川越男 9/11(木) 13:33:04 No.20080911133304 削除
「英夫さんは…高校の時の先輩です…」
俯きながら話し始めた妻は私の顔色を伺っているのでしょうか?それだけ話すとまた黙ってしまいました。
私は私で正直軽いパニック状態に陥っていましたが、気になった事を率直に聞きました。
「その高校の時の先輩が何で隆とキャッチボールしてるんだ?いや…百歩譲ってそうであっても何で俺はそれを知らされていない訳?」
とっさに出た感情でしたが要領をえています。このどうしようもない世の中。子供が巻き込まれる犯罪が多い中で知らない男と遊んでいる息子を心配しない親はいない…私の感情のベクトルはそこにも向いてつい声が大きくなり、妻の肩がビックとなります。
「………………」
黙りこくって話さない妻に呆れた私は妻に背を向け身支度を始めました。
「あ、あなた、出かけるの?」
私のただならぬ雰囲気に気付いたのか、妻は慌てて聞いてきます。
「…話にならん女と同じ空間を共有出来るほど大人じゃないんでね…失礼します!」
短気な性格の私は気まずい空気が大嫌いです。そんな時は外に出て空気を変えるのが一番なのです。
「悪いけど、俺が納得できるまで寝室は別々にする。今のお前じゃ話にならんからな!」
「…………」
それでも俯き黙っている妻。本格的に頭に血が上り始めた私は寝室のドアを思いっきり締めて出て行きました。
コメント
コメントの投稿
トラックバック
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)