道明 12/27(土) 21:27:04 No.20081227212704 削除
あくる朝、二人はまだベッドの中にいる
今朝は霧がかかっている
霧の中から、仄かに陽の光が部屋中に差し込んでくる
美恵子が先に目覚め、一郎にキスをする
すると、一郎が目覚め美恵子を抱きしめる
二人には・・・・昨夜の余韻がまだ残っていた
美恵子が起きだし、シャワーへと向かう
一郎が暫くして後を追う
部屋を出るとき一郎が振り返った・・・・
シーツに付いた処女の赤い証
シャワー室から美恵子が先に出て、朝食の用意にかかる
一郎はまだシャワーに打たれている
(知子・・私も・・私も、こんな時に美恵ちゃんを)
一郎は昨夜の美恵子とのセックスを思い出していた
あんなに興奮した思いは初めてだ
そして、知子とでは得られなかった充実感
(愛か?互いに相手を思いやる心か?それとも、妻が犯されたことへの腹癒せか・・・)
一郎は強くシャワーの水を顔にぶつける
(夫婦とは何なんだ・・他人も羨む充実した生活・・幸せな家庭と思っていた・・・・それが、妻が他人に犯され、その男との関係を夫に内緒で続けていた・・私も、思いを寄せていた女性をこの手で抱いてしまうとは・・・夫婦なんて・・絆なんて・・信頼なんて)
シャワーの水を口内にぶっかける
(あぁぁ・・これじゃもう夫婦と言えないじゃないか・・)
「一郎さん・・・もう出てきて・・・朝食の用意が出来ましたよ」
美恵子が室長と呼ばずに「一郎さん」と呼んだ
「ああ・・美恵ちゃん、ありがとう・・直ぐに行くよ」
一郎は思った
さあ・・厳しい現実に引き戻されると、それぞれがしたことの責任を取らねばならぬと
(うん?)
何かが囁く
・・一郎・・一郎・・お前は何を悩んでいるんだ
知子を信じているのか?
犯した男と旅行をし、あんな表情の顔をするもんか、あれは楽しんでいる顔だ
よーく覗いてみろ、お前の妻の心の中を・・・お前は馬鹿にされているんだ
それに比べて、美恵子はいい女だ・・・妻にしたかったんじゃなかったのか
それに、もう抱いてしまった
今からでも遅くはない・・ほんとにいい女だ・・・美恵子は
やり直すんだよ人生を・・・
(美恵子と人生をやり直す?・・駄目だ・・今、妻の知子を見捨てるなんて)
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