KYO 5/14(日) 18:47:07 No.20060514184707 削除
PTAの役員会だけのためにこれだけの投資とは、私立高校とはい
え豪勢なものです。かなりの部分を会長が出しているとは言え、高
い学費がこういうものに回っているというのは複雑な気分です。
しかし、妻が役員をやっていることから投資の恩恵を直接的に受け
るのはわが家ですし、役員会で決めたことなのでしょうから、文句
も言えません。
「それで早速PTAの役員会をオンラインでやっていた訳か?」
「こんな時間にまさか。ちゃんと開通したかどうかのテストをした
だけです。会長の犬山さんのPCとつながっているかどうか確認し
ました。詳しいことは来週末の旅行の時に決めようと話しています」
妻はおかしそうに笑います。私がふと妻の胸元に目をやりました。
妙に開放的な感じがすると思ったら、妻は下着を着けていないよう
です。
「絵梨子、お前、ブラをしていないのか?」
「えっ」
妻はあわてて胸元を押さえます。
「お風呂に入ってパジャマに着替えていた時に犬山さんから電話が
あって、今からテストをしたいと言われたので、慌ててもう一度着
替えました」
「どうしてブラを着けなかったんだ」
「だって……画面はすごく粗いし、ちょっと見ただけじゃわからな
いでしょ。」
「そんなものじゃないだろう」
確かに昼間見た里美の姿も、それほど鮮明な画面とはいえませんで
した。しかし、いかにライブチャットのような粗い画面越しとはい
え、妻がノーブラのままの姿を他の男にさらすというのはよい気分
がしませんでした。
妻はどちらかというと羞恥心が強く、胸元の開いた服やミニスカー
トなどは滅多に着ません。それにもかかわらずこの開放的な態度は
腑に落ちません。家の中にいるということがガードを低くしている
のでしょうか。
「とにかく、テレビ会議は基本的には人と合っているのと同じだか
ら、だらしない格好は駄目だ」
「わかりました。気をつけます」
妻は神妙に頷きました。
週末は役員会もなかったため、私と妻は2人で映画に出かけ、食事
をしました。私は会社、妻は役員会とこのところ忙しかったため、
とゆっくり話をするのは久しぶりのような気がします。
食事の後でお茶を飲みながら、私は何気なく役員会について尋ねま
した。
「そういえば、いつも2次会ではどんな話をしているんだ」
「どんな……って。色々です」
「毎週のように食事をし、酒を飲んでいるんだ。よく話題が尽きな
いな」
「男の役員の方はそれぞれ仕事をもっておられるし、そう言った話
も多いです。それと、全員がラグビー部のOBなので、ラグビーの
話とか」
「絵梨子や藤村さんは退屈じゃないのか?」
「いえ……私たちの話も聞いてくれますので」
「たとえば?」
妻の表情が少し硬くなったような気がしました。妻は少し考えてい
るような顔つきをしていましたが、やがて口を開きます。
「うちのこととか……主婦同士の会話のこととか……」
「そうか」
そんなことを聞いて面白いものでしょうか。男性役員はそういった
話題なら、それぞれの奥さんから毎日いやというほど聞かされてい
るでしょう。
2次会には妻と藤村さんが交互に出ているわけですから、常に男4
人、女1人という組み合わせになります。事務的な話以外で男が女
と話すときに何の下心もないというのは考えにくいのは、ライブチ
ャットの例を見れば分かることです。しかし、私はその時はまだ事
態を深刻には捉えていませんでした。
翌週は比較的平穏な日々が続きました。唯一私の日常に起こった変
化は、毎日30分から1時間、里美とライブチャットをするように
なったことです。しかし、私は里美にアダルトな行為、服を脱いだ
り、オナニーをさせたりなどということはしませんでした。会社の
個室、それも昼休みに話をしていたということもありますが、最初
に受けた印象のとおり里美は頭のいい娘で、普通の会話が十分楽し
かったからです。
里美は私の仕事でもあるウェブビジネスに元々興味を持っていたよ
うで、何日かたつと自分から進んでそういう話題を出してきました。
主に雑誌やネットで調べた事柄ですが、その中には時間のない私に
はカバーしていない情報もあり、またそれに対する里美なりの分析
の着眼点も面白く、まるでバーチャルな秘書が1人現れたようです。
一方、妻は私が帰宅した時にも、B高校から支給されたPCの前に
座っていることが多くなったようです。私を出迎えるときには画面
は閉じられているのですが、いかにも今まで使っていたという風に、
PCの電源は入ったままでした。
妻はさすがにノーブラということはなくなりましたが、だいぶ暖か
くなったこともありTシャツや、半袖のブラウスといった格好でP
Cに向かっているようです。画面映りを気にしているのか化粧が濃
くなっているのも少し気になりました。
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