薬剤師 46.
津島正義 5/16(土) 19:40:09 No.20090516194009 削除
「お前を殴って少し怒りが和らいだ。お前は離婚したし社会的な制裁も受けたので、絶対に許せないけど、俺は忘れるようにする!殴ったのが気にくわなければ警察にでも訴えろ!」私はそう言って村澤の前から姿を消しました。後日、村澤は私を訴えることもなく姿を消しました。私たち夫婦が彼に会うことはもうないと思います。
余談ですが、それから1カ月ほどして、村澤が大阪で職を見つけたとの情報を副社長から聞きました。どうやらその情報源は三嶋社長のようでした。義弟であった人物ですから、社長も村澤のことを気にしていたようです。
それはともかく7月19日の午後、自宅に父の津島正次郎75歳から電話がありました。私は出勤していたので妻が電話に出ました。もちろん父は妻が不倫をしていたことを知りません。
「菜穂子さん、3日前にお母さんが体調不良で入院した。お母さんに結果が分かるまで正義には黙っているように言われていたんだ。検査の結果胃ガンと分かった。それも余命3カ月との診断だ。他の内臓に転移しておりもう手術できない状態だというんだ。正義には菜穂子さんからとりあえず連絡しておいてください。」父は一気に喋りました。
父から電話を受けた妻は、すぐ折り返し携帯電話で私に連絡してきました。
「私、これから〇〇病院へ行って様子を見てきます。あなた、すいませんが食事を外で済ませてお帰りください。」
「わかった。宜しく頼む。」私はそう言って電話を切りました。一難去ってまた一難です。母京子はまだ73歳です。まだ若いのにどうしたんだろ?私はショックでしばし呆然としてしまいました。
その晩、菜穂子から母の容体を聞きました。
「お義母さんは、大分前から食欲がないなど身体の調子が悪かったのに、我慢をされていたみたいです。それで容体が悪化したと主治医の先生が言っていました。病気の様子を見るのは医者の仕事で、患者さんが様子を見ていたら手遅れになるときがある、とお医者さんが言ってました。余命3カ月の宣告ですが、お父さんの意向で本人には内緒にしています。あなたもお義母さんには悟られないようにしてくださいとのことです。病院にはお父さんだけでなく、由里さん(私の妹)が見舞いに来ていました。」妻はそう私に報告しました。
「由里さんといろいろ相談しました。由里さんはできるだけ病院に来ますが毎日は無理と言ってました。お義母さんが可愛そうです。私、罪滅ぼしに義母さんのお世話をさせてください。私、毎日病院に通います。最後までお義母さんのお世話をさせてください。」妻は真剣な顔をして私に訴えました。
「菜穂子はそれでいいのか?」
「いいです。面倒見させてください。」
「分かった。面倒を掛けるがお願いしてもいいか?」
「はい。」妻は大きく頷いて返事をしました。 「分かった。頼む。面倒をみてくれ!俺も娘も協力する。両親も、妹もみんな感謝するだろう。」
「それでは明日から病院へ通います。」
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