弱い鬼 9/30(土) 02:49:06 No.20060930024906
家に帰ってから妻に電話すると、帰って来た妻は開口一番、また離婚を迫ります。
「結論を出してくれたのですね。離婚してもらえるのですね。財産分与は放棄します。他に慰謝料も払います。あなたが気の済む金額を言って下さい」
財産分与を放棄すれば、妻はお金が無いので慰謝料を払えません。
それでもこの様な事が言えるのは「金なら俺が出すから、慰謝料を払って早く別れろ」とでも彼に言われたのでしょう。
お金の問題だけで済むはずも無いのに、妻を奪うにはとにかくお金を儲けようと考え、実行してきた彼らしい考え方です。
「金さえ払えば、人の心などどうでも良いと思っているのか?金をやるから、黙って別れろか」
「違う・・・・・・」
「何が違う?そう言う意味だろ?」
「ごめんなさい・・・・・・本当にごめんなさい」
妻の目から涙が溢れ、それは頬を伝いました。
「離婚はしない。しないと言うよりも、その事について考えるのをやめた」
「なぜです。なぜこんな私と別れてくれないのです」
「自分に聞け。優香は最低限の約束も守れないのか。俺の苦しみを、少しも分かっていない。他人の痛みも分からずに、どうやって子供を育てる」
妻には当然思い当たる事があり、謝る事しか出来ません。
「どうして約束を破った!」
「子供の事で大事な話があると言われて」
「これがその大事な話しか?俺達はまだ夫婦なんだぞ!」
私がテーブルにキスをしている写真を置くと、妻はそれを見て一瞬固まった後、俯いてしまいます。
「公園で話そうと言われて、突然・・・・・・・ごめんなさい」
「優香の言う事は、一切信用しない事にした。ホテル暮らしをやめて家に戻って来い。そして少しでも償え。離婚するかどうかは分からないが、そうすればその事について考える事ぐらいはしてやる」
私と別れるつもりの妻は、俯いているだけで返事をしなかったので、私は別の写真を出しました。
「このホテルに入っていく女は、奴の会社の事務員だそうだ。それも彼女には夫も子供もいるらしい。こちらは借りたばかりのマンションの、上の階の奥さんらしい。これが夜入って行くところ。これは朝出て来たところだ」
妻は写真を見て絶句してしまいます。
しかし暫らくすると、小さな声で彼を庇い始めました。
「マンションの奥さんは、時々誘ってくると言っていました。私とあの様な事にならなければ、誘惑にも乗らなかったのでしょうけれど、私と関係をもってしまった事で、あの歳で覚えてしまったから。私が断わり続けていたから、明ちゃんは我慢出来なくなって」
マンションの人妻とは妻が顔を合わせてしまう可能性もあるので、ばれた時の言い訳に、予め彼女の方が迫って来ているように匂わせておいたのでしょう。
お腹を擦りながら話す妻は、彼を信じているというよりは、子供の父親を誠実な男だと信じたいのかも知れません。
「まだその様な事を信じているのか?奴は童貞なんかじゃなかったのだぞ。それどころか、優香と関係をもつまでに、何百人という女と関係があった」
「そんな事無い。明ちゃんは、この子の父親はそんな嘘を吐くような男じゃない」
やはり妻は、子供の父親を悪く思いたくないようでしたが、裏を返せば、彼の事を疑い始めているのかも知れません。
「明ちゃんは最初震えていたし、どうすれば良いのかも知らなかった」
「女の扱いに慣れているからこそ出来た演技だ。優香は何度も達したそうだが、一度や二度の経験しかない男に、そんな事は出切ない」
「違う。明ちゃんは私を喜ばそうと、訳も分からず、ただ必死に我慢していただけ。私が何度も達してしまったのは、明ちゃんが慣れていたのではなくて、私が我慢出来ずに勝手に何度も気持ち良くなってしまっただけで・・・・・」
妻がこの様に、セックスについて露骨な話をしたのは初めてです。
「どうして奴に、俺達のセックスについてまで話した」
「そんな事は話していません。そんな事を話すはずが無いでしょ」
この時の妻は顔を上げ、私の目を睨みつけて話したので、嘘は吐いていないようでしたが、彼が知っていた事を考えると、妻が話したに違いありません。
おそらく妻は彼に夫婦のセックスについて聞かれた時、何を聞かれて、自分が何を話しているのかも分からないほど、激しく感じさせられてしまっていたのでしょう。
終わる事無く押し寄せてくる快感の中、早く楽にして欲しくて、彼の質問に対して無意識に答えていたのかも知れません。
そうだとすると、彼に抱かれて感じさせられてしまっている時の妻は、普通ではとても出来ない様な恥ずかしい格好も、彼に言われれば平気で晒し、私との時には言った事が無い様な恥ずかしい言葉も、彼が望めば口にしてしまっていた事でしょう。
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