第二章【初めての浮気】
①【汗ばむ手のひら】
会社の中で彼女との関係が知れ渡るのにそう時間は掛かりませんでした。
私達は婚約し、彼女のたっての希望で翌年の初夏の頃、彼女が20歳になる前に挙式することになりました。
その年の冬、組合主催のスキーバスツアーに彼女は一番仲の良い同僚の恵美を伴い参加してきました。
恵美は短大卒新入社員でバーベキューにも来てた子です。由香里とは2つ違いでしたが職場が同じということもあり親しくしてたようです。
スキー場行きの夜行バスに彼女は窓側の席を恵美に譲ると二人並んで座りました。
私は由香里の真後ろの席に座りました。
私の隣の窓側には、私の先輩が居ましたが出発する頃にはビールで出来上がってしまい、イビキを掻いて寝てしまっていました。
車内は補助シートまで使用する程の盛況です。あちらこちらから笑い声が絶え間なく聞こえてきます。
私は彼女のシートの背もたれに腕を組むとアゴを乗せ、恵美を交え三人で話し込んでいました。
スキー場へは明朝着く予定です。
午前零時を回りバスのルームランプが消されました。
しばらくして、何処からとも無く寝息が聞こえてきます。
彼女の隣の恵美も寝てしまったようです。
しばらくして由香里は私の手を取ると、スキーウェアの中に導きました。
そしてセーターの胸の上に私の掌を乗せました。そしてスキーウェアの上から私の手を押さえました。
セーターとブラの下で乳首が硬くなっているのが判りました。私は乳首の辺りを摘み指でなぞりました。
そんなことを繰り返しているうちに彼女は『ん…』と言って背を反らせました。吐息を漏らしています。
感じやすい彼女は、それだけで軽く逝ってしまったようでした。
私は彼女の髪を撫でながら、やがてそのままの格好で眠ってしまいました。
(ん…?)
私がいつの間にか背もたれの前に垂らしていてた手に何かが触れたような気がしました。
私の手を暖かい手が包み、やがてスキーウェアの中へとそれを導きました。
なんとそれは恵美の手でした。
彼女は横向きになり私の目から視線を逸らすことなく見つめています。
ビールを飲んでいたせいでしょうか。歳に似合わぬ妖艶な眼差しをしていました。
やがて、体に掛けていたスキーウェアの中、ゆったりとしたセーターの襟元に私の手を導くと乳房に直に触れさせました。
彼女はノーブラでした。
私の掌がしっとりと汗ばむ硬く尖った突起を受け止めました。
私の心臓と同じく恵美の鼓動もドクンドクンと脈打っているのがわかります。
恵美はウェアの上から私の手をそっと押さえて握りました。
恵美に私と由香里の先ほどの行為を見られていたのです。
その手の動きは(私にもして)と言っているようでした。
今更手を引っこめることもできず、掌で恵美の豊かな胸の隆起の先端を転がすように揉んでしまいました。
(んっ…)
しばらくすると、私の手を強く掴み小さな吐息を漏らしました。彼女も軽く逝ってしまったようです。
恵美は私の手を抜き取ると由香里の方にそっと戻しました。
そして何事も無かったかのように私に背を向けると窓の方を向いてしまいました。
私はしばし呆然としていましたが、やがてシートに深く腰掛けると自分の掌を眺めました。
私の掌は、まだ汗ばんでいました。
(大変なことをしてしまったかも知れない…)
私は掌で浮気をしてしまったのです。
このスキーツアーはただで終わりそうも無い。そんな予感がしました。
そして、その予感は的中することになるのです。
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