[1309] 亜希子12 投稿者:E-BOX 投稿日:2004/07/15(Thu) 03:35
田沼三郎は、PCの画面を観ていた。
その更新は既に二週間を過ぎて尚、止まっていた。
あの旅行の後、篠塚亜希子との連絡は糸が切れた様に途絶えてしまっていた。
二日目の朝、田沼に対し亜希子は何処か余所余所しい態度を取った。
それは犯される事への羞恥心や戸惑いでは無い、全く異質の物に思えてならなかった。
抵抗を示す亜希子を無理矢理羽交い絞めにする時、見せるあのマゾヒスト独特の媚と憂いが消えてしまっている様な気がした。
言い換えればそれは、サディストであり主である田沼への、関心の無さとも思えた。
燃えない亜希子を無理矢理引き倒し、その下半身を剥き出して犯した朝も、今までの激しい悶えは見られなかった。
田沼は苛立ちながら、その豊満な尻を抱え上げて突き続けた。亜希子は小さく呻き続け、最後まで耐え抜いた。
だが絶頂を迎えていなかったのでは無いのか。
今では携帯電話にも出ない。あのネットでの脅しさえ亜希子には通用しなくなってしまったと言うのか。
容姿端麗で従順な人妻奴隷。
その熟れ切った裸体が、心の中で翳んでいく。
田沼は歯軋りをした。
何が在ったというのか。亜希子を失うなど考えられる訳が無い。
耐え難いほどの焦りと、吐き出し様の無い性欲が、画面で喘ぐ亜希子の顔に向けられていた。
田沼はやおら携帯電話を掴んだ。
何度もリダイヤルした番号が表示される。
その手は、空回りする欲望に震えていた。
マンションの一室。
未だ日の高い午後、そのリビングは真夏の日差しが差し込み、キッチンに立つ女を背後から照らし出している。
そのサッシは閉められているものの、備え付けのカーテンは全開に開け放たれていた。
携帯の音が鳴り響いている。
昼食を終えた食器を洗う、女の手は止まらなかった。
「またアイツか」
背後から声が掛かる。粘った男の声。
「はい・・・そうだと、思います・・」
女は返した。低い声だった。しかし、その声は何処か震えを帯びている。
「懲りないヤツだ・・・田沼ってヤツは」
男が続ける。
女の背後にテーブルが在る。男はその椅子に腰掛け、煙草を燻らせていた。
「なあ・・こいつはお前を・・どうしたいんだろうな」
何度も同じ意味合いの質問が男から放たれる。
「田沼、さんが・・ですか」
答えないという拒否は出来ない。
その様に命令されている。
「そうだ」
「私を・・・犯したいのだと、思います」
篠塚亜希子は振り返らずにゆっくりと答えた。
真っ白い背中が剥き出している。全裸に近いその裸体には、幾重もの縄の痕が浮き出している。
男は訪問するなり、亜希子を全裸に剥いて荒縄で縛り上げた。様々な形で拘束されデジタルカメラにその痴態を収められている。
いつもそうだった。
決してその場では犯さない。手も触れない。
唯、卑猥極まりない格好を強要させて写真を撮る。
そうされる事により、やがて亜希子の羞恥心と被虐心は煽られ、観念し、更には歪んだマゾとしての欲望が極限まで昂ぶっていくのを、この男は見抜いていた。
それでいてその場では決して犯しはしないのだった。
そして昼食の用意をさせる。いつもそうだった。
もう、何度目の来訪なのか。
「犯したいか・・・どうやって田沼はお前を犯したいんだろうな」
男、須藤隆夫は愉快そうに続ける。
「・・・・」
亜希子は黙した。
須藤に向けた尻が、屈辱に震える。
その大半の肉を剥きだした尻には、真紅の布が亀裂に激しく食い込んでいる。
今日着用を許されたのは、この褌のみであった。
「答えろ」
「私を・・縛り上げて・・犯したいのだと・・思います」
揃えた脹脛が、目に痛い程白い。
両の足には、白い足袋を履かされていた。
髪は着物が似合う様な結い上げた形。
後は何も身に着けてはいない。
尋常では無い須藤の性癖が、亜希子の格好に露出している。
しつこく鳴り続けた着信音が止まる。
「で・・・お前は・・誰に犯されたいんだ、亜希子」
亜希子は洗い終えた食器を置いた。
その指がおかしい程に震えている。
須藤がこのマンションに出入りを始めてからもう四回目を過ぎていた。
いつも失神する程に責められる。
死ぬ程の興奮と快感に打ちのめされる。
だが、身体は更なる興奮を求めていた。
亜希子はそんな自身に恐怖した。
もっと、激しい責めをこの身体は求めていた。
壊されそうな性を、この身体と心に深く叩き付けて欲しいと願っている。
心臓が破裂しそうな勢いで動き始めていた。
「私が、本当に・・抱かれたいのは・・夫、だけ、です」
息も絶え絶えに吐いた言葉の後、待っていたのは背後からの羽交い絞めだった。
嫉妬と支配欲に狂った須藤の手が、結い上げた頭髪をわし掴んでいた。
短く吼える声を放つ亜希子を、須藤はそのまま引き倒した。
暴れる両手を左手で束ねて封じ込み、器用に穿かせている褌を引き剥がす。
亜希子が鋭い悲鳴を放った。産毛一つ無い、剃毛された真っ白な股間が白日に晒される。
須藤がその表情を怒りに任せ激しく歪ませながら、亜希子に褌を噛ませ猿轡の代わりにしていく。
三十路を過ぎた裸体が、床の上で鯉の如く跳ね上がっては悶え続ける。
須藤がその両の足首を掴み締め、一気に左右へと引き拡げさせた。
「ンッ・・・ングウウンッ!」
亜希子が自身の避ける程に拡げられた股間を裂ける程に見開いた目で見た。そして首を?げる程に左右に振る。
暴れる両手首には、黒い皮製のベルトが巻かれていく。
「ンッ・・・グ!ウッ、ウッ・・・ング!」
亜希子は気張った短い呻きを洩らしながら、その裸体を踊らせ続ける。
未だ時折母乳を吐き出す双の乳房が、縦横無尽にその表面をブルブルと波立たせ、跳ね上がってはその肉山を拉げさせた。
田沼三郎は、そのマンションの前まで来ていた。
幾度電話しようとも決して出ないその主に、ある種の憎しみさえ浮かべていた。
しかし、オートロックであるこのマンションに侵入する事は出来なかった。
歯軋りする音は、より一層激しくなっていた。
508号室。
そのドアの目前に立てば、その咆哮にも似た喘ぎ声が聞こえているに違いなかった。
篠塚亜希子は、玄関先の廊下で須藤隆夫に犯されていた。
須藤は四度亜希子の体内に精液を放出した。
全裸のままで玄関まで見送らせようとして、その廊下で背後から襲ったのだった。
両手を廊下に付かされ、立ったままで亜希子は犯されていた。その叫びは喉を振り絞るかの様な響きだった。
五度目の須藤の性交は、亜希子を既に幾度も絶頂に追い遣っていた。それでも未だ射精をしないのだった。
許しを乞うても無駄だった。
絶頂に長く呻き、痙攣し、崩れ落ちる裸体はすぐに引き起こされる。
許して、と大声で泣き声を上げた。
その声の直後、持ち上げられて掲げさせられた尻が須藤の下腹部に激しく打たれ始める。
尻の肉が飛び散ってしまいそうに突き揺らされ始める。
亜希子はそれを受けて、号泣するかの様に吼えた。
嗚咽を放ってそれを受け止めるしか無かった。
垂らせた首を上下左右に打ち振って、その責めに吼え続けさせられる。
逆様になった口元から、夥しい量の唾液が廊下に滴り落ちる。
本気で涙を流しているのを、亜希子は感じていた。
このまま一生須藤の男根の奴隷でいたいと、思った。
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