道明 12/13(土) 12:00:06 No.20081213120006 削除
知子の学校の職員室
児童の一斉下校を見送り、先生方が戻ってきたところだ
知子も自席に戻り一息つく・・・・
蓬莱が、知子の所に来てそっと知子の中腕を「とん」とたたく
知子は振り向き、目が合うと
蓬莱は教師の休息室となっている用務員室へ向かう
少し間をおいて、知子は席を立つ
その様子を見ていた教頭が舌打ちをした
用務員室に置かれている古い応接ソファーに蓬莱はどっかと腰を降ろしている
後から来た知子は、いつものように珈琲を二つ用意してテーブルに置く
「どうかしたのかい?今日はあまり元気がないなぁ・・・」
「ええ・・・」
「何か悩み事でもあるの?・・なんでも聞いてあげるよ」
「あのう・・・・蓬莱先生、今度の旅行なんですが・・」
「旅行がどうかしたかい?」
「はい・・主人に誰かが、私が親睦旅行に不参加であることをを言ったみたいで・・・それに、先生とこうして話し込んでいることも」
「えっ!で・・ご主人に何と説明したの?」
「旅行は中学時代の親友と気分転換のために行っていたと・・・そして、先生と話し込んでいることも、クラスの運営の相談をしていると説明して何とか・・・」
「うーん・・そう」
「それで、今回も主人は旅行に行ってかまわないと言うのですが・・・今度は何か心配になって・・」
「うーん、でも・・・この旅行は私とあなたの間の約束ごとだ。私はちゃんと約束を守っているんだし、あなたも守ってもらわないと・・・」
「でも蓬莱先生・・・私、今回は主人が気になって」
「ご主人が?うーん・・山本先生から聞いているご主人だと何にも気にすることないと思うよ・・・自分のことばかり一生懸命で、あなたのことは無関心のようだし、心配いらないと思うがなぁ・・・・それより、私とのことを守ってもらわないと私も守れないよ」
「・・・・・・・・」
「大丈夫だよ・・・・なぁ山本先生、予定どおりに」
「・・・・・・ええ、わかりました」
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