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弱い鬼 10/2(月) 07:01:27 No.20061002070127

翌々日、私が会社に行っている間に妻は一人実家に帰って行きましたが、あの大きなお腹では不安になり、彼に迎えに来てもらって、実家近くまで送ってもらったのかも知れません。
妻が帰ってから二週間後に「陣痛が始まったので、病院に連れてきました」と義母から電話があり、私が生返事をしていると、妻が世話になるお礼も言わず、一度も連絡すらよこさない私への不満を漏らしましたが、義母には理由を言えません。
翌日、今度は妻の妹から「お義兄さん、おめでとう。元気な男の子よ」と電話がありましたが、私はそれにも生返事で返します。
「お義兄さん、どうしたの?お姉ちゃんに一度も会いに来ないし、子供が生まれたというのに、今も少しも嬉しそうじゃない。こちらには、いつ来てくれるの?」
「ああ、嬉しくないし、子供の顔なんて見たくない」
私は離婚しなかった時の後の関係も考えて、誰にも言わないつもりでいましたが、それでも嬉しい振りまでは出来なかったので、ただそれだけ言うと勢いよく受話器を置きました。
そして次の日、妻からメールが入るのですが、それは血液型を知らせるメールだと分かっていたので、私は合格発表でも見るかのように、恐る恐る開きます。
すると私の目に飛び込んで来たのは、なんとA型という文字でした。
いつしか私はO型を望んでいたのですが、まさかA型などとは夢にも思っていなかったので、最初頭が混乱してしまいましたが徐々に喜びが湧き上がり、すぐに確認のメールを送ると、子供はA型に間違いなく、信じられなければ先生に直接確かめて欲しいと返信されて来ました。
『俺の子供だった。十年も出来なかったのに、よりにもよって、なぜこんな時期に』
これは妻が、明という私以外の男を受け入れた事で、ホルモンのバランスが変わって出来たのかも知れません。
初めて私以外の男の精子を浴びて、ホルモンの分泌が活発になったのかも知れません。
あるいは私の方に原因があったとすれば、妻が隠れて泣いていた事で本能的に夫婦の危機を感じ取り、牝を盗られないように牡としての生殖活動が活発になったのかも知れません。
専門家ではないので私の想像など間違っているとは思うのですが、十年出来なくてこの時期に出来たという事は、妻の浮気と全く関係が無いとは言い切れないと思いました。
複雑な感情から喜びは消えてゆき、私はこの様な悲運を怨むようになります。
結局私は残念な事に、父親にはなっていませんでした。
妊娠を喜び、妻のお腹に耳を当てながら子供と話し、その子の将来を夢見ながら父親になってゆく期間が無かったので、急に我が子だと言われても、父親になった実感など全く無かったのです。
一瞬喜んで確認のメールを送ったのは、こういう時は喜ぶものだという既成概念に囚われて、嬉しいような錯覚を起こしただけで、実際は子供に対する愛情も湧かず、我が子だった喜びよりも、これで妻は彼とは一緒にならないだろうという安心感の方が大きくて、嬉しくて泣いてしまいそうな顔をしていても、心の中では妻に対する復讐を考えていたのです。
私は妻にメールを送りました。
(子供は明の子では無かったというだけで、俺の子供だとは限らない。何しろ優香は、あんな奴にでも簡単に股を開いてしまうような女だから、他の男とも関係をもたなかったという保障は無い。何しろ俺を平気で裏切り、あんな男に抱かれて涎まで垂らしていた女だから。そんな女が産んだ子供は、誰の子供か分からない。だから俺は、そんな女が産んだ子供は我が子だとは認めない)
これでも私は気が済まず、すぐにまたメールを送ります。
(連れて帰って来ても俺には育てる気もないし、可愛がる事も無いだろう。出来ればどこか養子にでも出して欲しいが、それは優香が認めないだろうから、連れて帰って来るなら一人で育てろ。そのような理由で、俺は子供の顔など見に行かないし迎えに行く事も無いが、一生罪を償わせる為に離婚する気は無いので、動けるようになったら一日も早く帰って来い)
日記に書いてあった私への想いが真実なら、私の子供だったと分かった時、妻は地獄から天国に登った気持ちだったでしょう。
私を裏切った事など忘れるほど、喜びで舞い上がったと思います。
しかし私はその妻を、また地獄に叩き落しました。
その後妻からは何の連絡も無く、二週間が過ぎた土曜日の昼過ぎ、コンビニに行って昼食を買って帰って来ると、玄関に一人の女性が立っていました。
「智ちゃん?久し振りだな」
それは妻の妹でしたが、俯いたまま顔を上げません。
家の中に入れてコーヒーを煎れてやると、ようやく顔は上げたものの私を見る事は無く、ただ黙って座っています。
「智ちゃん、どうした?」
「お姉ちゃんと離婚してあげて」
「聞いたのか?」
私が一度も顔を見せない事で隠し切れなくなり、妻は事の次第を全て両親に話し、妹は義母から聞いたそうです。
「それは出来ない。離婚せずに側に置いて、一生償わせる」
「でも、そんなのいつまでも続かないわ。このままではいつか別れる事になる。それなら少しでも早く別れて、お互いに別の新しい人生を歩んだ方がいいと思うの」
「優香に頼まれたのか?」
妹は、小さく首を横に振りました。
「お姉ちゃんが毎日泣いていて、とても見ていられないの。このまま戻っても、お姉ちゃんが毎日泣いていると思とと・・・・・・・・。それに、父は怒ってしまって口も利かないし、母は寝込んでしまうし」
「これは優香以外、全員の意思なのか?」
「ううん」
これは妹の考えで、みんなには私が妻を許してくれるように、説得してくると言って出掛けて来たようです。
表向きは妻との関係の修復を目的に来たのですが、妹の本当の目的は、お互いの幸せのために離婚を勧める事でした。
それで一緒に来るという旦那に「男のあなたが行くと、返ってお義兄さんは引っ込みがつかなくなるから、私が一人で行って、お姉ちゃんの為に何日掛かっても必ず説得してくる」と嘘を吐いて一人で来たそうです。

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