川越男 11/13(木) 17:14:15 No.20081113171415 削除
ソファーから起き上がり座り直すと妻が私の向かい側に腰を降ろします。
日が落ちたせいか妻の表情は読み取れません。暗くなり始めた部屋で電気もつけずに私は話し始めました。
「ここ最近の俺達の関係は酷かった。はっきり言ってその原因が私にあると思い辛かった」
「…………」
「だから俺は、お前に対して申し訳ない気持ちだったから来る日も来る日も謝罪した。お前に無視されようが罵倒されようがな。でも、それでも良かったんだ…俺の妄想でお前を傷つけてしまったのならそれも仕方がない事だから…」
「そ、そんな…いいのよ、もう…私も頑なだったし…反省してるわ」
「そう。お前は頑なだった。自分は疑われるような事をしておきながら説明すらしない有り様だ。そのおかげで俺も違和感に気付く事ができたよ」
「違和感?」
「なあ、そろそろ教えてくれないか?英夫の事を」
「な、何で今その話になるのよ!ひ、英夫さんは今関係ないでしょう?」
「関係ない?」
「だってそうでしょう?別に私が怒ってたのは英夫さんの事じゃなくてあなたの事なんだから!」
「なら聞こう。俺に対して何を怒っていたんだ?」
「そ、それは…あの…私が…いえ…そ、そうよ…そうだわ!私を信じなかったあなたに対してよ!」
「ふざけるな!!何一つ説明もしない!それを二言目には信じないだぁ?お前の脳は腐ってんじゃないのか!それに、思いっきり英夫が関係してるじゃないか!」
いきなりキレた私に驚いた妻は、全身をビクッと震わせ俯きます。
「ご、ごめんなさい…」
「悪いが今日は納得出来る答えを貰うぞ!謝罪は一切いらんぞ!」
小さくなり震え始める妻に私は冷たく言い放ちました。
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