薬剤師 17.
津島正義 4/18(土) 21:36:42 No.20090418213642 削除
「佐藤課長の指示どおりこのホテルに確保してあります。本部長のお部屋は津島さんの部屋の斜め前になります。」
「そうか、ありがとう。夕食は?」本部長が畳み掛けるように聞きました。
「このホテルの近くのフランス料理店を予約してあります。社の方針もありますが、私もご一緒させて頂きます。ただご説明したとおり用事が入っておりますので、8時過ぎには退席させていただきます。予めご了承下さい。」
「分かっている。話は佐藤課長から聞いている。お勘定も私がやっておけばいいんだな?時間が来たら遠慮なく席を立ってくれ。」村澤本部長は所長にそう返事をしました。
「それでは時間になりましたら途中退席いたしますので、お許し下さい。お会計は店側と話がついていますのでそのままにしておいてください。後で私がサインするようになっています。それと急で申し訳ありませんが、地元のドラッグストアの社長にご挨拶をお願いしたいのですが……。先月から取引をしていただいておりますので………。」
「いいよ、それも私の仕事だ。先方の都合のいい時間に訪問するので、アレンジしてくれ。それから身内間の接待になるから私は遠慮する。支払いは私が自分でやるから心配しなさんな!」
「分かりました。すぐアレンジします。支払いの方は大変申し訳ありませんが、お願い致します。」
その後村澤本部長は、顧客に挨拶し、妻のところに来て、「明日もお願いしたいというので、午後3時まで会場の方を手伝ってくれないか?夕方の新幹線で帰ってきたらどうかな?社には戻らなくてもいいよ。」
「はい、それでは午後3時まで会場の方を担当します。」と妻は村澤に返事をしました。
「それじゃ宜しく頼む。」と言って村澤本部長は所長のところへ歩いていきました。
午後6時になり会場を閉める準備を始めました。その頃タイミングよく村澤本部長と所長が挨拶回りから戻ってきました。
「津島さん、一旦ホテルに戻って、午後6時半にロビーに集合しよう。夕食を予約してあるようだ。」と村澤本部長が妻に言いました。
職員が帰ってから、所長が村澤本部長と妻を宿泊ホテルに案内しました。チェックイン後、所長を待たせて2人は荷物を部屋に置いた後、またロビーに戻ってきました。そして所長の案内でホテル最上階のフランス料理店に入っていきました。妻はこれから自分の身に何が起こるのか知る筈もないのです。
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