道明 12/23(火) 21:00:44 No.20081223210044 削除
知子は攻撃の相手を美恵子に向けた
「藤崎さん、中学の卒業以来かしらね・・・あなたに会うのは」
「はい・・・・・・」
美恵子は知子の顔を見ないで応えた
「あなた・・私の主人をどうしたいの?女の私には分かる・・あなた、色目を使って主人を誘惑しているんでしょう・・・どうなの?はっきり言いなさいよ・・もう主人に抱いてもらったの?」
「知子!!君は・・・なんて事を言うんだ・・美恵ちゃんに謝れ!」
一郎は、矢面に立ち自分の大切なものを守ろうとする
美恵子はそんな一郎の腕を掴んで押しとどめる
その美恵子の仕草を見た知子は更に激高した
「やめて!藤崎さん・・・私の主人に触れるのは!!」
「どうしたんだ、知子・・・変だぞ、今の君は」
美恵子が顔を上げ、知子を見据えて話し出した
「室長は知子さんが考えているようなことは絶対にしません・・ただ、私は・・」
「ただ?・・・なによ」
「私は・・私は室長が好きです・・・ずっと、昔からあこがれてもいました・・・」
(えっ!何を言い出すんだ、美恵ちゃん)
「ほら・・ごらんなさい・・・一郎さん」
一郎は黙って俯いている
・・一郎はかつて美恵子を妻にしたいと思い、何度もデートに誘っている
しかし、その美恵子には好きな男が別に居ると思っていたのだ・・・それが
なんと美恵子は好きな男の妻がいる、このような場面で告白をしたのだ
そして・・
「室長は私に気を遣ってくれて、優しくしてくれました・・でも、それは仕事上のこと・・・室長はいつも仕事が第一で、女性のことは妻の知子さんだけ・・でも、その、知子さんがしていることを何も知らない室長が、お気の毒で、私は苦しくて・・」
「えっ??」
知子と一郎は同時に声をあげた
「奥さんが不倫しているのに、困難な仕事に一生懸命に頑張っている夫・・・そんな室長が可哀そう・・・・だから私ができることは何でもしてあげようと」
知子の顔がみるみる青ざめていく
そして、驚きの表情で美恵子を見つめる一郎
「み、美恵ちゃん・・・知子が不倫をしているって?」
「ごめんなさい、室長・・・私、室長に黙って知子さんのこと調べてもらいました」
「そ、それで・・・美恵ちゃん・・知子が?」
「はい・・知子さん、同じ学校の蓬莱という先生と二人で旅行をしています・・・今年の7月も合わせて、これまでに3回、それに8月からは相手の家にまで・・・」
「と、知子!!今の美恵ちゃんの話・・本当のことか??旅行は友達と行ったと言ってたじゃないか」
「・・・・そ、そんなこと・・」
攻守の立場が逆転した
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