BJ 7/23(日) 19:38:18 No.20060723193818 削除
夜になりました。
流石に山深い土地だけあって、辺りは森閑としています。
夕食は部屋でとったのですが、その際には私たち夫婦の部屋と赤嶺・明子の部屋の間の襖を開け放って、四人でひとつのテーブルにつきました。
一緒に風呂に入った仲だというのに、妻はまだ打ち解ける気配を見せず、会話にもあまり加わりません。もともと口数の少ない女ではありますし、夫の私とでさえ打ち解けるのにあれだけ時間がかかったのですから無理からぬことではあるかもしれません。
それとも――妻は妻で赤嶺と明子の偽りの夫婦を、どこか信用できない、なんとなくうさんくさいと思っていたのかもしれません。妻は繊細な性質だけに、そういう感受性には特に敏感なところがありました。
夕食が終わって私たちは自室に引き上げました。赤嶺との相談ではスワッピングは明日以降の晩に試みることになっています。しかし、ちっとも場に馴染んでいない妻を見るにつけ、私にはその実現は期待できないように思われてきました。
私は残念なような、それでいてどこかほっとしたような、複雑な心境でした。
夜中にふと目覚めたのは一時を少しまわったくらいの頃でしょうか。色々と緊張した日中の疲れで、床につくとすぐに眠りに入っていったのですが、隣室から聞こえる声で目を覚ましたのです。
きれぎれに聞こえる女の喘ぎ声。高く細く、淫蕩な響きを持ったその声はたしかに明子のものでした。
私は傍らの妻を見ました。妻は目を瞑っていますがずっと起きていたようで、何かにじっと耐えているような表情です。
私はそっと手を伸ばしました。妻がはっと目を開けます。私の意図を察したのか、その口が「いや」とかすかに動きました。
しかし、私は有無を言わせずに妻の布団に忍びこみました。妻の首筋にキスをしながら、浴衣の懐に手を入れて乳房を揉みしだきます。と同時にもう一方の手を、そろそろと妻の下半身へ伸ばしました。
妻は――声をあげると隣室のふたりに気づかれると思ったのでしょうか――無言のまま、いつになく激しく抵抗してきます。私は片腕で妻の両手を束ねて押さえつけ、身体を覆いかぶせるようにしてその抵抗を封じました。そうしておいて改めて、妻の下半身へ、下着の奥へ手を伸ばします。
ようやくその部分に触れたとき、私は驚きました。
妻の股間ははっきりと分かるほどに濡れそぼっていたのです。
驚きとともに見つめる私の目に、その意を汲み取ったのか、妻はほとんど泣きそうな表情になって、私の胸に顔を押し付けてきました。
それがきっかけとなりました。
私はほとんど我を忘れるような強い欲情の中、今までにないほど荒々しいやり方で妻を抱いたのです。
崩された浴衣を腰の辺りに巻きつけたまま、下着だけすべて剥ぎ取られた格好の妻は、私の腕の中でしばらくは必死になって声を殺していましたが、やがて耐えきれぬげに「あっ、あっ」と啼きはじめます。とめようとしてとめられないその声は、男の心をさらに加虐的にさせずにはおかないような哀婉な調子を含んでいました。
いつの間にか、隣室の声はやんでいました。
赤嶺と明子はどうしているのでしょうか。ひょっとしたら、いやおそらくは間違いなく、暗闇に紛れて少しだけ開いた襖の間から、私たち夫婦の情事を眺めているのでしょう。
妻は――そのことに思い至っているのでしょうか。私の下で悦びを喰い締めながら、愛らしい泣き声をあげている妻は――。
「は、、っ、ああっ、、ああんっ」
そして私は果てました。それと同時に抱きしめた妻の身体のびくびくと痙攣する感触が、いつまでも腕の中に残りました。
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BJ 7/23(日) 19:38:18 No.20060723193818 削除夜になりました。流石に山深い土地だけあって、辺りは森閑としています。夕食は部屋でとったのですが、その際には私たち夫婦の部屋と赤嶺・明子の部屋の間の襖を開け放って、四人でひとつのテーブルにつきました。一緒に風呂?...
2012/05/24 23:02 | まとめwoネタ速neo