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北原夏美 四十路 初裏無修正

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−−−②場末の映画館

二度目の痴女体験は大学生の頃でした。

友人との待ち合わせの時間までの暇つぶしにと、数百円で入れる格安の映画館を見つけたので入ってみたのです。
どうせ1時間足らずの時間だし座るまでも無いと一番後ろの壁に立って見ていました。

私が入って間もなくして、女性が一人、入ってきました。
その女性は超ミニのワンピースを着ていて私とは5メートルほど離れた場所に立つと、同じように壁に寄りかかるようにして映画を見始めました。

私は横顔をチラッ見てみました。
ピンヒールを履いたロングヘアのとても綺麗な人です。
その雰囲気から、一目見て風俗関係の人だと判りました。
でも… 何だか泣いているように見えます。

(何で泣いているんだろ。 でも、こんな所に一人で居たら痴漢に狙われるって)

私はスクリーンを見続けましたが、その女性の事が気になって気になって、ストーリーなどまったく頭に入りません。
そうこうしているうちに私とその女性との距離が狭まっているのに気付きました。

(って、おいっ!!!)

なんと、その女性の向こう側に、おじさんがピッタリと寄り添うように立っているのです。
どうやら痴漢のようです。
女性は胸や股間を触ろうとする痴漢の手を振り払いながら腰を引いて逃れようとしています。

彼女は痴漢に追われる様にして私の方へ少しずつ逃げて来ていたのです。

とうとう私のすぐ隣に立つことになりました。
私と痴漢に挟まれる格好でそれ以上逃れることができません。

痴漢は女性が声を上げない事をいいことに、執拗にちょっかいを掛けています。

(こんな所にそんな格好で来たら、そりゃ誰だって痴漢するよ。 でも嫌がってるみたいだしなぁ…)

私は意を決してその女性の左腕をグイッと掴み体を引き寄せると私の体の左側へ立たせるようにしました。
そして何か言いたげな痴漢の目を睨みつけアゴであっちへ行けと促しました。
痴漢は諦めてその場を離れて行きました。

(ありゃあアンタが悪いよ)

痴漢を誘うような格好で入って来た女性に少し腹を立てていたのです。
私は女性を無視したままスクリーンを見続けました。
映画のことなど、どうせ頭に入らないのは判っていましたが、そうするしかありませんでした。

(えっ???)

女性が私に体を寄せてきました。
ノースリーブの腕が腕組みした私の腕にピッタリと張付いています。
心臓がバクバクし始めました。 でも女性の顔をまともに見る事ができません。

私の腕のその部分だけが汗を掻き始めたのが判ります。
やがてその女性は、私の腰に腕を回すと胸を押し付けるようにして頭を私の肩にもたれるようにして寄り添ってきました。

「痴漢から助けてくれてありがと…。 しばらく貴方のそばに居させてね?」

何か返事しなきゃと思うのに、乾ききった唇がパクパク動くだけで何も言葉が出てきませんでした。

(ウフッ…可愛いのね…)

全身が緊張で金縛り状態でした。 情けない事に膝までガクガクと震え出しました。

小心者の私は女性をナンパした事も無く、まっとうに生きてきた男です。
それまで何人かの女性と付き合ったこともあり童貞でもありませんでしたが、こんなに綺麗で大人びた色気を漂わせる女性とは一度も話をしたことが無かったからです。

(寒いわね、ここ)

確かに館内は冷房が効き過ぎて寒いくらいです。
女性は私の前に立ち、私の手を取ると、私が体の前に組んでいた腕を降ろさせ、その手を自分の胸の辺りに巻きつけさせました。
要するに私が女性の後ろから抱き抱えるような格好です。
そして、私が羽織っていた股下まである長めの丈のウィンドブレーカーの懐に潜り込むようにして体を包み込んでしまいました。

知らない人が見たら、私達は仲睦まじいカップルに見えたと思います。
でも私の膝はカクカクし続けています。

その女性の体温と共に髪からはとても良い香りがしました。
今まで嗅いだ事の無いような甘い香り…。

形の良いヒップの柔らかさも薄い布地を通して伝わってきます。

(やばいっ! 俺、思いっきり起ってきた!)

私は腰を引き、分数の割り算を頭に浮かべ思考を逸らそうとしました。
私の分身はそんな事にはお構い無しにムクムクと鎌首をもたげ始めました。
それに気付いたのか、女性はクスッと笑い、バッグからハンカチを取り出し唇に咥えるとバッグを私の手に持たせました。

(いい? じっとしてるのよ?)

なんとその女性はウインドブレーカーの中で後ろ手に手を回すと、掌で私の股間を抑えるようにして触り始めたのです。
そして既に私の硬さが充分なのを確認すると今度はジーパンのファスナーを焦らす様にゆっくりとゆっくりと引き降ろしていきました。

(ジッ…ジィィィー…)

ジーパンの中に手が入って来ます。 やがてそれはブリーフの中に…。

私の怒張はしっかりと… その女性の掌に握られてしまいました。

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