629名無しさん@お腹いっぱい。 [sage]2008/09/14(日) 23:28:17
駅からの僅かの距離を俺は早足にマイホームに向かって歩いていたんだ。
俺と妻が暮らすマンションの駐車場が見えてきた時、
俺の駐車場に止まっていた車に乗り込む男女の姿が垣間見えた。
男の容姿は今一はっきりとは確認できなかったが、
女は俺の妻のように見えたんだ、
但し普段の妻が決してしないような、派手な装いでそのときの俺はまさか妻だとは思わなかった。
ここらあたりでは路上駐車や人の駐車場に平気で車を止める不届き者が後を絶たなかったから。
二人は仲がよさそうにいちゃいちゃしながら、
時折男が女のスカートを捲り上げたりしていた、
その度に女は大げさに男を叩くマネをしながら車に乗り込み、
そのまま走り去っていった。
ほんの僅かな不安感を心に抱きながら俺は妻と私のマイホームのドアを開けた。
えっビックリしたどうしたの?って言う妻の反応を期待しつつ。
631名無しさん@お腹いっぱい。 [sage]2008/09/14(日) 23:38:06
しかしそこには、俺の儚い望みとは裏腹に妻はいなかった。
俺は僅かな不安と、失望を胸にマイホームに入ったんだ、
直ぐに気がついたには食べ物と、情交の残り香がが放つ言いようの無腐臭が入り混じった、
表現しようのない腐臭だったんだ。
リビングダイニングには、多くの缶ビールの空き缶とゴミ箱は腐臭を放つティッシュの山。
パーティーをしたと思しき食べさしの料理の残骸。
電動マッサージャーと、グロテスクな形のバイブレーター。
寝室は寝乱れたベッドの上の布団、
ここにも電動マッサージャーと、他の形のバイブレーター。
赤い色の長い紐、ゴミ箱にはやはりティッシュの山と無数のイチジク型の浣腸の残骸。
風呂には金箔入りのローションが置いてあり、
湯が抜かれていないままだった。
634名無しさん@お腹いっぱい。 [sage]2008/09/14(日) 23:47:43
俺はそこでいったいどれだけの時間いたかは今となっては分からない。
心臓が早鐘のようになって、
心が今俺の前に展開されている現実を受け入れることを拒否していた。
いったい何なんだ?これは?
散々苦悩した後で俺は俺と妻のマイホームを後にした。
そのまま俺は単身赴任先の東京に帰ると俺の父が使っている興信所に連絡したんだ。
依頼内容は、妻を張ってくれ、浮気の事実を突き止めてくれ。
金はいくらかかってもかまわないからと。
それが今から約2ヶ月前のこと。
俺はもう直ぐ今回の単身赴任が終わり、マイホームに帰る。
最もその後1ヶ月したら新たな仕事のために再び東京に赴任することになるのだが。
この1ヶ月で俺は全てに方を付けるつもりだ。
コメント
承認待ちコメント
コメントの投稿
トラックバック
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)