[1267] 亜希子9 投稿者:E-BOX 投稿日:2004/06/08(Tue) 22:33
あれからどの位の時間が過ぎたのか。
篠塚亜希子は、立ち上がった。隣にはテーブルに突っ伏して眠る田沼の姿が在った。
先ほど注いだビールは、残っているコップに直接注いだものだった。
田沼を凝視する。その肩を掴み、揺り動かしてみた。泥の如く眠る田沼が起きる気配は無かった。
(私の中には、何が居るの・・・?悪魔・・?それとも大人しい女の顔をした・・淫らで卑猥な獣なの・・誰か・・答えて・・お願い・・・)
天井を睨んだ。鼓動が高まってきている。脈が恐ろしい勢いで速くなっている。
亜希子は意を決した様に、浴衣を脱いだ。真っ白い裸体が現れる。豊満な腰に深く食い込んだ真紅のパンティが、その肌を一層白く映えさせている。
亜希子はそのまま、奥に設置されている便所へと向かう。
扉を開けた。
次の一瞬で、亜希子は隠しカメラの位置を見破った。和式便器の背後。見慣れない小さな箱が在る。其処には穴が開いていた。
吐き出した溜息が耳を打つ程、自身に響いた。
亜希子はそれには気付かない振りで、その中に脚を踏み入れた。
全裸に近い姿。唯一着用しているショーツは、アダルトショップで購入された卑猥なデザイン。
(神様・・私に・・・淫らで最低な・・この女に・・どうか、罰をお与え下さい・・)
便器は一段高い位置に在る。
その段差をゆっくりとした動作で跨ぐ。剥き出した乳房が揺れ動く。それを見せた後、亜希子はカメラに向かい背を向けた。
細い指が真っ赤なビニールの紐を掴む。それはゆっくりと擦れ落ち、盛り上がった尻が波打ちながら剥き出しになる。
(・・・いや・・いや・・大きなお尻を・・見ないで・・)
そして、更に時間を掛けた動作で和式便器にしゃがみ込みながら、その尻を突き出していった。肛門が広がって剥き出しになるのが、自分でも分かった。
一番淫らに映るだろうその格好で、一旦止まる様にまでして見せた。
(ああ・・・お願い・・・見ないで・・亜希子の、いやらしい、お尻の穴を・・・ビデオに撮らないで・・お願い・・・!)
行動とは矛盾したマゾの言葉が浮かぶ。それが更に被虐心を煽っていく。
高田が設置したビデオカメラが、その全てを大写しにしている筈だ。
尻の表面さえ、興奮に硬直しそうになっているのが自分でも分かる。
亜希子は、ともすれば呻きそうになるのを必死で堪えた。
カメラには移らないその表情は、大きな瞳を更に見開き、唇を噛み締めているものだった。
それは、亜希子は興奮の極みにある時に浮かべる表情に相違なかった。
そのままカメラに突き出した尻を徐々に下ろしていく。
(どうか・・・こんな私に・・この身体に・・激しい罰を・・厳しい折檻を・・お与えください・・)
便器を跨いだ両脚が、ガクガクと震える様に痙攣している。亜希子はやがて目を閉じた。物静かなその場所に、亜希子の放尿する音だけが響いた。
須藤隆夫は、息を呑んだ。
目の前に広がる和室。その中央に大きな漆塗りのテーブルが在る。
そのテーブルを挟み込む様に向かい合う男女は、双方ともにその身を突っ伏していた。
目の前に居るのは、田沼三郎。両手をテーブルに投げ出す様にして、眠り扱けている。
そして、その向かい側には、あの田沼亜希子が居た。
その上半身は裸である事が、須藤にも確認出来た。
剥き出しの二の腕を、田沼と同じようにテーブルに投げ出し、首を左側に向けて倒れ込む様にその身を投げ出している。
風呂上りなのか、結い上げた光沢の有る髪は未だ渇き切っていない様に見える。剥き出しの首筋が真っ白な肌を見せていた。
須藤は、目を見開いたまま、その光景を凝視した。
睡眠薬入りのビールを、田沼は呑んだ。間違いなかった。それを確かめに侵入したのだった。あの高田には、様子を探ると言って部屋に待たせてあった。
音を立てぬ様に襖を開けた時、この光景が眼に映ったのだった。
そのテーブルを迂回する様に、須藤はゆっくりと田沼亜希子が上半身を投げ出している方向へ回った。
そして、フウウッ・・・、という奮えた溜息が須藤の口から洩れた。
向こう側から見た時は解らなかったが、亜希子はほぼ全裸の状態で眠っていたのだった。
その卑猥な格好は、田沼の指示によるものなのか。
豊満な下半身を捩る様にして、亜希子は上半身を投げ出している。脂肪の乗った真白い尻には、真っ赤なビニールの下着が肉に噛み付き、食い込んでいる。その中心を円形に抉った穴が開き、其処から、尻の中央部分が穴から盛り上がり、押し出される様にその肉を露出している。
「フッ、フウウウッ・・・」
須藤は口を尖らせ、更に熱い吐息を吐き出した。心臓が裂ける程の脈を打っている。
震える手が亜希子に伸び、剥き出しの両肩を掴み揺り動かした。
真っ白い背中が揺れる。蒼白い程の裸体は、全く動かなかった。
形の良い右手の伸びた先には、コップの底部を浸す程度のビールが残っている。
あの、睡眠薬を入れたコップに相違なかった。
「フッ、フッ、フウッ・・・」
その顔を鬼の如く赤らめさせ、荒い息を吐きながら、須藤はその場で着ている服を脱ぎ始めた。理性や慎重さは既に破壊されていた。目の前に在る、真っ白い裸体だけが、その眼には映っている。意識の無い、熟れた肉人形を須藤は亜希子に見ていた。
篠塚亜希子は、必死でその表情が歪むのを堪えていた。
便所から出て直ぐに浮かんだ考えは、亜希子自身を狼狽させ、そして興奮に狂いそうになる程に、淫らで異常な計画だった。
(この姿のまま・・私も・・睡眠薬入りのビールを呑んだ事にすれば・・・間違い無く、あの須藤に犯される・・・)
亜希子は、田沼の意識が無くなるのを待った。効果は直ぐに現れ、目の前で田沼は崩れ落ちていったのだった。
(これで私は・・意識を失った振りをしたまま・・あの須藤に犯される事が出来る・・大きな・・ペニスを、抵抗する事も無く、挿入されてしまう・・一生口には出せない程、淫らな、格好を取らされて・・縛られたまま・・大きな、須藤のペニスを・・)
田沼が、初めて自分を犯した様子を聞かされ、ビデオを見せられた時の、言葉を失う程の絶望感と狂おしい興奮が蘇っていた。
あの時に考えていた、決して実行出来ない筈の恐ろしい妄想が、今現実になろうとしている。
田沼が眠り込んでいる隣の和室。
其処には、既に夜具が敷かれている。糊の利いたシーツの上に亜希子は転がされた。
意識を失った振りをしたまま、亜希子はその肢体を投げ出されたままに全身の力を抜いて仰向けに転がった。胸板の上で双の乳房がゆらゆらと揺れ弾んだ。そして重力に従って肋骨を滑る様に、その肉山を左右に分ける様に拉げる。
亜希子はその目を固く閉じていた。しかし眉根がきつく寄っているその表情は、決して意識を失ったそれでは無かった。
だが、須藤は気付いてはいない。
枕をその首元に敷いた姿勢で、喉元を晒している事が、幸いした。須藤からは、亜希子の顔が見えないのだろう。
須藤は、荒い息を吐きながら、その裸体を血走った眼で凝視した。
三十一歳の人妻。隣にはその夫が寝ている。
重たげな乳を剥き出しにし、亜希子はその首を仰け反させる様にして、白い裸体を須藤に曝け出している。長く伸びた両脚は転がした状態で、だらりと力無くV字型に拡がっている。
その股間の奥深く、両腿の狭間に在る縦筋へと激しく食い込む真っ赤な下着は、凝視を続ける須藤へと向けてられていた。
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