[Res: 46016] 器9 Tear 投稿日:2009/09/23 (水) 06:10
『有田』
既婚者であり、その自宅までも把握できた。
大きな収穫であった。
そして私は車から妻にメールを送った。
もちろん、通常のアドレスからである。
『今から帰る 20時ちょっと過ぎに着く』
暗がりを味方につけて、計画通りにコトは進んだ。。。
自宅に帰ると妻が出迎えてくれた。
玄関先に黄色のエプロン姿でバタバタ出てきて、
「やっとご飯できたとこ」
と笑って私に話しかけてきた。
何にでも懸命な妻は、結婚前から料理を勉強していたということをこの時急に思い出
した。
そうだった。。。。。私のためだった。。。。
リビングに並べられたあたたかい料理が、有田への怒りを湧きあがらせる。
二人向かい合って食事をしていたが、妻はさっきまで男のモノに触れていた両手で食事
を作ったのか。
男のモノをくわえていたその口で味見をし、私と会話をし、食事をしているのか。
良妻を演じている妻も大した女優であると感心させられた。
そう、、、この瞬間、妻への愛情と嫌悪感が入り混じって私を身震いさせたが、おさま
ると同時に、私はいつもの表情という仮面を被り続け、有田と妻を追い詰めることを自
らに誓っていた。
この日、妻を抱く気にはなれなかった。
今後、どうしてくれようかと考える事に集中していたからであった。
後日、妻の会社へ赴き、有田のハッチバックが停まっているのを確認した。
有田が妻と同じ会社の社員であると確認することが大事であった。
顔や年齢までは分かっていなかったが、この段階ではまったく必要ではなかった。
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