[3708] 情けない 投稿者:飯田 投稿日:2005/11/02(Wed) 18:43
青天の霹靂、寝耳に水、何と言って表現したら良いのだろう。
一寸先は闇、これが一番近いかも知れない。
妻とは2年付き合って、結婚してから19年経つ。
妻とは結局、21年一緒にいた事になり、妻の事は何でも知っていると思っていた。
それだけ信頼もしていた。
木曜の夜、家族4人で笑って食事をし、いつもの様に妻と一緒にお風呂に入り、妻と
2人でお酒を呑んで、妻を抱いた。
それが金曜の夜、妻をお風呂に誘うと真剣な顔で話があると言う。
「あなた・・・・離婚して・・下さい」
当然私は、悪い冗談だと思って笑った。
しかし妻の涙を見た時、私の顔から笑いが消える。
「俺に不満でもあるのか?」
「不満などありません。100点満点の夫だと思っています」
「それならどうして?俺の事を嫌いになったのか?」
「嫌いになんかなれない。好きだから、ずっと言えずに悩んでいました」
頭の中が混乱して、何が何だか訳が分からない。
しかし次の一言で、今までの全てが崩れ去り、私の人生は終った気がした。
「ごめんなさい・・・・一緒に・・暮らしたい人がいます」
私は妻の為に生きてきた。
妻と一緒にいたくて出張の多い会社を辞め、脱サラをして小さなビルに小さな事務所
を借り、この不況の中、妻に人並み以上の生活をさせたくて頑張って来た。
妻も仕事を手伝うと言ったが断った。
何故なら、妻にはパッチワークの教室を開きたいという夢があり、その夢を実現させ
てやりたかったから。
どうにか営業1人と事務員を1人雇えるようになって、妻の長年の夢だった、パッチ
ワークの教室を開くのにも協力出来た。
それなのに。
考えれば考えるほど信じる事が出来ず、私の顔には笑みが戻っていた。
「冗談はやめてくれよ。心臓が止まるかと思ったぞ」
「冗談ではないの・・・・ごめんなさい・・」
妻が泣き崩れるのを見て、妻の話が事実である事を、受けとめざるを得なくなった私
の目からも、大粒の涙がこぼれた。
情けない。
コメント
しっかりした背徳不倫物語を期待してます。
罪と罰をきっちり表現してもらいたいな。
でも、読むとなんだか切なくてやるせない
気持ちになりそう・・・
コメントの投稿
トラックバック
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)