管理人から

管理人

Author:管理人
管理人がおすすめするカテゴリに★印をつけました。



アダルトグッズのNLS








最新記事


カテゴリ

北原夏美 四十路 初裏無修正

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[3961] 本当の妻 4 投稿者:加藤 投稿日:2006/01/31(Tue) 05:34

鈴木係長も伊藤部長と同じ様に、私が男としてのプライドと引き換えに、出世を手に入れ
たと思っていたようだ。
しかし私が何も聞かされていなかったと知り、敵では無いと感じたのか、徐々に口を開く
ようになる。
確かに妻が常務の愛人だった事は、私にとって大きなショックには違いなかったが、まだ
結婚前の出来事だと自分に言い聞かせ、気を取り直して詳しく聞き出す。
当時、病気療養中だった常務の後任話が出て、最初に噂に上がったのは伊藤部長だったが、
次第に高橋部長をとの声が大きくなりだした。
仕事は自分の方が数段出来ると思っていた伊藤部長は、人当たりが良くてご機嫌取りが上
手なだけで出世してきた、高橋部長が自分の上に立つのを許せずに、スキャンダルを探す
ようになっていく
鈴木係長はその命を受け、探偵を雇おうかとも思ったらしいが今一信用できずに、自分の
出世にも関わる事なので、自ら車やタクシーで後をつけるなど、探偵宛らな事までしてい
たようだ。
しかし大事な時期の高橋部長も、慎重になっていて隙を見せない。
高橋部長には、スキャンダルになる事など何もないと諦めかけた時、同じ課にいた妻と廊
下を歩いていて高橋部長とすれ違った時に、妻と高橋部長が一瞬アイコンタクトをとった
ように感じたと言う。
その後は高橋部長の尾行はやめて、一か八か妻の尾行を始め、時々あるワンルームマンシ
ョンに入って行く事をつきとめた。
案の定、時間をずらして高橋部長も入って行き、結局ここが2人の愛の巣だったのだ。
「高橋常務は、必ず一度家に戻ってから来ていたので、家まで尾行して諦めていた私には
分かりませんでした。」
「いつからの付き合いか分かりますか?」
「それは分かりません。私が調べ始めた時は、既に付き合っておられましたから」
たまに逢うのではなくて、2人の愛の巣まで構えていた事に更なるショックを受けたが、
その後更にショックな事を聞く。
「今でも・・・・付き合っているという事は・・・・・・・」
「それは・・・・・分かりません。ただ・・・・・・・」
「ただ何です?」
「言い辛いのですが・・・・・私が調べていた間は・・・ずっと・・・・」
「それは・・・・・いつまでですか?」
「高橋部長が常務に決まって、伊藤部長が辞められるまでですから、加藤課長が結婚され
て、3、4ヶ月ぐらいは・・・・・」
「結婚してからも?でも妻は必ず家にいました。確かに出張は多かったがまだ新婚だった
ので、私は家に毎晩電話を入れていた」
「ええ、その頃は出張の度に、加藤課長の家に高橋常務が訪れていました。泊まられる事
も度々で・・・・・・・」
私は結婚を機に家を建てたが、そこはまだ造成中の住宅地で、今と違って周りに家はほと
んど建っておらず、近所付き合いも無かったので、周りの目を気にする事も必要無かった
かも知れない。
あの妻がそこまで酷い女だとは、到底信じられなかったが、鈴木係長も嘘を吐いているよ
うには見えなかった。
第一、今となっては彼に、この様な嘘を吐く利点が無い。
その後の事は覚えておらず、気が付くと自宅に帰っていた。
「あなた。飲んでいらしたの?」
「ああ」
笑顔の妻に、いつものように笑顔で応える事など到底出来ない。
それどころか、手を上げそうになるのを押えるのに必死だった。
このままでは証拠も無く、言い逃れされたら終わりだ。
絶対に許さない。
可愛さ余って憎さ百倍。
今までの私は、まるでピエロじゃないか。
今でも私を騙して逢っているのか突き止めるべく、熱を出してしまって行けないと得意先
に嘘の電話を入れ、出張に行かずに夜を待って妻の実家に向かう。
「香織は何処にいます?」
私の顔を見た義父と義母は言葉を失って立ち尽くし、何も知らない息子だけが、嬉しそう
な顔で私に駆け寄ってくる。
その時けたたましく電話が鳴り、我に返った義母が出ると、私を横目で気にしながら小声
で話した。
「今日は帰ってらっしゃい」
相手が妻だと分かった私は、無理矢理受話器を取り上げて耳に当てる。
「お母さん、どうしたの?仁に何かあったの?」
「いや、仁は元気だ。俺が一人で育てるから、もう永久に帰って来なくてもいい」
そう言って一方的に受話器を置くと、外まで縋りついてきた義母を振り切り、息子を乗せ
て我が家に向かった。

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


 | ホーム | 


  1. 無料アクセス解析