車場なので一旦車を動かし、部屋のドアが見え易いところに停め直しました。
ナビをTVに変え、彼女とのメールをやり取りしながらどのくらい時間を潰したでしょうか。
駐車場に1台の車が入りヘッドライトを消しました。住人の車だろうとちらっと目をやると男と女が乗っているようです。
目を凝らすと女は妻に間違いありません。そして男は岸部。
如何した事でしょうか、血圧がどんどんと上昇します。
私はヘッドライトを点灯し、わざと相手の車の中を照らすように発車させます。
照らされた車内には男と女が重なっているようなシルエット。
当然に彼女達は此方を見るでしょう。車内を照らした車は、妻の見慣れた車、覚えているナンバー。
そして車は停まらず駐車場を出て行きます。
ルームミラーに慌てて私を追いかける妻の姿が映っていましたが後の祭りです。
妻から必死の携帯が鳴り止みません。帰路の間にどれほど携帯が鳴った事か。

------------------未完-----------------

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