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鬼畜 17

[3944] 鬼畜 17 投稿者:鈍 投稿日:2006/01/26(Thu) 06:11

その後、彼女は我が家で抱かれる事に慣れて、罪悪感も薄れて行ったようですが、逆
に妻は彼女が来た日は、私の顔を見る度に涙を流すようになっていました。
「文句あるのか?裕子は息子に抱かれ、俺はその母親を抱く。それの何が悪い!第一、
裕子さえ奴に抱かれなかったなら、俺と母親が知り合う事も無かった。これも全て裕
子の責任だ」
ある夜、彼女が帰った後、堪り兼ねた母が寝室に入って来ました。
「哲也さん、もう許して。哲也さんは変わってしまったわ」
「ええ、あの女が変えたのです。あの、誰にでも股を開く女が変えたのです」
母もこれを言われては何も言えずに、ただ涙を流す事しか出来ない事を知っています。
「お母さんも、そんな偉そうな口を利けるのですか?裕子と縁を切って、この家から
放り出すという約束は、いつになったら実行してくれるのですか?お母さんが、そん
な親馬鹿だから、あんな貞操観念も何もない娘に育った」
私は罪も無い母までも、罵るようになっていました。
その後も妻や母とは一緒に食事をする事も無く、2週間に1度は私達の寝室で彼女を
抱くという生活が続き、2ヶ月ほど経つと、母がまた忠告しに入って来ました。
「哲也さん。もうこんな生活は嫌なの。こんな事をしていては、子供達にも良くない」
「母親が若い男に股を開いていた事は、子供達にはどうなのです?そんな女が、偉そ
うに母親面している事は、どの様にお考えで?」
「裕子も悪いです。でも、こんな事をしていて何になるの?」
「裕子も?悪いのは全て裕子だ。お母さんの考えは分かりました。生活が苦しい時は
俺の機嫌をとって一緒に暮らさせ、自分の娘が不祥事を起こしたら、俺は出て行け
と?結局俺は、ただの金蔓だったと言う事か」
「そんな事は言っていません。ただ、苦しいの」
私がアパートを探して家を出ると、最初妻は毎日のように訪れましたが、私は妻を無
視して部屋に入れる事は無く、電話が掛かって来ても出なかったので、今度は絶えず
メールで反省の言葉と、帰って来て欲しいと送って来るようになっていました。
しかし私には、経済的に苦しくなるのが嫌で、帰って欲しいと言っているとしか受け
取れません。
そんな私も妻には強気でいても、実際は一人暮らしの寂しさに耐え切れず、週に一度
は早百合をアパートに呼びつける様になっていましたが、年の瀬も押し迫り、いつも
の様に彼女に電話を掛けると、旦那と旅行に行くので会えないと言われました。
「旦那一人で行かせて、その間早百合は俺の所に泊まれ」
「それは出来ない。お願い、分かって」
「それなら、旅行から帰ったらすぐに来いよ。来なければどうなるか分かっているな」
「無理です。学校が冬休みの内は行けません」
おそらく、夫婦をやり直すための旅行なのでしょう。
すぐにでも旦那にばらして、元の夫婦に戻る事を邪魔しようかとも思いましたが、人
生を怨み、自棄になっていた私は、彼女の夫婦仲が戻ってから、以前の様に嫌がる彼
女を甚振る方が楽しいと思ってしまい、旅行に行く事を承諾しました。
初めて一人で迎える正月は侘しく、目の前にはコンビニ弁当しか有りません。
別におせち料理を買ってくる事も出来たのですが、自分でも気付かない内にわざと侘
しい食事にして、拗ねた子供のように、これも妻が原因だと怒りを大きくしているの
です。
正月も3日になり、朝から酒を飲んでいると昼前にインターフォンが鳴り、それは妻
の母でした。
「お母さん、何か?」
「遅くなって、ごめんなさい。おせち料理を持って来ました」
「裕子に、そうしてくれと頼まれたのですか?折角ですが、あの女の作った物は、気
持ち悪くて食べられませんから」
「いいえ、これは私が作りました。哲也さんが出て行ってから、あの子は何もする気
力を無くしてしまって。とにかく中に入れて下さい」
母の話しによると妻は私との約束を守って、どうにか学校へは行っていたようですが、
家では満足に子供の世話も出来ない状態で、時々思い出したように涙を流しているそ
うです。
おそらく鬱になっているのかも知れないと思いましたが、裏切られた私の方が苦しい
という思いから、可哀想だとも思えません。
「それも俺が悪いと?」
「違います。哲也さんが苦しんでいるのに、あの時はあんな言い方をしてしまったか
ら、一言謝りたかったの」
母は私の事を気遣っているのではなくて、妻の事が心配で来たのでしょう。
他にも、私達の貯金は全て持ち出し、生活費も入れていないので、今は母の蓄えで暮
らせても先々苦しくなる事を考えて、連れ戻しに来たのかも知れません。
しかし今の私にはそのような事よりも、お茶を煎れてくれようと狭いキッチンに立っ
ている、母のお尻が気になっていました。
私達が結婚した当時、母は可愛くて魅力的な女性でした。
童顔な事もあって最初お邪魔した時、妻達とは姉妹でも通ると思ったほどです。
しかし一緒に暮らすと母は清楚で上品で、セックスとは全く無縁に思えて、母に対し
てその様な感情を持った事はありませんでした。
ところが今の私は酔いも手伝い、小百合をしばらく抱けない事もあって、50代半ば
の母を、その様な目で見てしまっています。
1人では食べていても美味しくないので、一緒に食べて欲しいとお願いし、母が昆布
巻きなどを口に頬張るのを見ながら、良からぬ想像をしてしまっているのです。
「お母さんはお父さんが亡くなってから、ずっと男っ気は無いのですか?」
「哲也さん、酔っているの?あなた達に子供が出来てからは仕事を辞めて、代わりに
裕子が働きに出たから、孫の世話と家事だけで楽をさせてもらっているけれど、主人
が死んでから、あの子達を育てるのに一生懸命で、そんな暇など無かったわ」
最初母は怪訝そうな顔をしましたが、私に逆らって怒らせては駄目だと思ったのか、
すぐに笑顔を作ってそう答えました。

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