道明 12/3(水) 23:13:17 No.20081203231317 削除
一郎は妻となる知子とデートをするようになって、必然的に美恵子と疎遠になっていた
社内で一郎が結婚するとの噂がたった
上司が一郎に見合いを勧めたが、一郎が付き合っている女性がいるとのことでことわったためだ
こんな噂は美恵子にも届く
美恵子は勇気を振り絞って直接、一郎に尋ねた
「一郎さん、結婚されるんですか?」
美恵子の視線は一郎の目を真っ直ぐに見ていた
「う、うん・・・彼女は大学3年生だから、結婚はもっと先だけど・・・」
「大学生のお嬢さんですか?」
「う、うん・・・・・・・・」
「そうですか・・・」
一郎が切り返す
「美恵ちゃんも、好きな人がいるんだったね・・僕には誰だかわからなかったけど」
「えっ?」
「最初のデートのとき、そんなことを確か言ってたじゃないか」
「???・・・・・」
「僕は君を妻にしたいと思っていたんだ・・だから諦めきれずに、その後もデートに誘ってたんだ、残念だよ」
「私、私の好きな人は・・・・」
「いいんだ、もう・・・僕は結婚をすることになったんだ。君もその好きな人と幸せになれよ。じぁ・・・」
一郎の心に刹那さが走った・・・・親同士が勧めた、もうそれでいい
美恵子には好きな彼氏がいるんだと
そう自分に言い聞かせていた・・・
それから2年後、一郎は知子と結婚したのだ
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