種無し 1/24(水) 02:05:33 No.20070124020533 削除
妻が中に出してもらったかどうか分からなかったのは、私の精液量が少なかった事で、妻は中に出されるという感触を知らなかったのかも知れません。
何より篠沢を信じ切っていたので、今まで疑う事も無かったのでしょう。
前回までは中に出していたと言われれば、これでは何も証拠はありません。
しかし私は、もう一つの裏切り行為を掴んでいます。
「それなら聞くが、妊娠させようと思っていたなら、どうしてその前に一度出す。妻を抱く前に風呂で、一度自分で出していたよな」
「本当なの!」
「いや、出してなんかいない。俺はこの日のために禁欲していたぐらいだ。香代さんの中にいるのが長くなってはご主人に悪いから、すぐに出せるように刺激を与えて興奮を高めていただけで」
これは訴えても不貞行為にはならないでしょう。
私も納得して、こちらからもお願いした経緯があります。
約束違反で楽しんだなどと第三者が聞いても、男と女がこのような事をすれば、普通そのぐらいは想定内で、私が馬鹿にされて終わりでしょう。
何よりこのような異常な事を、他人に話しても理解してもらえるはずがありません。
私は妻を連れて帰りましたが、篠沢を責めきれない私の怒りは妻に向かいます。
「あんな男を信用しやがって!」
「ごめんなさい・・・・でも・・・・・」
「でも何だ!」
「いいえ」
妻はまだ篠沢を信用しているようでした。
「篠沢とはいつからの関係だ!」
「半年前に・・・・・」
「まだ嘘をつくのか!俺は風呂での会話を全て聞いたぞ!」
「半年前に彼の子供が入園してきて、それから色々相談に乗ってもらうようになったのは本当です。ただ彼とは・・・・・・・」
妻と篠沢は中学の同級生で、高校は別々になりましたが部活の地区大会などで顔を合わすようになり、2年の時に篠沢から声を掛けられて付き合うようになったと言います。
そしてお互いの家を行き来して、一緒に受験勉強をしたりしながら2年ほど付き合って別れました。
「どうして別れた?もしかして、香代がふられたのか?」
「・・・・・・はい」
なぜこのような事を聞いたかと言うと、妻は篠沢に対して良い印象を持ったまま別れたのではないかと思ったからです。
言い換えれば、妻は篠沢の事を好きなまま別れたのではないかと感じました。
「付き合っていた時に、身体の関係もあったのか?」
「それはありません」
「何も無かったと言うのか?もうこれ以上嘘をつくな」
「キスは・・・・・・・」
お互いの部屋を行き来している内に、キスはするようになりました。
しかしキスに慣れてくると篠沢はそれだけでは満足出来なくなり、家族が留守の時に妻を押し倒して関係を結ぼうとしましたが、妻は卒業するまで待って欲しいと言って拒否します。
「卒業してから関係を持ったのだな?」
「いいえ。それで彼が『俺に愛情がない証拠だ』と怒って、一ヵ月後には一方的に別れを・・・・・・」
私は馬鹿な質問をしていた事に気付きます。
なぜなら妻とは付き合い始めて一ヶ月後に関係を持ちましたが、その時妻は処女でした。
しかしお風呂で篠沢は「しかし結局は」と言ったのを忘れていません。
「それならいつ抱かれた!今回が初めてだとは言わせないぞ!」
「それは・・・・あなたと付き合い始めて・・・半年ほど経った時に・・・・」
私は絶句しました。
妻は私と付き合いながら、篠沢と関係を持っていたのです。
「二股を掛けていたのか!」
「違います。会ったのは一度だけです。ごめんなさい」
「一度会って抱かれ、その後は会わなかったと言うのか?」
「私が既に処女でない事が分かり、彼は『俺にはあれだけ拒んでいて、どうして他の奴には簡単に許した』と言って・・・・・・」
この時篠沢が妻の処女に拘らなかったら、私から篠沢に戻っていたのかも知れません。
妻はそれだけ篠沢に未練を残していたのでしょう。
卒業したら篠沢に抱かれる約束をしながら、それが出来なかったばかりに別れてしまった事を、ずっと後悔していたのだと思います。
それで私が求めた時には、一つ返事で応じた。
しかし本当に好きだったのは別れた篠沢で、何らかの形で再会して着いて行ってしまった。
その頃の私は、妻にとっては篠沢のスペアーだったに違いありません。
しかしその事は許さなければなりません。
なぜならその頃の私はまだ妻と結婚する意思は無く、妻と言うよりも妻の身体に惹かれていた部分が大きかったからです。
「好きな相手の子供を作り、俺を騙して育てさせようとしていたのか!」
「違います。今ではそのような感情はありません。私はあなたが好きです」
妻はそう言いますが、篠沢が妻も子も無い独身だったらどうでしょう。
私と別れて篠沢と一緒になれるとしたら、篠沢との子供を篠沢と育てたかったのではないでしょうか。
それが無理だと分かっているから、気付かぬ内に篠沢への思いを奥に押し込み、私が好きだと思い込んでいる。
私の妻に対する信頼は、跡形も無く崩れ去っていきました。
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