川越男 9/6(土) 13:33:27 No.20080906133327 削除
「英夫さん?おい、英夫さんって誰だよ?」
妻の口から突然飛び出た聞き覚えのない名前に私は素早く反応していました。妻は口を押さえ少し動揺している風にも見えます。
「ごめんなさい。人を引き合いに出して比べるものじゃありませんでした」
殊勝な事を言ってはいますが、私の質問に答えていません。しかし、私もこれ以上くだらない事で言い争いをするのは嫌でしたし。喉に小骨が引っかかった様でしたが納得して幕引きとなりました。
あれから数日がたったある晩の事です。
息子と風呂に入って今日一日の出来事を聞いていました。
すると、気になる名前が息子の口から出て来ます。
「んとね、ヒデオ叔父さんとね、公園でキャッチボールしてね、ジュース買って貰ったの」
またあの名前でした。いったい誰なんだろう…隆の友達の父親か…
「ヒデオ叔父さん?ヒデオ叔父さんって隆の友達のお父さんなの?」
息子に聞いてみました。 すると、
「違うよ、ママの友達だよ」
息子の答えに唖然としました。
妻の友達?今までそんな事聞いた事がありません。何で妻の友達が息子とキャッチボールするのか納得できません。
いや、百歩譲ってそうだとしても、夫であり父親でもある私に一言もないのはおかしすぎます。
その後、寝室に戻った私は息子を寝かしつけて戻った妻に聞いてみました。
「なあ、隆から聞いたけどヒデオ叔父さんって誰だ?」
妻が一瞬ビクッとなったのを見逃しませんでした。
「その名前聞いて思い出したけど、前にお前が口走った゛英夫 ゛って 言うのとおんなじ奴じゃないのか?」
妻は強張った表情して固まっていましたが少し間をおいて話し始めました。
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