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北原夏美 四十路 初裏無修正

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[77799] 赦さない・・・② ヨシキリ 投稿日:2012/05/16 (水) 20:54
展開が変わるので、新スレッドを立てさせて頂きました。
みなさんからの暖かいレスを励みに続けて書かせて頂きます。
これからも宜しくお願いします。




家に帰った時、妻は明るく「おかえり!」と出迎えた。
私「話しがあるから風呂から出るまで起きててくれ」

妻は強張った顔で風呂から出て来た私を見ていた。

私「一昨日の事、俺も色々考えたんだけど・・・リナの気持ちを無視して悪か

った」
妻「えっ、あ、ありがとう、分かってもらえて嬉しい」
私「これからも無理しないでやって行こうな」
妻「うん、私の方こそゴメンね」

これからこんな“騙し合い”の生活が始まるのかと思ったら、なぜか可笑しく

なってきた。


さすがに今週は会わないようにしてるのかと思っていたら木曜日の夕食時に

妻「明後日の土曜なんだけど、友達と会って来てもいいかなぁ」
やはり土曜日、麻美さんが旦那に出掛ける事を伝えたんだと感じた。
ちょっと前に比べると言い方が少し変わったが、やはり会わずにはいられない

のかとも思った。

私「いいけどさぁ、帰りは何時ぐらいになる?」
妻「行ってみないと分からないけど」
私「俺も土曜は出掛けようかな。でもさ、夕食はどうする?」
妻「私は食べてくるかも」
私「そうだ、当日に電話するよ。必ず出ろよ、前みたいに何回掛けても留守電

なんてダメだぞ」
ちょっと皮肉を込めて言ってみた。


そして土曜日、妻は着飾り化粧をして一足先に出掛けようとしている。
私もそれに合わせて出掛ける準備を始めた。

私「一緒に出掛けるから、途中まで一緒に行こうよ」
妻は一瞬驚いた顔をしたが「うん」と返事をして支度を急いでいた。

途中のターミナル駅で別れたが、何回か振り返り私を見る姿が印象的だった。


私は、書いてもらった地図を見ながら麻美さんの実家である三井清蔵邸に約束

の5分前に到着した。
あの有名な○○商事の重役がどんな人なのか、ちょっとワクワクドキドキした



高い外壁に囲まれた扉のインターホンを押すと麻美さんが出て、中に入るよう

に言われた。
中に入ると家が見えたが、想像していた通りの立派な豪邸で、かなり近代的な

建物であった。
玄関の所に、麻美さんが出て来てくれていた。

簡単な挨拶を済ませ家の中に入り、リビングルームへと案内された。
部屋には、すでに横山氏が居て軽く会釈をした。

麻美「紹介します、父の三井清蔵と母の好美です。こちらが堀切さんです」
私「初めまして堀切です。今回はなんか大変な事になってしまい何と言って良

いか・・・」
三井「まあ、こちらに腰掛けて下さい」

三井さんと対面するように横山氏の隣に座ると、奥さんが冷たいお茶を出して

くれました。
飲みながら周りを見渡すとビリヤード台があった。

私「ビリヤード台が有るなんて、凄いですねぇ」
三井「ビリヤードするのかい?」
私「最近はしてませんが、前は良くやってました」
自分で言うのもなんですが、私はビリヤードで小使い稼ぎをしてた頃があるぐ

らい上級です。

三井「そうかい、じゃぁ後でちょっとやろうよ」
ニコニコしながら撞くポーズをしました。

麻美「気を付けて下さいね、父はビリヤードの事になると人が変わりますから



三井さんは微笑んだ後、キリっとした顔になり「じゃあ、本題に入るか」と言

って話し始めた。

堀切君は直ぐにでも決着を付けたいだろうが、もう少し我慢してくれよな。
親バカと言われればそれまでだが、俺はな、あいつの事は許せないんだよ。
だから、それ相当の罰を与えたいと考えてる。
早ければ後5日ぐらい、遅くても10日ぐらいで何とかなるから。
その代わりと言っては何だが、今回の費用はみんな俺が持つから頼むな。


麻美「私からもお願いします」
私「知る事が出来たのは皆さんのお陰ですから、当然待ちますよ」

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