幸せな結末14
和君 6/6(土) 07:30:46 No.20090606073046 削除
私は、ソファの上でぼんやりと考えております。
五月の連休明けに不倫が現実のものとして発覚した日のことを。
あの日、ソファの横のゴミ箱が一杯になったので、袋に移し変えているとき、
タバコ・・・と文字のレシートが目に入りました。
手に採ってみると、観光地のコンビニ、日付は加奈が実家に行った日のものでした。
これで不倫を確信しました。
前々から、キャリアでバリバリと、残業・出張をしているのですから、
その間に不倫の時間を入れてもおかしくありません。
加奈は女して見ればいい部類に入ります。
相手が誰かな?
野次馬根性丸出し興味深々で、調査会社に調査を依頼したのです。
相手は予想通りの清水でした。
私は反面がっかりしました。ビンゴビンゴの大本命だったからです。
私は糾弾の行動には出ませんでした。
加奈が好きで選んで入った大好きな会社です。
何とか続けさせられる方法を模索していたからです。
でも、今私は頭にきています。
月曜日に美千代と知り合って解った事は、清水は加奈一辺倒なのです。
まして、私に清水が牙を剥いていることが気に入らないのです。
あれほど私の加奈だと教えてやったのに。
美千代という清水の持ち物を大事にしないで、人の加奈を欲しがることも気にいらなのです。
清水への制裁は簡単です。
加奈・清水一蓮托生であれば別ですが、
加奈だけ何とか無傷に近い状態で考えて行動を控えてきました。、
今,美千代が手に入って、加奈も私のものだとの意識が強くなったのです。
子供のおもちゃ取り合戦みたいです。
でも今日の帰ってきた時の加奈の態度は異常です。
加奈に聞いてみたいですが、その後の私の行動に自身が持てません。
やめておいたほうが無難でしょう。
まして、美千代という極上のセックスフレンドが出来たのです。
もう少し楽しまなければ損です。
腕を組んで上を見上げ考えていました。
体が震えています。
ふと気がつくと加奈がこちらを見ています。
呼ぶと横に座りました。
私は怒りを深い闇の底に沈めます。
「和君、許してくれないよね」
「清水をか?」
「知っていたの、そうね知っているわよね。
加奈が会社辞めて家に入っても」
私は人差し指で首を落とす真似をした。
「加奈と離婚したとしても」
私は同じ動作を繰り返した。
「これ以上歯向かうなら、絶対清水は許さない」
加奈はじっと下を俯いている。
「酷いことされなかったか?」
加奈は泣き出しました。
「されたのか?」
大きく頷く。上半身を裸にすると、乳房にどす黒く歯形の後がついている。
下を脱がして確かめると、太腿にも歯形の後がくっきりと付いていた。
怒りで立ち上がろうとする私を加奈は両手で押さえた。
私は無言で、テーブルの上の携帯を取ると、短縮を押した。
呼び出し音が、静まり返った部屋の中で音楽を奏でている。
「ハイ、清水です」
「ユウちゃんの妹さんですよね?」
「ハイ、どちら様ですか?」
私は、その後何も言わず、電話を切った。
加奈は真っ青な顔をして、震えている。
「加奈、決着つけるなら、この場でつけてやる
清水を呼べ」
我に返った加奈が縋りついた。
「お願い。和君駄目!やめて!」
その声で、私は又怒りを深い闇の底に沈めた。
私は加奈に言いました。
「加奈の所とうちと田辺さんの所で進めているプロジェクトが三ヶ月位掛かるだろうから、
それが終わってから考えよう。
加奈と清水が二人抜けるとお宅の会社も大変だろうから」
私は美千代の事を考えていました。
今ここで清水を追い詰めると、その矛先は美千代に向かうでしょう。
美千代がいるから、俺は加奈さんと一緒になれないとか・・・
それだけは何とか避けたいのです。
これは私のエゴです。
当然加奈が話始めました。
「和君 私・・・・」
それは清水との事でした。
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