道明 12/1(月) 23:14:41 No.20081201231441 削除
一郎の職場の執務室・・電算室長の机には、何時も一輪の花が飾られている
かつて、一郎が妻にしたいと思っていた女性・・・藤崎美恵子が活けている
彼女は職場の男子社員からのプロポーズを断り続け、未だに独身でいる
妻の知子と同じ33歳になっていた
美恵子は、一度人事課に異動し、再び電算室に戻ってきた
就職当時より女性としての魅力を更に増した
周囲の社員への心配り、温かさ・・・
この殺伐としたコンピュータシステムの開発現場では、ときどき悪魔が顔を出す
いつの間にか喜怒哀楽の感情が薄れ、無気力な人間となってしまう社員もでている
・・・そんな職場にあってどの社員にも、人間らしさを失わせない、とても大切なものを振りまいてくれる女性となっていたのだ・・・まさに美恵子は天使だった
「おはよう・・・美恵ちゃん」
「はい・・室長、おはようございます」
朝一番のこの挨拶が・・・一郎を、今日も一日頑張るぞという気分にさせてくれる
「いつもながら、制服が似合っているね」
「有難うございます」
紺色のタイトスカートから同色のストッキングに包まれたしなやかな美脚が目に入る
髪はスポーティに紐で纏め、耳から襟足の肌の白さが際立っている
そこには誠実で清楚な女がいた
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