362 :621 ◆jnlT2G0izQ :2008/10/04(土) 00:02:05
そしてその日の夜に妻は自殺を図った
彼女は以前両親の離婚問題に悩んで通院していた時に出された、睡眠薬や安定剤などを大量に残していたようで
昨夜の娘の様子があきらかにおかしかったことから、虫の知らせなのか、朝いつもより早く目覚めた義母が娘の様子を見に行って気がついた
すぐに救急車で運ばれた昏睡状態の妻は胃洗浄を受けた
幸い発見が早かったこともあり何とか助かりそうだ
ただ、今も妻は昏睡状態のまま病室にいる
俺が様子を見に駆け付けた時にも妻は昏睡状態のまま病院のベッドで寝かされていた
ある種の劣性遺伝なのだろうが、常人よりもかなり白い彼女の肌がよりいっそう白く青ざめて見えた
俺はそんな妻を見つめながらいろいろな思いが頭を駆け巡った
頑張れ、死ぬなって思う反面、目覚めれば嫌でも悲しく絶望的な現実が彼女を待ち受けている
このまま目覚めないほうが幸せなのかも知れない
しかし悲しみ絶望したまま死ぬのではあまりにも可哀そうだ
でもただ一つだけ確かなことは、もう決して俺達夫婦は元には戻れないだろうこと
妻が俺にあてた遺書にはたった一言だけ
【ごめんなさい】
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