管理人から

管理人

Author:管理人
管理人がおすすめするカテゴリに★印をつけました。



アダルトグッズのNLS








最新記事


カテゴリ

北原夏美 四十路 初裏無修正

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[1082] 贖罪12 投稿者:逆瀬川健一 投稿日:2001/09/10(Mon) 22:32

【#12 耽溺】
 Fと密約を交わした日、最終の新幹線で私は静岡に帰った。
 昼間の激しい行為で疲弊しきった妻は、見送りに行くと言い張ったが、私は固辞した。
明日から妻が呑まれることになる状況を考えれば、一時間でも多く休息させたほうがよいと思ったからだ。
 車窓を流れ去る郊外の民家の明かりをぼんやりと眺めながら、鈍痛にも似た性欲の高まりを密かに味わっていた。
 私に精通があったのは小学六年の冬休みだった。童貞を捨てたのは高校三年の春。そして結婚するまで、
プロを含めて八人の女と関係を持った。すべてノーマルな性交だった。
異常な性愛があることはマスメディアなどから知識を得ていたが、自分には関わりのないことだと決めつけていた。
 そんな世界観がいかに狭量であったかを、この十か月の間に思い知らされた。Fの手によって強制的に導かれたが、
この世の中には自ら性の迷宮へ飛び込む勇敢な人々もいるだろう。もっと早く、あり余るほどの体力と精神の柔軟性をもつうちに、
なぜ、私は踏み出そうとしなかったのか悔やまれた。
 だが、これからは違う。退屈なセックスのために空費した時間を、これから取り戻すのだ、妻と一緒に。

 関東の梅雨入り前に、私は大阪支社に戻ることができた。
 それからは、まさに性の桃源郷に耽溺する日々を過ごした。私が見守っているということに馴れた妻は、
存分に悦楽を味わっているようだった。
 私が危惧していたのは、エスカレーションだった。
 SM、複数、露出などさまざまなプレイを経験し、異物挿入、肛交などあらゆる性技を仕込まれてしまった妻は、
もう引き返せなくなるのではないだろうか。より深く、より異常な性感にしか興味を示さなくなるのでは……?
 だが、丸一年が過ぎるうちに、それが杞憂でしかなかったことがわかった。
 グレーフェンベルク・スポット――Gスポットの存在と、それがもたらす悦楽に開眼した妻は、
行為のエスカレーションよりも、自分の肉体の探求に興味を持ったようだった。したがって、
男根の挿入をともなうプレイをより好んだ。性交無しの純粋なSMプレイでは不完全燃焼を訴えるようになった。
 わがままが言える立場かい、と口では乱暴なことを言いながらも、Fは妻の意思を尊重してくれた。
それは、密約を交わした私に対する誠意かと思われた。なにしろ、負債がとうに消えていることを、
私は妻に伝えてはいなかったのだから。
 それは、耽溺としか表現できない月日だった。
 男や女に陵辱される妻の痴態に見とれ、我が家のベッドでは妻の性技に骨抜きにされる日々。
 性欲のテンションがこれほど維持できるとは、私は想像すらしたことがなかった。
 仕事で移動している間も、妻の肉体が脳裏に去来し、地下鉄の中で勃起させている自分に気づくことも少なくなかった。
 だからといって、学生時代の頃のように性欲で頭がいっぱいになるほど、私は若くはなかった。
むしろ、仕事にも身が入り、さまざまな案件を精力的にこなすことができた。
 始まりがどうであれ、この状況は私たち夫婦にとって天からの贈り物のような気がしていた。

 だが、その日は唐突にやってきた。
 得意先の接待が長引き、私が自宅マンションに帰り着いたのは午前一時前だった。もう寝ているだろう妻を起こさぬように、
静かに室内に入った。
 真っ暗闇だった。廊下のブラケットすら灯っていない。
 結婚以来、こんなことは一度もなかった。
 もしかして、Fとの密約が明るみに出て怒っているのだろうか。それとも具合が悪いのだろうか。妻の実家の両親が急病とか……?
 いや、緊急事態なら私の携帯電話に連絡を入れるはずだ。
 私はリビングの明かりをつけて寝室を覗いた。
 妻の姿はなかった。
 居宅内を捜したが、妻はいなかった。
 留守番電話の発光ダイオードは点灯したままで、録音のないことを示していた。
(Fの急な呼び出しか?)
 受話器を取って、Fの携帯電話の番号をプッシュしたが、留守番サービスに切り替えられていた。
(メールかも!)
 案の定、Fからのメールがあった。

*******************************
予定外の事で、ご迷惑をお掛けします。奥さんを暫くお借りします。
私の方から連絡致しますので悪しからずご了承下さい。
*******************************

 アドレスを確かめると、携帯電話からのメールだった。饒舌なくせに文書は素っ気ないFらしいメールだが、
焦りのようなものが短い文面から感じられた。それに、真夜中まで妻を連れ出したことも初めてだった。
 不吉な予感のようなものを、私は感じた。
 性愛の桃源郷がかき消えてしまうような気がした。
 そんなことはない、考えすぎや。私は無理に自分に言い聞かせ、ネクタイをゆるめた。

 これから書こうとしていることは、私を含めていろんな方にとって差し障りのあることになると思います。
どのような書き方をするのがベストか、考えあぐねていますが、ここまで書いておきながら、
とけしかけるもう一人の自分の甘言に乗ってしまいそうです。
これは、人様に読んでいただく文章を書くうえで避けられないことなのでしょうね。では、また後日。

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


 | ホーム | 


  1. 無料アクセス解析